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【打開の翼】第1話「退屈から抜け出したかっただけ」

この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。
 ただし、世界観は某ゲームにインスパイアされたものです。
 というか元々は二次創作として書いてたんだけど
 オリジナル設定が多くなり過ぎたんでオマージュになりました。
 固有名詞等はオリジナルのものに変更してありますが
 元ネタを知ってる方は脳内変換して、楽しんでいただいても構いません(*´ω`)
 ストーリーのメインは人間模様なので、知らない方でも全く問題ありません。

登場人物はすべて架空のものです
 一部のキャラメイクに際してモデルにした方はいらっしゃいますが
 あくまでイメージの元にしただけなので、物語とは一切関係ありません。
 「作者がイメージ元にした方はこの人か?」と思い当たった方は
 セリフの所をその方の声色を想像して読むとまた違う楽しみ方ができるかもしれません(ノー`*)
 思いつかない方もお好きな音声にイメージして読んでください。

・方言部分は一応ジェネレーターを通していますが、かなり怪しいと思います。
 不快に思われましたら申し訳ありません。
 なら知らない地域の方言使うなって話ですが…
 わしのとこの方言は文字起こしできないレベルのもんなんで…orz
 動画サイトの文字起こし機能使うと外国語が表示されます(本当)…orz
 実際某漫画では外国語か?って表現に使われてましたしな…
 そんなわけですみません(ノA`)

・小説と呼べるほどちゃんとしたものじゃないので
 「小説もどき」として読んでいただけたら幸いです。

「平穏すぎる生活を送っていた女性が、ひょんなことから政府の秘密特殊軍隊に入隊して、そこで出会った人々とを通じて様々なドラマが繰り広げられる」お話です。

 ご興味が沸きましたらどうぞ!


【打開の翼】第1話「退屈から抜け出したかっただけ」


「お疲れ様でしたー」

私の名前は「ゆず」。パン屋でバイトをしている。

「…つまんないなー…」

思わず独り言が漏れる。
パン屋のバイト自体は楽しい。同僚も優しいしいい人ばかりだ。
でもなんか…

物足りない。


1年前私は病院で目覚めた。
なんか『大きな事故』にあって酷い怪我を負ったらしい。

でも私はその事故のことは覚えていない。

そういうショッキングなことがあった時、その部分の記憶だけが無くなるってことは珍しくはないことだそうで
むしろつらいことは覚えている必要はない。と元気づけられた。

まあ、私もそう思う。
名前やその事故以外の記憶は普通にあるし、何の不自由もないんだから。
今ではすっかり体の傷は治って、日常生活は問題なく送れている。


バイトだけで食べていけてるのは
なぜかものすごい貯金があったからだ。

なんでこんな大金を持ってるのかわからないけど
事故の慰謝料?損害賠償?みたいなものとして払われたらしい。

交通事故とかで相手の人が大金持ちで払ってくれたのかな…
お医者さんは「そのお金は非課税だからそのまま受け取っていいものだ」と言っていた。

よくわからないお金は怖かったけど
事故のことは忘れたままの方がいいってお医者さんにも言われてたし
詳しく調べることはしなかった。

まあ、なんにせよ生活には困ってないから
社会復帰のリハビリみたいな感じでバイトしてたんだけど…


そんなことをぼんやり考えていたら、壁の張り紙に目が留まった。

「政府公認特殊軍隊 隊員募集」

特殊軍隊とかいうものの隊員募集の広告…
普段は張り紙に目を止めることなんてないのに…
ましてやこんなこんな…うさん臭いもの…

でも私は…

「あの、柚と言います。張り紙を見て…」

気が付いたら電話していた。
なんか、めちゃくちゃ人手不足らしく給料も破格。熱烈歓迎。と言われた。


お金は正直どうでもいい。
「特殊軍隊」という日常からかけ離れた異質なもの…
そこにこの退屈から抜け出せるんじゃないか?って思いがあったのかもしれない。

私はバイト先に退職したい旨を連絡した。
やりたいことがあるなら。とバイト先の店長は快諾し、応援してくれた。
良い職場だっただけに申し訳ない気持ちになったが、私は指定された場所へ向かった。


まさかこの気まぐれが、思い通り退屈をぶち壊し
思ってもみなかったことをもたらしてくれるとは
まだこの時点では分からなかった。


<つづく>

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