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【なれっじメモ】探求の対話「p4c」

お久しぶりです。
じめじめする日が続きますね。

昨日かる~い気持ちで参加した「p4c」というものが、電撃が走るくらいおもしろく、実践したい・広めたいと思ったのでまとめます。

新潟大学の豊田光世先生のもと、月に1回ペースで佐渡で開催されているそうですよ。

1.p4cってなに??
(1)目的と意味
(2)基本的な方法
2.会話に引き込まれるおもしろさ
(1)アンパンマン vs ドラえもん!?
(2)「初めて声を聞いた」
(3)「小学生が対話を深めた」
(4)ジューシー・ワンダリング
3.求めていたもの

◇◇◇

1.p4cってなに??

(1)p4cの目的と意味

「みんなで円になって毛糸の玉を持って話すんだよ」
位しか事前情報がないまま勉強会に参加した私(笑)

p4c(ぴーふぉーしー)とは子どもの哲学 philosophy for children のことで、頭文字からつくられた略称です。
哲学の活動に子どもたちといっしょに飛び込み、教室の学びを劇的に変える革新的なアプローチのことです。
【引用】p4c-japan

p4cは自分達の掘り下げたい「問い」を対話していく方法のひとつ。
世界中で実践されている「探求」を進める手法。

子供たちの「考える力」「考えるコミュニティ」の両方を育てます。

そのため学級運営にはもってこい!
「問いを持つ」という習慣をつけることで、授業を始め物事を取り組む際に「やらされている感」から自ら考えるようになるらしい。

勉強会には島内の小中学校の先生10名ほどが集まったのですが、全員がp4cをして「学級が変わった」「子供が変わった」「授業態度が変わった」と具体的なエピソード付きで話してくれて驚きでした。
これだけ「劇的に変わった」だけ書くと新手の振興宗教かダイエットサプリみたいですね(笑)

p4cの役割
①プログラム :対話を深める手法、授業へ組むこめる方法
②教授法 :自分の教育の設計をする
③生き方 :自分の生きる道しるべ、価値観を知り育てる

(2)基本的ステップ

①輪になって座る
②問い(対話のテーマ)をみんなで選ぶ
③ツールを使って対話を進める
④自己評価

<みんなで一緒に考えるためのツール>

①コミュニティーボール
みんなで毛玉をまいて作ったボールを使って対話を進める。

ボールを持っている人が話しをする。
意見を述べたいときは手を挙げてボールをもらい、全員の意見を聞くときはボールを一周させる。

ポイントは話したくない場合は「パス」ができること。


②対話を進める魔法の言葉
対話を進めるための言葉を、相手を傷つけない柔らかい言葉にして「共通言語」としてしまう。
魔法の言葉はボールを持っていなくても話せます。

例えば・・・
良く分からないのですが →IDUS(イダス)I don't understand.
もう少し大きな声で話してもらえますか? →SPLAT(スプラット)Speak a little louder, please.

英語をもとにした共通の例がありますが、各コミュニティーごとに言い方を変えたり、言葉を増やしてOK!
「イダス」よりも「えだまめ」がいいよねというような発言が子供から出たそうですよ。いいね。

魔法の言葉をうまく使うことで、誰もがファシリテーターのように会話を勧めたり深めたりする力がつきます。

③考えを深める7つのキー

勉強中!!!


2.会話に引き込まれるおもしろさ

勉強会でのエピソードが興味深くて笑いもあって、実践したい、体験したい、子供の姿をこの目で見たいと思ってしまいました。


(1)アンパンマン vs ドラえもん!?

対話する「問い」を小学生子供たち自身から出させるというのは難しいのではないか、というのが最初の印象でした。
私だったらどんな問いを提案するだろうと思った時に、どうしても「求められている問い」「正しい問い」を作ろうとしてしまって何も浮かばずにいた。

それを打ち破ったのが、ある先生が初めての子供たちにp4c行ったときの
「アンパンマンとドラえもんどっちが強い?って問いでもいいんだよ」
という言葉だった。それは考えたくなる(笑)

本音の、素朴な疑問で対話していいのだと肩の力が抜けた。
そして皆さんのエピソードから、子供が素朴で深い問いを持っていると再認識させられた。

・思いやりって大事なの?
・目が不自由なのと耳が不自由なのどっちが大変?

アンパンマンとドラえもんの対決も、「強いってなんだろう?」という問いが途中で出たことでガラッと雰囲気が変わったらしい。
小学校のクラスでそんな深い話ができるなんて考えたこともなかった。

正解のない問いを「本音」で語ることがp4cだとできるらしい。


(2)「初めて声を聞いた」

p4cは子供からの人気がとても高いらしい。
「なんか分からないけど子供たち好きなんだよね」と口々に先生方が話していた。

驚いたことに、場面緘黙(特定の場面で話ができなくなること)で学校で一言もしゃべったことのない子が語りだす事例が多発しているらしい。

p4cでは対話をするうえで大事な「セーフティ(知の安全性)」が保たれる仕組みを作る。
話しやすく、安心して本音を言える空間だからこそ緘黙の子も話ができる。

同じ円の中でずっと話を聞いていた子にボールが回って、「話したくなかったらパスでもいいんだよ」と先生に言われながらも、ぐっとボールを握りしめ話し出す姿は思い浮かべるだけで胸が熱くなるね。


(3)「小学生が対話を深めた」

p4cの国際交流セミナーの報告の時、印象的だったのは体験会で「小学生の子供が対話を深めた」という豊田先生の発言だった。

子供はすごい力を持っていて、大人の方が学ぶことも多い。
だから私はその側にいたくて学校の先生になりたいと思ったのだと思いだした。


(4)ジューシー・ワンダリング

問いは新鮮で、時間が経つとその熱量が下がったり、なくなってしまう。
わかる、浮かんだ問いはその瞬間キラキラしている感覚。

浮かんだ問いを残して対話のテーマにするため、「p4cハンコ」を作ってノートに問いを書きとめ残すというアイディアがすごくいいなと思った。


3.求めていたもの

私にとっての「おもしろい」ってなんだろうと考えることが最近増えた。
この日感じたのは「自分の世界が拡張される感覚を得ること」なのかなということ。

知らなかった自分の姿が見えた、自分の本音を知った、友達の思想がわかった、海へ飛び込む体感を得た、恐怖を超えた先の楽しさを知った。
「世界」を覆ってた透明な幕や壁、モヤがかかっていた部分、小さくて見えなかった場所が見えたような瞬間の脳が沸騰する感覚が楽しい。

学ぶのは好きだ。新しいことは好きだ。

システム思考やp4cなど、思考方法や対話を深める方法はたくさん開発されている。
今は一番それを学んで実践していきたいと思った。


◇◇◇

最近ノートを書くのに時間と労力がかかりすぎて、忙しさにかまけてさぼっていました。
何事もトレーニングということで、ノートはきれいにまとめるのではなく「タイムアタック制」にしようと思います。

今日のタイムは【1時間55分】。
1時間を目標にしようかと思ったけれど、到底まとまらないので次回からは【1時間半】を目標にがんばるぞ。


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