John Muir Trail 2018 準備編(プラン〜パーミット取得)

JMTを歩くのを決めるまで

2018年2月に行ったイベントで知ったトレイルの中で、実際にその年の夏休みに歩きに行く海外のトレイルをどこにするか、以下でずっと悩んでいました。当時は、「こんな大冒険は最初で最後だ!一生に一度行くならどこだ!?」と思っていたのです。

・グングスレーデン
・北極圏トレイル
・John Muir Trail

初めて目にするトレイルの方がいい!
ロングトレイルの本場アメリカのトレイルでしょ!
晴天率が高い気がする!
1週間前後で歩きに行く、日本人のブログをよく見る!
(情報収集がしやすそう、いろいろな意味で歩きやすそう)

などの理由から、4月5月くらいに決めました。John Muir Trailにずっと憧れていて…という理由なんかではありませんでした。

JMTのガイドブックを購入

そして、やっと2018年6月上旬にJMTのガイドブックを買うために三鷹にあるハイカーズデポへ。スタッフの方に事情を話し、ガイドブックは買えましたが「今年のパーミット(入山許可書)はもう厳しいんじゃないですかねー」とバッサリ言われました。が、どうにか歩ける方法があるでしょうと、まだJMTのことをよく知らないがゆえの楽観ぶりで、具体的な情報を調べる日々が始まりました。
(パーミットは6ヶ月前から申請可能で、アクセスがよく人気のトレイルヘッドは申請開始後にすぐに埋まってしまうことが後に分かりました…)

他のロングトレイルの場合は、日本語のガイドブックが販売されていないと思うので(2020年5月時点)、まずは各トレイルの管理団体の公式HPを参照するのが良いと思います。

過去に歩いた人のブログを読む

購入したガイドブックには、パーミットの取得方法、移動方法、モデルコース、トレイルヘッドやポイントとなる地点などが細かく書かれていて参考になります。が、読み始めた最初の頃は、固有名詞が紹介されていても、それぞれの位置感覚や景色などイメージが付きにくく、なかなか頭に入りませんでした。

そこで、実際に歩いた人のブログも並行して何度も目を通し、どのエリアを、どのくらいの日数で、どんな調子で歩いたのか、どんな景色の中を歩けるのか、どんな時間を過ごしているのかなど、イメージを掴んでいきました。
そして、自分もこの景色を見てみたい、となるとこのルートを歩くといいんだ、その場合はこのトレイルヘッドから始めるといいのか、自分の場合はもっと滞在時間があるからさらに先まで歩けるかな、A地点からB地点まではこのくらい時間がかかるんだ、暑さや疲れで歩くのが遅くなることもあるんだ、など大まかな行程を考えるのに必要な、断片的だけどリアルな情報が集められました。時折、ガイドブックも見返して、正しい名称(英語表記や読み方)や位置、距離を確認していきました。

●当時参考にさせてもらったブログ(他にもありますが)
EASY TRIP 
Trail Travlers
MOUNTAIN JOUNEY
山と道スタッフ黒澤のはじめての海外ハイキング in JMT

歩くルートの決定

このようにして情報収集をして決めたルートは、

Reds Medow Resort からトレイルへ入って、7日間をかけて北上し、ヨセミテ国立公園内のHappy Islesまでの約100kmを歩く

というもの。上でいろいろと書きましたが結局は、参考にしたブログの方々とほぼ同じルートにしました(笑)。
実際に何組もの方が歩いているという安心感があった、JMTの象徴とも言えるThousand Island Lakeを見ることができる、ヨセミテ国立公園内を歩ける、というのが決め手でした。
調べていくとのちに、このセクションは、始点終点への交通アクセスが他と比べてとても良い、万が一の時にエスケープしやすいポイントが複数ある、ことも分かってきました。初めてJMTを歩く方、長期のハイクは体力的に少し不安に感じる方、4〜5日しかハイクの時間が取れない方にも適したルートのひとつだと思っています。

パーミットの取得

JMTは、それぞれのエリアで管理している国立公園が変わり(下述)、パーミットの取得方法やルールも異なります。そのため、歩き始めたいトレイルヘッドが、どの国立公園が管理しているのかを確認する必要があります。

私の場合、Reds Medow Resort に近いトレイルヘッドは、AA10 John Muir Trail North of Devils Postpileというところで、インヨー国立公園(Inyo National Forest)が管理しています。ここのパーミットは、アメリカ国内の一部のテントサイトやアウトドアアクティビティの予約管理をしている Recreation.gov というサイトの Inyo National Forest - Wilderness Permits のページから申請・決済することになっています。

▼JMTを管理する国立公園のパーミット関連のページ
Yosemite National Park Wilderness Permits
Inyo National Forest - Wilderness Permits
Sequoia & Kings Canyon National Parks Wilderness Permits & Reservations

申請は、インヨー国立公園のパーミットの場合は、歩き始めたい日の6ヶ月前(アメリカ現地時間)からオンラインで可能です。トレイルヘッド毎に1日に入山できる人数が割り当てられているので、人気の時期(7月〜9月上旬くらいまで)・トレイルヘッドによっては、すぐに予約が埋まってしまうこともあります。

オンライン申請の他には、ハイク開始日の2日前の所定の時間から、各エリアにあるパーミットオフィスに出向いて、当日券のような形でパーミットを発行してもらうことも可能です。(オンライン申請よりさらに割り当て人数が少ないため、朝から並ぶハイカーももいるようです)

申請時の入力事項は、本人情報、行程情報(人数、歩き始める・終わる日、歩き始める・終わるトレイルヘッド、幕営予定地)などで、単語さえ分かれば、特に難しいことはないはずです。幕営予定地は申請後も変更可能なので、後からゆっくりプランニングもできます。まずは、スタートする日とトレイルヘッドを決めて、早めにパーミットを押さえておくことが重要です。

私は、約2ヶ月前の申請だったので、さすがに希望する日やトレイルヘッドが埋まっていました。なので、第一希望とは違う、JMT本線まで歩いて半日くらいかかる少し離れたトレイルヘッド(AA16 Red Cones)からのパーミットを取ることにしました。国内でも大変人気のトレイルなので、第一希望以外のスタート日やトレイルヘッドについても、少し考えておくとよいかもしれません。

こうして、めでたく6月22日にパーミットが取れて、計画が現実的になり、かなり安心できました。うじうじ悩む性格の私ですが、場所と日にちが決まってしまえば、もう迷いようがない!逃げられない!と、スッキリしたしワクワクもしたし、少し緊張したりもしたことを、今でも覚えています。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?