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あ~危ない!!~エラー防止の思考手順⑩~

もしミスをしてもすぐに気づけばダメージが少ないと思いませんか?
家を出て車で走り始めてすぐに『あっ!アレ忘れた!』と思い出すことがわりとあるタケシです。
まあ、最初から忘れないのが1番なんですけどね😅

今回のエラー防止の思考はそんな感じで『検出する』です。

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ミスをしてしまってもその場を離れる前にセルフチェックをすれば気づけるかもしれません。
そこで気づかなくても他の人がダブルチェックをして気づいてくれるかもしれません。(本当はダブルチェックって二人で一緒にチェックする事ですが一般的に他の人が後からチェックする事をダブルチェックと言っています。)
そこで気づかなくても時間ごとのチェックで発見する事もあります。

医療安全的には、正常とは違う状態である事がすぐに分かるような工夫(工具の所定の場所が決まっているなど)が勧められています。今日、子供と遊びにいった施設でもお片付けの見本の写真が掲示されて分かりやすくなっていてとても良いと感じました。

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また、『人は間違えるもの』という意識を共有して良いコミュニケーションがとれる環境も検出する上で良い環境と言えます。

でも…、もし最後まで気づかれなかったらどうなると思いますか?

僕は病院で働いているので場合によっては患者さんに不利益があるかもしれません😥
それも問題ですが、もう一つ悲劇が起きるんです。

それは、最後に関わった人が凄い責められるんです。
その人がキチンとやらなかったせいかもしれません。他の人が事前の準備で間違っていたのかもしれません。でも、「キチンと確認すれば気づいたはずだ!」と言われるかもしれません。
医療従事者は自分を責めるような責任感の強い人が多い傾向にありますが、そこに周りから責められたら追い打ちです😰

医療の現場は医療行為が即患者さんへの行為なので医療行為を行う人の責任や負担が大きくなります。
他の仕事に比べて途中の防止策が少ないと言われています。
途中でミスを検出するシステムが少ない(あるいは無い)状態と言えます。
なので、二人で確認しながらの実施が推奨されていますし、先日お話したようなタイムアウトという時間を作ってみんなで確認をするようにしています。

でも、人手が足りないためにいつも二人でチェックできるとは限りません。時間がかかるとただでさえ多い残業がさらに多くなるかもしれません。しかもサービス残業かも…😢

検出して被害を少なくする事は大切です。
でも、常に注意力を働かせ続けてピリピリしている職場って嫌ですよね。

安全の世界の凄い人J・リーズン
「10年間無事故という組織があるとしたら
・職員が極度の緊張状態にある可能性
・失敗に学ぶ仕組みが出来ていない可能性
・起きた事故をあたかも起こっていないかのように振る舞う文化が存在する  可能性

がある。」と指摘しています。
上記の3つはどれも良い状態とは言えませんね。
完全に無事故がいかに非現実的かを感じます。

最近、よく見る日清のCMを見てこの事を思い出しました。

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不良品発生率100万分の1以下!!
小木さんに「ゼロって言っちゃえばいいのに!」とそそのかされても正直ですね(笑)
日清の関西工場では、製造工程の中で15カ所のチェックポイントを設け、700台の品質管理カメラで確認する。ロボット導入も進めて資材を自動搬送台車で指定場所に搬送したり、搬入した具材の段ボールを開けたりとこれまで人手で行っていた確認や検査、原材料や容器の移動などを自動化。無人化実現とともに人為的ミスも低減。
管理室で集めたデータを分析し異変を予測して事前に対応できる体制の構築や、人工知能(AI)による品質管理カメラの画像解析精度向上も目指す。

と、まだまだ努力が続けられています。
医療の現場も手術ロボットの登場だけに留まらず、高機能なAIの導入が医療現場の負担軽減に一役買ってくれると僕は信じています。

話が大きくなりましたが、検出するまでもなくミスが起きにくい環境を作る事個人の責任を追及しない空気作りが医療安全管理者の仕事だと思っています。(ミスをした本人が個人の責任を責めるなと言うと開き直りと思われるかもしれませんし😅)

最後は今日の楽しく料理をする娘の画像で僕も癒されて締めたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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