#47「2023年10月」
あれから1年
「はじめてのおつかい」で4:3の昔ながらのVTRが流れた後に急に出てくる、少し飛びすぎじゃないかとも思うくらいのエフェクトともに映し出された縦型のテロップ。
あれから◯年
個人的に幼少期からあの番組を見てきて、幼いながらになぜか感動してしまうあのおまけ要素。
あれから1年
過労により心身が疲れ切って、どうしていいのかわからない状態で休職してから早いもので1年が経った。
1年が経ったからといって事実はなくなるものではないし、自分自身が劇的に強くなるわけでもない。
むしろ節目だからかわからないが、忙しい日々の中でもふとした時に当時のことを思い出す。もちろん、思い出したからと言って何かが変わるわけではない。
ただ、あのまま当時の環境に身を置いていたよりは、細かい要素の違いにプラスマイナスあれど、今進んでいる道が良いのではないかと思っている。
もしかしたら自分にそう言い聞かせているだけなのかもしれないと、俯瞰的に自分を見ている自分を感じてしまう時もあり、たまに訳がわからなくなる。
何がモヤモヤしているのかはよくわからないが、最近のことをできる限り前向きに書くことで、何かが変わらないかと期待する。
ずっと引っかかっている言葉
かれこれ1年弱通っている近所の居酒屋のマスターに言われたひとことがずっと引っかかっている。
「本当にやりたいことじゃないんだと思う」
半分愚痴っぽく仕事の話をよくするが、「仕事が全然面白くない」とか「つまらない」みたいなことは言った記憶がない。
それなのに、自分の話の中から本人も自覚していない部分を鋭く突いてきた。
それからというもの、このマスターの言葉がたびたび引っかかって、ふとした時に考えてしまう。
仕事に忙殺されている間は、あれこれ考えている暇がないため問題ないのだが、自分が次に何をやりたいか考えアクションを起こそうと思い腰を上げようとした時、自分が何をやりたいのか、そもそも今やっていることは自分がやりたいことなのか、マスターの言葉が引っかかる。
評価=単純で必要なもの
会社にも人事評価制度が存在するが、そんなものがなくても、もともと自分は周囲からの評価が気になってしまう性格だと思う。
それが自分を苦しめていた1年ほど前だったのかもしれないが、
ありがたいことに今の環境では、自分がある程度の評価を得られているのではないかと感じる場面があり、マスターからの言葉が引っかかっても、前向きに仕事に向き合えている気がする。
面と向かって他人のことを褒めるような国ではない(むしろお世辞や皮肉に聞こえてしまうことがある)と思うが、やはり評価されるというのは大事だと思う今日この頃。
ふと思い立って日の出を見に行った
1年前とは異なり、
土日はしっかりと休むことができているおかげで、
週末は以前よりも自分がやりたいことや行きたい場所に行くことができている気がする。
といっても、映画館に行ったりライブに行ったり、やっていることは以前とほとんど変わらない。
1年前に新しく始めた「ミニ四駆」という趣味も、忙しさを言い訳に飽きてしまいやらなくなってしまった。
その代わり2023年10月に新しく始めたのが、
早起きして日の出を見に行くということ。
理由はよくわからないが、ふと思い立って日の出を見に行っていた。
きっと疲れていたのだろう。自然と自然を求めていた。
「やかましいわ」と自分でも思うが、疲れているから日の出を見に行ったんだろうという客観的な面白さも込みで足が向かっていた。
1番最初に行ったのが、
東京湾アクアラインの途中に存在する「海ほたるPA」。
近所のカーシェアを朝の4時に出発。
上京しておそらく初めて、首都高を駆け抜けた。
風が吹き荒れる海上で、記録用にカメラを回す。
そういえば、数ヶ月前にフルサイズの一眼レフを購入した。
まだまだ勉強中だがカメラは奥が深くて面白い。
そして2番目に行ったのが、
神奈川県 三浦半島の最南端にある「城ヶ島公園」。
こちらも意外と1時間ほどで行けてしまう距離にあり、
目的地に辿り着くために最後に通る「三浦縦貫道路」というのが、
ETCに対応しておらず、料金所で一時停止しなければならないのに味を感じた。(そういう自分の地元の鉄道は交通系すら対応していなければ改札もない)
海岸の岩場には釣り人が何人かおり、
朝早くからカメラで写真を撮るためにやってきた自分は異質だった。
カメラを回しながら日の出を見届ける。
本当は1日かけてゆっくりと観光したいところだが、
カーシェアで来ている自分にそんな余裕はない。
返却時刻までに帰らなければいけないというのが頭から離れず、呑気に海鮮を食べて帰ることもできない。
ただ、現地についてからふと思い出して行ってみたい場所ができた。
Netflix『LIGHTHOUSE』で最後に訪れた灯台。
調べてみると三浦半島にあるという。
剱崎灯台(つるぎざきとうだい)
車1台がギリギリ通ることができる農道を進んだ先に見えてくる。
『LIGHTHOUSE』本編でも源さんと若林さんが2人で木々に囲まれた道を進んでいくシーンが印象的だが、鬼リピした人にはお馴染みであろうその風景の先に灯台はあった。
決して心地良い風とは言えないほどに、海岸特有の風が吹き荒れていたが、ここだけ時間がゆっくり流れているのではないかと錯覚するほどに穏やかな空間がそこには広がっていた。
しかたなく踊る
同じく『LIGHTHOUSE』のテーマ曲である「しかたなく踊る」という楽曲の、冒頭の歌詞がとても気に入っている。
「何回も2人でトークをしてきたのに、“なんにも解決してない”んかい!」とツッコみたくなるが、そう簡単に悩んでいることが解決していたら、そもそもこの番組は誕生していないと思う。
だからこそ、どれだけ悩んでも前に進む理由は「仕方ないから」。
生活していくために”しかたなく”働くわけであって、たまたまそれが自分が好きなことだから余計に悩んだり苦しんだりすることもある。
ちょうどこれを書いているときに、ときめく出来事があった。
自分の中で挑戦したいことが閃いた気がした。
仕方ないから、形にできるようにもがいてみよう。
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2023.10.28 作成
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