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『パンと雨』:有料noteはじめます

「パンと雨」という有料noteシリーズをはじめることにした。1記事100円で。今回はちょっと、その経緯を。

じつは、彼と、同棲をすることにした。
1LDKの、ちょっと普通じゃ考えられないほど窓が多い、暮らしにくそうな(笑)デザイナーズマンションで。

暮らしにくそうな、といったのは、収納がひどく少なかったり、窓が多すぎるせいで明るすぎたり暑すぎたりしそう(予想)だからで、そのうえ駅からも遠い。でも、全然かまわない。だって、二人でいるのだし。問題はわたし一人で抱える必要がないし、暑さだって寒さだって困難だって「こまったね!」と言い合える人がいる。だから全然へいき。まあ、わたしより現実的な彼は「収納が少ないからどきどきする」とか「家具の配置が悩ましい」とか言っているけれど。

と、家の説明はいずれ書くとして。

はじめての同棲。家を探そうと言い始めてから、契約するまで、いろんな気持ちになった。引越しを控えているいまも、気持ちの変化があったりこの時にしか味わうことのできなさそうな感情が芽生えたりして、溜まって溢れて苦しくなって、それでいて愛おしくて。これらをどうにかしなければ、と思った。それで、実体験を書く場所を探し求めて、有料noteにたどり着いたというわけだ。

なぜ有料?と聞かれると、これから「パンと雨」で書く文章は、誰かに見せたいような、いや見せたくないような、いやでも見てほしいような…そんな揺れる気持ちだから。でも公開しなければ、一生どこかへしまっておくことになりそうで(ものを書く人として)もったいないし、かといってどこかの媒体で記事にするほどの勇気もない。それに、なにより、照れくさい。こんなに文章を書く仕事をしておいて「何を今更」と思うかもしれないけれど、よくよく考えると、わたしはこれまで、ほとんど「本当(今)のこと」を書いてこなかったのだ。

本当(今)のことを書くのは勇気がいる。これまでのわたしなら、自分の本当(今)の気持ちはどこかへしまっておいて物語の中に意図する・しないにかかわらずおり込んだり、エッセンスだけを抽出してコラムに入れ込んだりしただろう。でも今回の気持ちたちは、それだけじゃ足りない。それにそう簡単に加工できそうにない。

とはいえ(たった100円だとしても)有料にするのは少し勇気が必要だった。なんとなく、普段Webライターとして、多くのひとに届けたい記事を書き無料で公開している以上は、「それ以上に有益なものを書かなければ有料にはできない」と思っていたから。

でも今回思ったのだ。普段は “誰かのために”書いているけど、今回は“自分のために、自分の感情を”書くのだ。(100円を払ってでも)わたしのために書いた文章を読みたいと言ってくれる人が読まない限りは、きっと「なんだこれ」になってしまう。有料にすることではじめて、ただの日記も多少の意味を持つようになるんじゃないか、と。有益じゃないからこそ、有料…という考え方だ(これはわたしにとっても新しい考え方だった)。

とか、ちょっと難しく説明してしまったけれど、簡単にいえば「読みたい人がいたら読んでほしいな」という気持ち。ついでに、わたしのために始めるものなので、もし明日書きたくなくなったらやめてもいいように、定期購読ではなく1記事ごとに100円いただくシステムにした。まあちょっとやってみるか、という気持ちなので、もしかしたらすぐにシステムを変えるかもしれない。

長い日もあれば、短い日もあると思う。記事の最後に、結論めいたものも書かない。

たくさんの人に読まれたいわけではない…という気持ちで文章を書くのがすごく新鮮だから、戸惑う。でも言い聞かせる。大事なのは、自分の気持ちをしっかり書きつけていくこと。

というわけで、今後は日記形式で、わたしとかれのせいかつについて、ちょっとずつ書いていく予定です。興味がある人は、覗いてみてください。人の日記を覗くような気持ちで。「パンと雨」よろしくおねがいします。


※なんと「パンと雨」のイラストは、山科ティナちゃん(@tina_yamashina)が描いてくれました…。

最高にかわいい…!!!!!ありがとう!!!!!!!

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