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わがまま



歯科医院の待合室でふと父のことを思い出した。

父は本当にわがままで自己中な人だった。
こんな風になりたく無いと思っていた。

でもそれの何が悪かったのか、今ではよくわからない。

本屋に行けば
「わがままに生きなさい」
という類のタイトル本がずらりと並んでいるし
そんな本を書いている著名人たちはわがままに生きる術を身につけてるわけで

そんな生き方に憧れている人たちがその本を買う。

みんな、わがままになりたいんだね。

なんでそんなことを歯科医院の待合室に考え出したのかというとそれはたぶん

私が子供の頃は父が歯科技工士で活躍していて、
よく連れていかれてた仕事先の歯医者さんの匂いとか思い出したからだと思う。

私もわがままになりたいよ。
私の中の私が求めてるものがちょっとずつ変わってきてる。
父のように人はいつ死ぬかわからない。
うん、好きに生きよう。

そのためには変わらないといけない。
この世界で好きにわがままに生きるには
賢くないとね。

帰り道に咲いていた花が、にっこり笑ってくれた気がした。

「ランタナ」

別名「七変化」
花言葉
「心変わり」「合意」「協力」「厳格