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私のショートカットについて。

生まれてこの方、肩より下に髪が伸ばしたことがない。

私がまだセーラームーンに憧れてた時、薄く細い髪は、襟足に収束し、豚の尻尾と呼ばれていた。母が伸ばしていたのだろう。
しかしながら、アトピーを持っていた私に首元の髪は煩わしく、そこから自分の意志を持ったショートヘアが始まったと思う。

ボーイッシュなファッションを好んでた自分は、格好良くなるようにと、男の子に見えるようにと意識的に髪型を決めていたのかもしれない。(KERAというゴスロリ・ゴスパン系の雑誌の男装モデルに憧れていた)
憧れ共に、強さを見た目から出したかった気もする。中身がマジ豆腐なみのクソ雑魚メンタルだったから。攻撃されないようにするための威嚇である。
気に入らないと自分で髪を切った。少しでも伸びたり、煩わしいと感じたらすぐに洗面所で。今思うとマジですげえなと思う。器用だわ。

高校にあがって、周りがより色めき出してちょっと焦った。
同じクラスの透明感溢れすぎる長身美人に憧れて、ちょっとそれになりたくて、髪を女の子らしくしてみた時期もある。
今の私があの時の私に会えたなら、はちゃめちゃに可愛くできるのにな、とか異世界転生並みの空想もできるほどに、残念ながら私はダサ子だったと思う。残念。

大学時代は、無料でカットモデルを引き受けていた。その美容師の好きな髪型をよくしていた。その度襟足ともみ上げは刈り上げられていた。色も楽しい感じに染められたり、染めたりと、一度傷み過ぎてモップのようになった。反省した。

一度金髪坊主にしたいと思い立ち、近くの適当な美容室に行って美容師さんにめちゃ止められた。あれは止められてもしとくべきだったなと今は思う。

大学の授業の都合で髪を伸ばすことがあっても、半年やそこらではショートボブが精一杯である。
授業発表公演で頭皮死ぬかと思うほどのエクステをつけた。メイク係には感謝している。お手数かけました。

その頃は、ファッションに合わせたり、バイト先でウィッグを被ったりと色々な髪型を楽しんでいた。
ロングにもずっと憧れはあるが、毎日はしんどいだろうなと、伸ばさないといけない限りは、ずっとショートヘアである。

それは今も続いていて、諸事情で髪型をコロコロ変えられない私は、黒のショートヘアで散々楽しんでいる。たまにネタ切れて飽き飽きもするが、自分はやはり黒髪ショートがよく似合う。

爪と同じかそれ以上に髪の毛が決まってないと、物凄くストレスを感じていた。
外見コンプの影響だろうか。変に完璧主義だったから、隙をみられたくなかったのだ。
また、髪の毛がツヤツヤさらさらでないと我慢ができない。傷んだ髪があるくらいならば坊主になりたい程に。

子供が親指をしゃぶるのと同様に、私は髪の毛を触るのが好きで癖である。不安やストレス、何も考えてない時にでも、ものすごく触ってしまう。
だから、どんだけ触ってもベタベタしなくて、ゴワゴワしなくて、サラサラでないと許せないのだ。

近年花粉症を発症したっぽくて、思ってたより敏感肌の自分は、今年は首元が荒れに荒れている。
お陰でやんわり刈り上げのハンサムショートになれて、しかもそれがめっちゃ似合ってて最高である。

なんか、最近はそうでもないけど、数年前とかショートカットの女性は何かしらの表明したい意思がある、思想があるみたいに思われていた気がする。
強そうだったり、女捨ててるみたいな。
これは被害妄想だし世間はそうでなかっと思うけど、私の場合は女捨ててると言うより、私は女にも男にもなりたくなかったし、レディになりたい時もあった。
深い意味はなかったなってやつ。
ファッションや顔つきで、かなり男に間違えられてトイレで驚かれたり、下着売り場行くのドキドキしてたけど、今はそうでもないよな。

でもなー。
ロングヘアーはずっと憧れ。
流行りじゃなくて、前より見る数が減ったから本当に残念である。
毎日ケアして、洗って乾かして整えて、毎日お世話して育ててると思うと素晴らしすぎて心震える。
1日でガサッと髪の毛が胸辺りまで伸びたら、私は編み上げをしてみたい。
フェミニンなファッションを楽しみたい。なんてめちゃくちゃに思う。
ざっくり結んで、さっぱり格好いい女性像を自身で作り上げて、白シャツに細いデニムと赤いヒールで街を闊歩したい。
死ぬまでに一回くらいはしたいよなー。なんて。

いつか、皮膚が調子良くて、伸びる途中にイライラしないくらいの余裕が出たら、いつかしよう。
そんな髪に夢を見る今日この頃でした。



#長い呟き

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