詩
夏の顔
女達は波打ち際に集い
それぞれのかたちで海の時を過ごす
約束のない集い
誘ったのは...
南国の光
塩をたっぷり含む水
白く輝く砂浜
地中海の乾いた風
こうして彼女達はこの地球の
壮大なるエレメントに
寄り添いながら
途方もなく拡がる大気圏のドームに
包まれて
寝そべり
歩き
海水を浴び
本を読み
ヨガをして
海鳥を目で追った
名も知らぬ 知らない同志の女達は
この夏も約束もなく集い
それぞれの思いの中
今日もそれぞれの夢を見て
波の音に重なる 指揮者不在の
砂浜のシンフォニーを奏でる
それぞれの思いが密かに
波頭に弾けて
さざ波がすかさず
それを掴んだ!
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