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猫とわたし①

我が家には猫がいる
去年仲間入りした
真っ白な猫
女の子
年齢は分からない


二年ほど前から野良猫が数匹我が家に顔を出していた
赤トラとキジトラだ

義母が小屋に餌を置き始め
冬には段ボールに毛布を敷き詰め寝床を作る
小屋の戸は猫が通れるくらいに開けて
義母、必死

警戒心が強くて人の気配がすると
すぐに逃げる彼ら
朝小屋を覗くとエサは空っぽ
寝床はそこにいたと思わせる形跡が

それから猫同士で情報を交換し合っているのか
他の猫もちらほら遊びに来ている

猫たちと仲良くなりたいなぁと思いながらも
警戒心の強い彼らとの距離は縮まることはなく…

人懐っこい猫来ないかな~
なんて思っていた去年の春

仕事から帰るとすでに帰宅していた夫のお腹の上に白い物が
その物はゆっくりと私の方を見た
白い猫だった

我が家に来た日。ガリガリ。


家のすぐ近くで働いている義母は
お昼休みはいつも家に帰ってきてお昼を済ませるのが日課だ
その日も家でお昼ご飯を済ませた義母が
職場に向かう途中、歩道にうずくまる白い猫と出会った
鳴くこともなくただ義母の顔をじっと見つめるだけ
何となく気になるものの、 職場へ向かう義母

夕方、帰宅した義母は小屋に行くと
何かがうずくまっている。
昼間に出会った猫だ。
昼に足しておいた餌は彼が食べたようだ。

義母は勝手口から家に入る。 扉は開けたまま。
立ち上がった彼はヨタヨタと家の中に入ってきた。
一度抱き上げて小屋に戻す。
が、またヨタヨタと家の中に入ってきた。

まるで助けてください。 ・・・と言っているかのように

夫が帰ってきてからは、寝そべった夫のお腹の上に乗っかり
前足を隠してうずくまっていた。
敵はいないと判断したのだろう。
きっとどこかで飼われていたのだと思う。
まったく警戒心がない、 人慣れしている。

義母はすぐにトイレや餌など買いに出かけた
その間に私が帰宅。 固まる私。
夫から離れない猫。

私:飼うの?
夫: うん、飼う。
猫: …(よろしくね)

以前からペットを欲しがっていた夫は即答だった。
彼は我が家の住人になった。
女の子だから彼女だね。

こうして私たちと彼女は出会った。


去年仲間入りした
真っ白な猫
女の子
年齢は分からない

名前はハニ


わたし、ハニ。

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