思考は現実化しないか
お久しぶりです。新シリーズ始めます。今回はサンプル作品のため、すべて無料です。
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このシリーズは未来予測です。ミトコンドリア仮説やホログラフィック原理が確証された時、私たちはどう感応していくでしょう。
思考実験=シミュレーション✴
設定がnoteシティのフジミドリ村。奇妙な物語ですね。妄想ナラティブに、お付き合い頂けましたら、嬉しく思います(*⌒▽⌒*)
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窓の外で、雪解け道がぬかるんでいた。曇り空には灰色のグラデーション。まだ氷点下。でも、遠赤外線ストーブで室内は暖かだ。
あと4分で始まる⏰
壁に掛けた薄型モニターで、待ち受け画面のトロピカルな砂浜海岸が美しい。私は一体、何を求めているのだろう。
noteで書き始める。ぼかしたプロフィール。別の誰かになった気分。心の赴くまま書いて興は乗る。スキをくれた人。訪ねて返すコメント。高揚する自分が新鮮だった・・
そして【在り方革命】と出逢う。
リモートセッションを受けることにした。
🍂 🍂 🍂
『こんにちは。フジミドリです』
ズーム画面で宇宙服を着たアイコンが笑う。黒のアイシールド。無重力を漂う姿勢。少し籠った声は柔らかに響く。静かな話し方。
『早速ですが、ご質問を承りましょう』
あらかじめ、DMでやり取りする。こちらの記事も読んでくれる。ムダな時間は、カットする方針のようだった。
🌴 🌴 🌴
「思考は現実化するという本がありまして」
『流行ってますね。引き寄せの法則とか』
「やってみたのですが、うまくいきません」
『あ。そういう方、多いみたいですよ』
本を何冊か読む。ブログや動画も。潜在意識を使うことは共通している。それにしても、随分と多くの方法が出回っていた。
「どうして、うまくいかないのでしょう」
『決まってますから』
「思い出した。京都の話でしたっけ」
『在り方革命は、そう捉えるのです』
人生は決まってる。変えられない。そんなエピソードだ。なるほど。変えられないなら、あるがままそのまま受け入れるしかない。
「決まってる。科学的な証明とか」
『ないです。根拠はありません』
「そう捉えるとラクに生きられる❓」
『ものは試しと言うヤツですね』
🌸 🌸 🌸
「羨ましくなるんです。うまくいってる人」
『なんであいつは。どーせあたしなんか』
「妬ましい。お恥ずかしい話ですけど」
『とんでもない。お気持ち、わかります』
なぜだろう。素直に話せる。そっと背中を押される感じだ。柔らかく温かい何か。素直に話す自分が好ましい。初めての感覚である。なのに、なぜか懐かしくなった。
『アバターなんですよ。私たちって』
「ゲームのキャラですか」
『そう捉えてみて下さい』
「アバターかぁ」
『全部、プログラム通りですよね』
「喜んだり悲しんだり、決まってるのか」
『だから、このままでよいとなります』
「このままでよい・・」
💻 💻 💻
フワッと軽い。不思議だ。力が抜ける。抜けてみると、入っていた力の強さに気づく。
プログラム通りにしか動けない🐶
スッと浮かぶ。そうか。思考が実現するのもしないのもプログラムだ。変えられない。
「思考が原因ではない❓」
『実現することまで、プログラムです』
「じゃあ、実現しないことも」
『決まってます』
あっけらかんと言い切られ、拍子抜けする。今まで、悩んで苦しんでバカみたいだ。
「イメージや言葉が引き寄せたとか」
『引き寄せることまで、プログラムです』
「決まっていた。うーん」
『なかなか受け入れられませんけどね』
✴ ✴ ✴
「金メダルやノーベル賞も」
『決まってます』
「ウイルス騒動や地震もですか」
『何もかも決まってる。そう捉えます』
なぜかふんわりする。体の輪郭は、柔らかくぼやけていく。これまでの人生、すべて肯定したくなる。決まっていたんだから。
「これから先も、決まってるんですね」
『ええ。死ぬまで全部』
「私の人生、もう終わってるのか」
『そう。私たち、過去を生きてるんです』
🔮 🔮 🔮
パソコン画面の時計を見る。40分のセッションがもうすぐ終わる。思い返せば一瞬なのに、満ち足りていた。不思議な高揚感。
自分ってアバターか。囁いてみる。それならこのままでよいと思える。頭の考えも心の不安も、受け入れられそうな気がした。
『意識を中心に向けて下さい』
