カメラ初心者こそシグマを選ぶべき4つの理由
レンズメーカーとして有名なシグマですが、カメラも発売しています。
シグマのカメラと聞いて、カメラ好きの方からは、玄人のカメラ、使いにくい、変態、等の評価があり、一目置かれた存在であります。
このような評価がされているカメラは一見、初心者には手を出しにくいのではないかと思われるかもしれません。
しかし、5年ほどシグマのカメラを使ってきた私からすれば、シグマのカメラこそ、初心者が使うべきと考えます。その4つの理由について説明します。この記事では、シグマのカメララインナップの中で、最もベーシックな、dpシリーズで解説します。
シグマのカメラ
まず、シグマのカメラについて説明します。シグマのカメラは、Foveonセンサーと言う、シグマ独自のセンサーを搭載しています。
マツダで言う、ロータリーエンジンのような、唯一無二のこのセンサーこそシグマのカメラの最大の特徴であると言えます。
このセンサーは高感度に弱い、消費電力が大きい、高画質という特徴があります。短所が多いように見えますが、この短所を凌ぐ高画質が多くのファンを引きつける魅力です。dp QuattroシリーズはこのFoveonセンサーを搭載したコンパクトカメラです。レンズ交換できず、ズームができない単焦点レンズを搭載しており、超広角のdp0、広角のdp1、標準のdp2、中望遠のdp3の4つのカメラがラインナップされています。レンズ交換式カメラならぬ、カメラ交換式カメラなのです。
1.簡単に失敗してしまう。
高感度に弱く、手ぶれ補正もありません。一般的なカメラではISO6400でもきれいに写りますが、シグマのカメラでその感度で撮影すると砂嵐。シグマのカメラは、ISO感度を上げると途端にノイジーになり、見れるものじゃなくなります。なので基本ISO100固定で撮影します。すぐにぶれたり、真っ暗だったり、白飛びしてしまったり失敗写真を簡単に撮れてしまいます。また、手振れ補正が搭載されていないため、非常にブレやすい。いかに適正な明るさで写真を撮れるかを考えながら設定するので、シャッタースピードと絞りの関係を感覚的に掴むことができます。
日陰や室内ではブレがないように脇をしめ、息を止めて撮影するため、ぶれないように撮影するたの技術が自然と身につきます。たとえば、電柱や木にカメラを押し当ててブレを減らしたり、ストラップをピンと伸ばして安定させたりと身の回りのモノをつかってブレを減らしていきます。
日が傾くとブレやすくなるため、シグマユーザーたちは日が暮れる前に家路につきます。
門限がある子のようでかわいいですね。
2.シンプルな操作性
シグマのdpの場合、他社のカメラほど機能は多くありません。動画機能はなく、シーンモードやフルオートのモードがないため、基本的にプログラムオートか、絞り優先で撮影します。
無駄な機能がないため、写真撮影に集中できます。
操作性は、ダイヤルのクリック感が心地よく、ダイヤルを回して設定しているだけで非常に楽しいです。ボタンは少ないのですが、シンプルなUIでQSボタンに好みの設定項目を集中させる頃ができるので思い通りの設定にすぐにアクセスすることができ、少し慣れれば快適に扱うことができます。撮影しているだけで気持ちがよく、常に外に持って行きたくなります。
3.AFが遅い、書き込みが遅い、バッテリーが持たない。
シグマのカメラは正直言ってAFは遅く、書き込みも遅く、そしてバッテリーもそんなに長くは持ちません。AFはジジジっとフォーカスが前後し数秒待つ必要があり、撮影後の書き込み完了まで3秒ほど待たないと再生ボタンを押せず、すぐに撮影した写真を確認できません。連写なんてしてしまうと、再生ボタンを押せるまで1分近く待たされることもあります。また、バッテリーは公称200枚ほど撮影可能と、一般的なカメラと比較するとかなり少ない枚数です。バッテリーが持たない為、dp Quattroの付属のバッテリーは2個同梱されているほどです。
つまり、シグマのカメラはバシャバシャ撮るようなカメラではないのです。「いかに、シャッターボタンを押す前に構図を確定させ、シャッターボタンを押す回数を減らすか」を意識した使い方になります。1枚1枚丁寧に考えながら撮影するため自然と構図を意識するようなります。
4.圧倒的高画質**
このように欠点が多いカメラのように感じますが、それを凌駕する圧倒的高画質があるため欠点なんて許せてしまいます。よくネットではホームランバッターのようなカメラという書き込みを目にします。だめな写真も撮れてしまうがハマったの画質が素晴らしいため、そう称されるのでしょう。一度ハマった時の写真を撮ってしまうと、もう一度このような写真を撮りたい。と思うようになり、シグマ沼に落ちていくのです。もう麻薬です。最高画質を引き出す為に使いこなしてやろう、という気持ちになるのです。
dp3 Quattroで撮影。花びらの葉脈?までシャープに描写されている。
まとめ
デメリットばかり書いてしまいましたが、それも含めて愛着がわきます。それがシグマのカメラです。世の中には便利で手軽な良い製品であふれています。しかし、便利に快適になればなるほど、使っている感が失われ、道具に使われていると感じます。シグマのカメラは扱いにくせがあるからこそ道具としての魅力が非常に高く、使っている時の楽しさがあるカメラです。初心者におすすめと言い切ることはできませんが、魅力を感じた方はぜひ使ってみてはいかがでしょうか。よいシグマライフを。
参考文献
飛び込め沼シリーズ 安倍吉俊さん
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