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「認知症という始まり」毎日ショートエッセー:古い羅針盤138章

数年前に亡くなった近親者は高齢にも関わらず、胃がんだった。もう充分な年齢だったにも関わらず、狼狽した事に驚いた。もちろん、当方もその年齢でも罹るのだとガン細胞の日常性に感心した。常に、ガンは内部で発生しては、免疫細胞たちによって滅亡してゆく繰り返しが、体内で起きていることは確か。その免疫力が低下した時こそ、要注意。とは言え、老化は当然免疫力も落とすので、ガンになるのも必然なのかも。尤も、高齢者の死亡要因はこのがんだけではなく、老衰もしかり、更に認知症も同じ割合で存在する。人生が60年時代だった頃は想像もしなかった環境に、私たちは置かれている。

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