「乾いた世代」と「乾けない世代」がいっしょに未来をつくるための本――『モチベーション革命』
尾原和啓さんの新刊『モチベーション革命』を読んだ。話題の編集者・箕輪さんが編集した本でもある。
内容はというと、「達成」「快楽」をモチベーションにしている旧世代と、「意味」「仲間」「没頭」をモチベーションにしている新生代の、両者がどうやって共に成果を出していけるのかを考察している本だ。
旧世代の世界では、やるべきことが社会で定義されていたから話がシンプルだったが、現在の複雑化した世界では、それぞれのひとが自分の本当に好きなものや好きなことを主軸にして、それぞれの方法で社会に適応していく必要がある、という話が書いてある。
じつは、ぼくが仕事のフェイールドであるメディア世界では、著者も編集者もそういうひとがたくさんいる。そして、その「偏愛」の度合いが強いひとであればあるほど、仕事ができる気がする。『嫌われる勇気』や『君たちはどう生きるか』を編集した柿内さんとか、確実にそうだ。
先日、柿内さんに「油で揚げた卵をごはんにのせて醤油をかけて食べるとうまいよ。ちょっとだけ、海苔を敷くとさらにうまい」と話した。そうしたら、こうなった。
完全に海苔の量がおかしい。
この日も。もはや卵が見えない。海苔が大好きなんだね。
尾原さんの本に話をもどすと、第3章では、そういう偏愛を大事にした人々をどうやってチームとしていっしょに働いて、成果をだしていけばいいのかが書いてある。部下がいるひとやチームで仕事をしているひとには具体的に役に立つ話だと思う。
個人的にいちばんおもしろかったのは第4章。尾原さん個人の仕事の履歴を通じて、現在に至るまでの話が書いてある。ある個人が、どうやって自分の強みを積み重ねて、あるポジションを築いたのか、ケーススタディとしておもしろい(あと、いつも赤いマフラーをつけている理由もようやくわかった)
新社会人のひとも、一緒に働くベテランのひとも両方が読むといい本だと思いました。おすすめです。
Photo by Sven Scheuermeier on Unsplash
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