女子高出身者が「女の園の星」を読む


和山やま先生著の「女の園の星」が人気ですね。女子高が舞台なのですが、どこまでがフィクションでどこまでがリアルなのか、皆さん気になる事でしょう。

私は女子高出身者です。
結論を先に言ってしまうと、「女の園の星」は、めっちゃリアルです。

所謂世間に蔓延する「女子高あるある」も事実なのか?という事も交えて書いていきたいと思います。


【女の園の星はリアルなのか?】
1.担任の肖像権はない
これはガチ。「女の園の星」でも星先生のクワガタボーイステッカーが作られていましたね。私も卒業を控えていた時、皆んなで担任の顔写真を勝手に使い、切手を作成した事があります(そういうサービスがあるのです)。その切手は担任に3年間お世話になったお礼として皆んなでプレゼントしました。何故切手だったのかは覚えていません。ちなみに、私のクラスのグループLINEのアイコンも担任のコラージュです。

2.言葉遣いがそれ程品がない
「女の園の星」でも、あまり言葉遣いが綺麗なキャラクターたちばかりではないですよね。これはもうはっきり言って、男の目が無いからだと思っています。
例えば、適度な距離を持ったクラスメイトは「(名前)ちゃん」「(あだ名)ちゃん」で呼び合いますが、グループの中だと「(名字)」の呼び捨てが基本です。
返事も「おい」「あ?」とかが普通にありました。(女子高の名誉の為に言うと、勿論「ねえねえ」「なあに?」などの可愛らしい返事もあります。)

3.担任の誕生日をお祝いする
これもガチです。
話し合った結果、金品は流石に…となったので、皆んなで昼食のパンのシールを集めて、ジブリの某作品のお茶碗をプレゼントした事があります。
黒板に美術部の子が「お誕生日おめでとう!」的な事を書いて、集合写真を撮った思い出もあります。
流石にバズーカ型のクラッカーは用意しませんでしたが、小さなクラッカーは鳴らしました。

4.日誌をまともに書かない
これはその生徒の真面目度合いによります。
勿論ちゃんと書く子もいましたが、日誌のページを丸々デコったり、授業内容ではなく先生のどうでもいい情報(例:先生の服がチョコミントカラーだった。など。)を書く子もいました。

5.女子高のプリンスがいる
います。
「女の園の星」で言う若尾さんですね。
ちょっとボカしますが、大体はやはりスポーツ系の部活の子はモテます。主に体育祭や文化祭でファンが増えます。

6.奇人変人が集う
これもガチです。というかわざわざ女子高を選んで来る子なんて、変人しかいません。
とは言うものの、私の通っていた女子高は「お婆ちゃんの代から通っていたから」とか、「第一志望に落ちて仕方なく入学した」とか、理由は様々です。
しかし、お嬢様も一般市民も「女子高」と言う箱に入ってしまえば皆同類。3ヶ月も経てば女子高色に染まります。そして良い言い方をするならば、「個性の強い」人間になって卒業してゆきます。
暑ければスカートバサバサ、若い先生はちゃん付け、体育の後に教室に蔓延する制汗剤の香り。女子高っぽいでしょ。

7.先生方は仲がよい?
これは共学にもある疑問だと思います。
私たちの目の前で露骨に仲が悪い様を見せる先生なんていません。
しかし、一緒に昼休みを過ごしたり、休日に飲みに行ったりという話をなんかをしてくれる先生もいました。
なんかあの2人いつも一緒にいるな〜。というのがあれば、あの先生いっつもこき使われているな…。というのもあります。
これは私の感覚ですが、女の先生の人数が多いのもあり、なんとなく女性の方が権力を握っている雰囲気はありました。

8.私物化するロッカー
きったねぇですわよ〜!
今の子たちは置き勉が禁止されている様で、大きなリュックを背負ってますね。私の時代は黙認されていたので、辞書やテキストが積み重なっていました。流石に「女の園の星」に出てくる様な喋るおもちゃはありませんでしたが、ジャニーズのライブに行った子がうちわを飾ったり、どこから持って来たのか、クリスマスツリーが飾られたりしていました。
あと、サブ黒板は落書きの嵐です。うちは何故か書道部の書いた「下ネタ禁止」の書が貼られていました。(勿論そんなもので下ネタは無くなりません。ただのネタ書道です。)

