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はじまりのはじまり

私が「おじさん」と知り合って、オミズを卒業して、しばらくの頃。某S大で初めての公式SRS(当時は「性別再判定手術」、もしくは「性転換手術」)が行われたとのニュースが報道されました。

私はそれに心躍らせました。当時、モロッコだとかでないと手術を受けられないし、命を賭けるものだという噂があったほどでしたので、日本国内で行われるようになったことに、私はなんとも安堵感みたいなものを覚えました。

さて、そうなると、私もその(公式の)性同一性障害の治療を受けたくなりました。私の精巣除去手術は、いわゆる「闇手術」でしたし、一応、その病院でも「(敢えて)性転換手術」もしているそうでしたが、とても大変だと聞いていたのです。

そこで、まだそれほど普及していなかったインターネットでいろいろ検索してみると、某S大の他に名古屋だったか、性同一性障害の治療を始めようとしている病院の存在を知りました。そしてメールでのやりとりを始めました。

とは言え、その病院に通うとなると、金銭的に大変だし、そこでいつか性別適合手術まで行われるのを期待できるかというと、いささか疑問がありました。

結局、私はいろいろ思案した挙句、そもそもの某S大に直接メールを送ることにしました。もちろん、ダメもとで返事なんて全く期待していませんでした。

しかし、意外にも某S大でTVにも映った先生から直接お返事を頂くことができたので、私は自分の成育歴、状態、事情を書いて送りました。そのやりとりを何通かした後、関西でも公式な性同一性障害の治療を始めようとしている病院があると、私は教えて頂きました。さらに、それまでのメールを紹介状にして、その病院に通院してみては、と提案されました。

そして、私は某大学医学部付属病院(当時)に向かったのでした。

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