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80年代前半のマイコンの選び方問題

村上福之さんのブログを読んだ。本題とはあまり関係ないんだけど、80年代前半のパソコン選びについて書きたくなった。

1980年代前半、家電各社がいろんな規格のパソコンを出していて、あのとき、どれを買うかはすごく重要だった。ぼくが買ったマシンはNECのPC-6001という機械だった。

すがやみつるさんの『こんにちはマイコン』という名著に影響されて選んだのだが、メジャーになりそこねたマシンだった。パソコンごとにソフトを開発しないといけない時代だったから、パソコンがメジャーにならないと、ソフトもあまり発売されなくて、すごくさみしいことになる。

堀江貴文さんと仕事をしたときに、PC-6001を選んだという話をしたら、けっこうばかにされた。たしか堀江さんも最初は日立のベーシックマスターなどのマイナーマシンを掴んでいるのだけれど、根性でバイトをしたりしてメジャーなマシンに乗り換えているのがさすがだ。

こないだ、ドワンゴの川上さんに聞いたら、シャープのX1を使っていたという話だった。さすがである。あの時代のいちばんの正解のマシンだと思う。X1はすごくいいマシンで、もしも小学校4年生のパソコンを買う前夜に戻れるのならば、昔の自分に全力ですすめたい。

X1がすばらしかったのは、文字を格納しているメモリ領域にグラフィックを書き込めるPCGという機能があったことだ。これによって、きれいな背景やキャラクター画像を使ったゲームが、かなりかんたんに、高速につくれたのだ。

PC-6001は、X1と同じZ80というCPUだったのだけれど、設計思想がぜんぜんちがっていて、グラフィカルなゲームを納得感のある速度でつくるのが大変だった。たしか最後は、マシン語を勉強して大作RPGをつくって、途中で挫折して終わった記憶がある。この中途半端さが自分らしい。

今日の話は、マイコン少年だったおじさんたちにむけて書いてます。それ以外の人、すみませんです。

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