9.中村先生みたいな酒臭い先生はいる?
いません。
タバコ臭い先生はいました。こっそり学校を抜け出し、車の中で吸ってました。しかし教室から駐車場は丸見えなので、こっそり車から出ても、「○○先生ー!タバコやめなー!」と大声で囃し立てられていました。うちの担任です。

10.うんこはウケるのか
爆ウケです。
クラスメイトの誰かが「うんこで笑える時期は、赤ちゃんの頃と小学校低学年の時と、今。」と言う名言(?)を残しました。
所謂下ネタは留まるところを知りません。だから「下ネタ禁止」と言う書も生まれるのです。誰も守らなかったけど。


ここまでは「女の園の星」で取り上げられた、女子高あるあるを並べてみました。
次は、ネットなどに蔓延る女子高あるあるについて、ついでに解説します。


【世間に蔓延る女子高あるあるは本当?】
1.ナプキンが宙を舞う
これは嘘です。…いや本当だったかも。
宙を舞うまでは行かないけど、トイレから走って来たクラスメイトが「誰かナプキンもってない?!」はあります。そこで堂々と受け渡しをするのです。
勿論恥ずかしいと思う子もいたので、ブツの取り引き(※イメージです)の様にスッ…とスカートのポケットに入れる子もいました。

2.彼氏がいない
これは嘘です。共学でも女子高でも、可愛い子には彼氏はいます。
私の知ってる限りだと、中学時代から付き合っていた。通学のバスが一緒だった。友達の紹介で出会った。などがありました。

3.先生と付き合う
これはちょっと言いにくいのですが、過去にあったらしいです。かく言う私も現代文の先生に片思いをしていた時期がありました。
周りに男子がいないと、特別イケメンじゃない男の先生でもカッコよく見えます。女子高マジックです。

4.バレンタインは一大イベント
私のクラスは、皆んなクラス全員分のお菓子を用意していました。そしてその矛先は先生方にも向きます。「生徒からの贈答品は受け取れない…」なんて事はなく、先生方は男女関係なくお菓子責めにあっていました。また律儀な事に、ホワイトデーにちゃんとお返しを用意してくれるのです。
恐らくこれは共学も含めて珍しいケースでしょう。

5.カースト制度がある
「女子高って大変そう」「皆んな仲良くできるの?」「陰湿っぽい」と、当時共学の友人らから聞かれた覚えがあります。
これははっきり言って「クラスの雰囲気」によります。
私のクラスは確かに、イベントなどで率先して張り切るパリピグループ、ジャニオタグループ、オタクグループ、残りの寄せ集めのグループなどがありました。
これでクラス皆んな仲良くできるの?とお思いでしょうが、私のクラスは3年間、稀有な事に大きなケンカやグループ同士の衝突などは一切無く、各々好きなグループで過ごし、交流していました。
言ってしまえば、カースト制度はほぼ無いと思います。
クラスの人気者!ちょっと物静かな文学少女!授業中寝てるスポーツマン!など、各々のキャラクターを持っていたクラスメイト達だったので、なんかいい感じにバランスを保っていましたね。

6.レズビアンはいる?
これは「不透明」が正解だと思います。
私はバイセクなのですが、それを自覚したのは高校を卒業した後でしたし、仮に居たとしても隠しているのが普通だと思います。
ただ、距離感は間違いなく近いです。
友達を膝の上に乗せてお菓子を食べさせたり、体育の着替え中に胸の大きな子に触らせて貰ったり、上記したように学園のプリンスがいたりと、側から見るとちょっと「えっ?」となる様な事を今思えばしていたなーと思います。


さて、以上になります。
これはあくまでただの一般女子高卒業生による一方的な見識なので、勿論「ウチとは違う!」という部分もあるかと思います。

まあ、創作のネタにできるかな?くらいのノリで受け止めて下さい。

しかし和山先生のネタの細かさには舌を巻きます。4巻が楽しみですね。

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