「中心。仙骨でしたっけ」
『お。さすがわかっていらっしゃる』
「そうしてみます」
腰の真ん中だ。確か、背骨の一番下にある。目を閉じて、仙骨を意識してみた。
『何もかも任せちゃって下さい』
「なんかラクになれそうかも」
『あなたの望みは、仙骨が知ってます』
「自分の仙骨ですものね」
そう言って私は頷く。faceRigで、ネコのアイコンも頷いているだろう。柔らかく響いた声がスッと消える。部屋はしんとした。
💖 💖 💖
いかがですか。こんな感じで、架空のクライアントが気づき、癒やされる物語です。
次回・2月21日・午前10頃🌈
☟聴いておりますと、力が湧き出てくる曲でした。歌詞にカタカナが入りません。純和製というのでしょうかね。
🌟 🌟 🌟 🌟 🌟 🌟 🌟 🌟 🌟
**次回より、ここから有料部分です**
視点が変わります。無料部分は、クライアントが気づいて癒やされる物語。その裏で、もう一つの物語。有料化は、在り方を変えて頂くための装置とお考え下さい。
テレワーク化する教育。学校よりSNSの私塾へ。学歴から学習歴に移行。一人の少年が、新しい分野を研究します。意識学です。
意識学ラボへようこそ🌿
少年は意識の使い手を目指します。マガジンご購入者様が、300円で研究室を開設なさる趣向です。コメント欄でご参加頂くなら、欣喜雀躍でございます🙌
研究室と申しましても、気楽な遊び心と普段着でどうぞ。意識の使い方を探り、心地よく自由自在な境地へお誘い致します🌴
🐶 🐶 🐶
『おーい、ミツヒロくーん』
師匠の声でハッとする。一瞬、どこにいるかわからない。ボクって誰だ。両手は紫色の水晶を覆ってる。生命波が出ている。辺りを見回す。ここはオフィスだった。
そうだ。ボクって研究助手だ。師匠とクライアントのセッションから学びつつ、生命波を送って援護する。記憶が蘇ってきた。
『お前ってスゲエよ。
生命波、ビンビン出てたもんな』師匠が首を傾げて呟く。PCをシャットダウンする。イスに座ったまま、唸って両腕を上へ伸ばした。
『さーて、今日はカツカレー気分だな🍛』
「あら、お鮨じゃなかったんか🍣」
揺さんが振り返る。デスクに向かい、イラストを描いていた。そうだっけ。忘れたんか。テヘ。ええ加減にせえよ。スビバセン。二人のやり取りが、頭を素通りしていく。
白い壁。窓の外は曇り空。機能的なオフィスに環境音楽。小川のせせらぎ。風が囁いて。ボクって誰・・・
そうだ。師匠は【在り方革命】の作者から後を託されたのだ。師匠のnoteを読んで、ボクは意識の使い手になりたくなった。
🏢 🏢 🏢
三人で街へ出掛ける。行き交う人が、マスクしている。ボクにとって、自然なことだけれど、先を行く二人は馴染めないらしい。
マスクが日常風景だもんな。
もうファッションやで。フリルとネコひげ付き見たよ。おかしな世の中や。みんなでつければ怖くないか。せやけど赤信号、みんなで渡れば誰か死ぬで。
二人のやり取りが楽しい。言葉以上に声の調子、雰囲気、身振り手振りで伝わってくる。知らないことはスマホでググる。ボクの意見や感想も、バカにせず聞いてくれた。
🍛 🍝 🍣
「クライアントさん、思考が実現するいうの信じとったんやね。ほな、いつだってポジティブに考えなあかん。昨夜みたい地震の時もな。そら疲れるわ。真面目な人やね」
レストランで壁際の席に陣取ると、ボクの隣で揺さんは肩を竦める。店のお姉さんが注文を取りに来た。三人でそれぞれ頼んでから、向かいに座る師匠が話しだす。
『テレワークになって、心が
疲れてる人、多いみたいよ。外での付き合いは遮断されるからね。どうしたって自分自身と向き合うことになるわけさ』
「は。それでマスクなんや」
『どういうこと❓』
「神さんが、喋るな言うとる」
『あはは~なるほどね』
🙊 🙊 🙊
ついていけないボクに、師匠は解説してくれた。知識や体験で判断するのではなく、事実をあるがまま見るのだ。事実として、みんなマスクしてる。喋りづらい。法則が喋るなと諭しているのではないか。そう捉えるのだ。
『子供でもわかる理屈でしょ』
「かえって、素直にわかるんやないの」
揺さんは、取り出したスマホの画面を見て微笑む。たぶん、柴犬の動画だ。師匠が話してる時も、かまわず楽しむ。なのに話も聞いている。師匠もまるで気にしなかった。
「質問、いいですか」
「かまへんで」
『オレの電話番号❓』
「やだ。男同士で。うふ♡」
「えっと。決まってるんですよね」
『ピンポーン。ピンポーン』
「卓球のマネやめんか!」
『スビバセン( ̄▽ ̄;)』
