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グッド・ドクター

最近寝かし付け中にこっそりイヤホンを付けて観てる海外ドラマ「グッド・ドクター/名医の条件」が面白い!
睡眠時間ゴリゴリ削ってそのまま3時間くらいぶっ通しで見続けてしまうんだよね。

主人公のショーンは、自閉症の外科研修医。
驚異的な空間認知能力を持つサヴァン症候群でもある彼は、独特な発想や観察眼で患者を救っていく。
けれど、自閉症ゆえにコミュニケーションが壊滅的に苦手だったり、強すぎるこだわりがあったりで、同僚にも患者にも不安がられてしまう。
医者としての腕が良ければそれだけでいいのか。心を通わせて信頼関係を築けないと名医にはなれないのか。
日本語の副題「名医の条件」を付けた人、有能。英語直訳の「良いお医者さん」が邦題だったら絶対誰も見ないもんね。

このドラマを見ていると、命について、人生について、じっくり考えてしまう。
救える命、救えない命、一人一人の命の重み。
辿ってきた人生。今後の人生を左右する決断。
人種、性別、信念の違いから生まれる無理解、衝突、葛藤。
あらゆる状況であらゆる決断を迫られる外科の医療現場は、時にとても厳しく残酷で、時に奇跡的だ。

私は今シーズン2の途中まで観たところなんだけど、何度も息を呑み、何度も泣いた。
医療ドラマは患者達の話だけでなく、医師達、研修医仲間達の関係性や衝突、成長物語でもある。最初は「何だこいつ好かんな」と思っても、その人の背景にあるものや考え方が見えてくると、応援したい気持ちが湧いてくる。

人生は選択の連続で、その結果がどんな未来につながるかは誰にも予測出来ない。
だから私達はその時その時でベストだと思った選択をして、進んでいくしかない。
事情を知らない人達にその選択を非難される謂れはないし、非難されても気にすることはない。

散々過去を振り返って後悔して自分を責めてしまいがちな私がこんな風に思えるようになったのは、間違いなくこのドラマのおかげ。
人生っていろいろある。悲しみや怒りに痛みを覚えながらも心臓は動く。喜びや愛を感じながら脳は働く。
私達は今こうして生きている。それはとても尊くて奇跡的で、幸せなこと。
願わくば、私の大事な人たちが健やかな日々を過ごせますように。そう切実に願わずにはいられない。

堅いことをつらつらと書いたけど、最後に軽い感想を一つ。
今日見たエピソードの中で、赤ちゃんの鳴き声を聞いた父親に対して「あれは君の新しい目覚まし時計だよ」とユーモラスな一言がかけられていたんだけど、なんだかその言い回しがすごく可愛くて、でもすごく大変なんだよね...としみじみ思ったりもして、なんだかすごく印象に残ったのよね。
私も誰かの出産現場に立ち会ったらこのセリフを言いたい。(そんな機会ある?)

外科医の医療ドラマなので当然生々しい臓器が映ってしまうんだけど、苦手な人はそういうシーンで視線を外しつつ、このドラマを観てくれたらいいな。

ApplePencil購入資金、もしくは息子に酢だこさん太郎を買い与える資金になります。