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ストーリーの作り方(編集日記・第4回)

編集について書いていく「編集日記」4回目の更新です。

これまでに、いいコンテンツをつくるには3つのポイントがあるという話をしました。

1.テーマ    = 題材
2.ストーリー  = 物語
3.キャラクター = 人物

前回は、1つ目のテーマについて書きました。どんなことを、だれにむけて書くのか? 読者目線について考える方法や、その他のコツなどについて解説してます。

今回は、2つ目のストーリーについて書いていきます。

コンテンツをつくるうえで、ストーリーが大事だというイメージ、ありますよね。マンガなんかだと、「3.キャラクター」をものすごく重視するんですが、短い文章やビジネス文書だとこっちのほうが大事かもしれません。

いま、「ビジネス文書」と書きましたが、じつは、小説のようなフィクションでなくても、ストーリーは大事です。たとえば、家族間や友人の間でも、脈絡なく、起こった出来事や思ったことを話されたりすると、聞いていられませんよね。

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ストーリーとはなにか? 伝えたいテーマと、読者の間をつなぐのがストーリーです。自分の書いたものを、読者にすんなり受け入れてもらいたかったら、ストーリーをつくることは必須と言ってもいいかもしれません。

では、どうやって、ストーリーをつくるのか。

じつはストーリーには「型」があります。人間にとって心地よいストーリーというのは、古今東西、ずいぶん研究されてきています。古くはアリストテレスの『詩学』から、ハリウッドの脚本家やマンガ家さんなど、多くの人がストーリーの考え方をまとめています(「物語論」などのキーワードで検索してください)。

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要するに、ストーリーというのは、文章を構造化するということです。

ここでは、ぼくが推奨する2つの方法を説明していきます。

1つ目は、説明文で使うと便利な手法で、

結論→説明→ツッコミ→まとめ

という構成です。

1段落目に、結論を書きます。あたりまえですが、おもしろい結論だと、おもしろい文章にしやすいです。たとえば「家は買うな」「大学には行くな」のように、常識的に言われていることとの逆だったりすると、おもしろくなりやすいです。でも、無理はしなくていいです。あなたの言いたいことを書くのがいいと思います。一段落くらいであっさり書きましょう。

つぎに、そのことについての説明を書きます。おもしろいことについての説明だと、普通におもしろくなりますし、そうでなければそれなりになります。ここで具体例を入れたりすると、全体の長さの調整が可能です。

その次の段落では、結論と説明についての、常識的な立場からのツッコミを書きます。「人によるのではないか?」「〜という場合はどうなのか?」のようなやつです。そしてツッコミへの回答も書きます。

最後に、これまでの内容をまとめます。1段落くらいでさらっとまとめてかまいません。1000字くらいで説明文を書くときは、この構成は非常に便利に使えます。

2つ目の手法は、

me → we → now

というやりかたです。共感をよびたいときに便利な手法です(エモい文章はこっちがいいかもしれません)。

やりかたは簡単で、「自分のこと」「私たちのこと」「今のこと」を順番に書く(話す)のです。

たとえばスピーチなどで、「いま米が売れません!大問題です!」とnowの話から入ると、聞く気がしないですよね。でも、「私は新潟の農村で生まれました。父と母は朝から田に出て〜(中略)〜〜私はいま食品流通の現場で働いていて、〜(中略)〜現在の課題は米が…」のほうが共感できます。

以前、秋元康さんがパーティーでスピーチするのを見たことがあるのですが、完全にこの順番で話していて、やっぱりすごいなと思いました。終わったあと、いいことを聞いた気分になりました。ちなみに、ぼくが編集にかかわった、堀江貴文さんの『ゼロ』でもこの考え方を応用しています。

あ、そういば、ストーリーをビジネスに活かす本としては以下の本が有名ですね。買いましょう。


さて、有料部分には、me we nowの手法についてのもうすこしくわしい背景(バラック・オバマの選挙運動とも関係しています!)と、バラック・オバマ『マイ・ドリーム』を編集したときの話を書きました。


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