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Jyotish 光の科学

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The Hindu Vedic Astrology インド古代ヴェーダ(聖典)の伝統に端を発する深遠で洗練された占星術ジョーティッシュ。深くインプットするための、理解しながらのま…
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#ラーヴァナ

ヒマラヤ便り55号 पाँच 五 Five

ナマステ!本日は、ヒンドゥにおける ”5 पाँच パーンチ”にまつわることをあれこれまとめてみたいと思います! " 5 "は、シヴァ神の神聖な数であり、シヴァ神にまつわるさまざまなことに"5"が登場します。シヴァの別形態マハーカーラ(大黒天)の王冠には、5つの骸骨が飾られ、5つの煩悩を5つの知恵に変化させるさまを象徴します。 パンチャクシャラ 5音節 シヴァ・ パンチャクシャラ・マントラまたはストットラは、パンチャ=5,クシャラ=音節という意味で、「5音節のマントラ」で

ヒマラヤ便り54号 ヒンドゥ暦の年号

ナマステ!本日は、ヒンドゥ暦の年号についてお便りします。ヒンドゥ暦は太陰太陽暦で、主に宗教儀式やお祭りの日取りのために使われます。インド最古の文献リグ・ヴェーダやその他のヴェーダにおいて「年」を表すサンスクリット語は「サンヴァツァーラ」といいます。 北インド暦 ヴィクラマ・サムヴァット 近代、多くの地域で採用しているゲレゴリオ暦は太陽暦で、天球360°を30°毎に12等分した黄道帯を(ヒンドゥ暦ではラーシと呼ぶ)太陽が一周するのに要する時間を一年とします。地球の公転周期つ

ヒマラヤ便り50号 最も暗い夜

ナマステ~!ヒンドゥのお祭りについて、いつも事後報告になりがちなので、今回は始まる前にお届けします!ヒンドゥ暦は太陰太陽暦で、あなたがいる場所の時間帯が基本になります。私は、北インドのプールニマンタ方式を採用しているので、ヒンドゥ暦の最も暗い夜は、カールティッカ月のアマヴァシャ(朔)の日になります。南インドのアマンタ方式では、パクシャが(15日間)ずれるので、アシュウィン月のアマヴァシャになります。北インドの方が比較的豪華に壮観に祝われます。 光の祭典ディワーリィは、ヒンド

ヒマラヤ便り48号 「勝利の10日目」からの「秋の満月」

ナマステ~!ドゥルガー女神の9変化を祝うナヴラトリ(9つの夜)の9つ目の夜が来た今日この頃、いかがお過ごしですか?10日目の昼には、ドゥルガープジャーの完了を示す、水牛の悪魔マヒシャースラに対するドゥルガー女神の勝利、回復、保護を記念するヴィジャヤ・ダシャミ(勝利の10日目)を迎えます。 クル・ダッシャーラ ヒンドゥの聖典のひとつ「ラーマーヤナ」で語られるコーサラ国の王子ラーマがラークシャサ(羅刹)の王、10の頭を持つラーヴァナに打ち勝ったことを10日目の昼に祝います。ラ

ヒマラヤ便り32号 Navratri 九つの夜

ナマスカール!今日は、ナヴラトリ(九つの夜)のレポートです。ヒマラヤで撮った9つの夕日と共に、日毎に現れる9つの女神をお楽しみください。 真冬の月齢1.9の木曜日に生まれた私は、そのサイクルが体に刻まれている。自分固有のサイクルを心に留めておくと、なにかと便利です。曜日という7日のサイクルは、不変だし、わかりやすい。体における「気の波」は、7日サイクルで変わるという。月のサイクルと体は連動していて、女性は生理によって、それを実感することができる。私は、30年以上も毎月経験し