春の花と、母の思い出。水族館の違和感。
春が好きすぎる。春の日差しは、まるい。それらを浴びて心までほぐれる気分を感じるたび、「ありがたいなあ」としみじみしちゃう。実際には体験したこともないはずなのに、冬眠が明けて穴蔵からやっと顔を出した時のような、みんなでぎゅっと集まって超えた寒い夜が明けて朝を迎えたときのような、なにかそういう眩しさとありがたさ。「もう大丈夫だよ」と体のすみずみまで伝えたくなって、ちいさく縮こまっていた気持ちも、足も、背中も、陽を浴びにノソノソ這い出てくるような、そんな感じ。
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