僕の裏詠みonリリック /7 COLORS(Over The Rainbow)/PERSONZ 』

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あの頃、俺ら、
価値に変えられない諧謔と言葉に変えられない共感は**

これといって綺麗な表現ができるわけじゃないあの時期について語る時、
きっと、いまだに、あの時期と素直に向き合うことは難しい。

楽しかったこと、
楽しくなかったこと。
なにもかもを投げ捨ててしまってもいいやと思えていたこと、
でも、どんなに、うそぶいても、くだらないようなことにでも執着しなければ、立っていられなくて。

自分が自分であることに拘らないと生きていく価値すらない気がしていた。

今はどうだろう。あの頃みたいには生きてられるわけはない。

でも、いつも思うのは、

あの頃の自分達を小ばかにはしたくないなぁということであり、

今だって、いつだって、できるだけ、そうだな。あの頃よりは、
自由でいようぜ、って思っている。そんな今なのです。

空にかかる虹さえ叶わない

当時、僕はとてもガーゼシャツに憧れがありました。

パンクロックのモチーフで。

それはボロボロなのに、ボロボロではなく。

全てを壊すかのような音の大きさや、

憎んでいた世界のアラマシのネジを打ち抜くような諧謔や、

イチイチ舌を出しては、世界につばをはきつける愛しさ。

それに意味があるわけじゃなくても、

そこに逃げ場はあったのでした。

きっと、僕は一人であることを知りました

ライブハウスなんて、周りにないような田舎だったから、
誰かと一緒に音楽を聴くというよりも、
どこまでもパーソナルな空間世界が音楽でした。

そして、そのパーソナル空間だからこそ、その空間の向こうに、
シンクロニシティや背中合わせの誰かの体温が感じられたんだろうなぁ。

そう。
どこまでいったって、一人なんだよ。

それは、
僕にとってのオアシスで。

それは、
僕にとっての魔法で。

シンパシーという飛び道具に胸を射抜かれる。

死んでも死んでも詠み換える。10代の肉体と精神。

オナニーすらできなかった日々。

**

様々な個人的な憂鬱と山ほどの化け物と,                   したり顔の大人たち、そして僕達の愚かさと。**

今更、あの頃の自分を良い風にいうことはできないし、

そんなことをした瞬間に あの頃の 僕はきっと、乾いた目で僕をみつめては、2度と心を開けることはなくなるだろう。

そういうものなんだよ。

ただ、あの頃の自分にはできなかったこと。

それを叶える為に、今こうして、 僕は生きている。

日々に落とし前をつける。

生き方の美学なんかじゃない。

ただただ、

火を灯し続ける為に。

ただただ、

自由でいようとする、その為だけに。

日々を費やす。

今だって。今日だって。

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