せっかくマジメに訊いたけど、茶化された気がする。でも、凹んではいけない。ボクは、こうやって二人に鍛えられているのだ。
💪 💪 💪
「誰が決めたんですか」
『前世の自分だね』
「自分で決めたんですか」
「せやな。自分が理解したことや」
二人が交互に教えてくれた。起こる現象は決まってる。変えられない。けど、起こったことをどう理解するかが決まってない。理解によって、次の人生は造られる。
「え。決まってないんですか」
『そうだよ。自由に選べるのさ』
「でも、さっきのクライアントさん」
「あの人は、まだええねん」
アバターの自分を本当の自分と信じている。そういう段階があるようだ。喜んだり悲しんだり、充分に味わうと、違う次元への扉が拓くらしい。ボクはどっちだろう。
「じゃあ、理解しなければ」
『同じような人生を繰り返すのさ』
「え。ボクがこうして教わるのも」
『前世の約束ってヤツだね』
スッと気が遠くなる。後ろへ引っ張られる感覚だ。仙骨を中心にして、周りはぐるぐる回り出す。そんな錯覚が起こる。実際は動いてない。でも、動いているような気がした。
🚀 🚀 🚀
意識が戻る。ほんの一瞬だ。なのに長く感じる。何も変わらない。でもなんか違う。別の場所にいるみたいだった。
『どうした、少年。鳩が豆鉄砲を喰らった』
「マメデッポウってなんですか」
「あっはっは。今どきの子はよう知らんわ」
「調べます」
ググると出ていた。動画まである。
『便利だよな。調べたらすぐわかるもん』
「知識だけやで。理解が追いつかん」
『まあね。学校じゃ知識だけさ』
「事実から理解すればいいんですよね」
なんだか二人に置いていかれそうで、落ちつかなくなった。早く追いつきたいと思う。
「せやなぁ、事実をあるがままに見れば」
『事実は小説より気に入らない』
「え。そう言うんですか」
「ミツくん、ググらんでええ。ウソや」
🔮 🔮 🔮
料理が運ばれた。カツカレーとお鮨。ボクはミートスパゲッティ。二人ともニコニコしながら、それぞれの料理に集中した。ボクは、食べながらも考えてみる。
『どうした、少年。マズいのか』
「眉間にシワ寄っとるで」
『食べる時はさ。食べることに集中するんだよ。ただ美味しいで終わるんじゃなくてね。感じてごらん。なんで美味しいんだ。美味しいって何。これはもう奇跡だぜぇぇぇ』
「なんか怪しい人やなぁ」
『いや~照れるねぇ。それほどでもないよ』
「だから褒めとらんて(;¬_¬)」
『テヘ(≧∇≦)』
🗿 🗿 🗿
レストランを後にした。三人で駅前広場から歩く。結婚式場と図書館の間を通る。警察署の前で曲がり、陸橋を渡ると病院。ビル風が強い。服は体に張りついた。
病院を過ぎたら、不意に風が止む。まだ寒いけど春は近い。日差しが眩しかった。
『冬も終わりだね。梅は咲いたか』
「いややな。花粉症の季節や」
『あはは~揺さん、そっち』
「事実は小説より気に入らへん」
『ホントの自分は、光り輝いてるけどさ』
「肉眼で、太陽見るようなもんやで」
『あ。揺さん、うまいこと言うなぁ』
「わたしたちが見えるんは、影だけやねん」
揺さんが指さす。アスファルトの地面に、影は三つ並んで動く。師匠が腕を組む。それ、コンテンツに使えるなと呟き出す。ボクは太陽を見上げる。一瞬で、目が逸れる。
眩しい。とても眩しかった。
🌄 🌄 🌄
さて、いかがでしたか。
次回から、クライアントの気づきと癒やしをご体験頂けるなら嬉しく思います。有料部分で、ミツヒロの成長物語にお付き合い下さると大喜びでございます(*⌒▽⌒*)
実はこのミツヒロ。両親が初めに考えた私の名前でした。けれど、事情がございまして、別の名をつけることなったのです。
🗻 🗻 🗻
ミツヒロという四つの文字。二つは今の名前に残りました。失われた二つ。馬術と道術の師匠、お二人の名にあるのです。
13歳から、もう一つ別の自分を生き直してみたい。そんな思いに形を与えて参ります。
全16回・6月6日完結予定🌈
意識学の探索者として、ご参加頂けたら楽しみです。あはは~どうか身構えずに。在り方を変える、ちょっとした装置ですから。
そう。無料部分が、決まってる肉体と心の世界。有料部分は、まだ決まってない次元を探る二層構造。なーんて仕組みでしょうか。
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イラストは朔川揺さん💖
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