呼吸法の第二段階!?

最近、久々に、深町純&New York All Starsの「Sara Smile」という曲に合わせて、呼吸法の練習に没頭している。

このSara Smileは、呼吸法の練習の中でも、自分の中で「第二段階」とも言える時期によく使っていた思い出の曲だ。

僕がまだ生徒だった頃、K's MUSICで呼吸法を知り、
(https://takahirosacky.hatenablog.com/entry/2020/04/13/210357)
当時、家にいる時はスティックを持たずに、曲のフレーズに合わせて横隔膜や骨盤底筋群を動かす練習を毎日やっていた。

当時住んでいた四畳半の安アパートの畳の上で曲をかけながら、ひたすら呼吸法の練習をする日々。

一曲やるだけでも汗だくになるのだが、毎日続けていく事で、だんだんと身体が覚えてきていた。

そして、呼吸法に取り組んでから初めて臨む、バンドのリハーサルの日がやってきた。

「ドラムだけではたくさん練習していたが、実際のバンド演奏になったらどうなるんだろう?」

そんな思いを抱えながらの、ホーンセクションもいる大所帯なバンドでのリハーサル。

「今日は練習していた呼吸法を、実戦で試す日だ!」

そう意気込み演奏してみると、まわりのメンバー達がアプローチが変わった事にすぐ気づき、「音が太くなったね!」「迫力あるじゃん!」という感想を言ってくれた。

その感想で、「必死に練習した成果が少し出てきたのかも?」と思った。

とは言え、初めて呼吸法を重視してのバンド演奏。
自分としては、それまでと感覚が違い過ぎて戸惑いがあったり、演奏していて何かしっくりこない曲もあったりした。

そこで、当時MDウォークマンでリハーサルを必ず録音していた僕は、帰宅後、演奏を聴いてみた。

すると、以前よりは全然良くなっている曲も多いのだが、演奏中に違和感のあった曲は、やはりどこか気持ち悪く感じたのだった。

「これは何が原因なのだろう?」

そう思い何度も聴き直すのだが、その理由が自分ではわからず、そこから数日間ずっと悩んでいたのだ。

そんなある日、K's MUSICに入校した日の事を思い出した。

これから習う事をダイジェスト的に説明を受けている中で、管楽器のブレスに合わせてトランペットのマウスピースを吹くコーナーがあった。(https://takahirosacky.hatenablog.com/entry/2020/04/17/130235)

そこで初めて体験した、管楽器の、「ずっと息を吐き続けているのに、ブレスはほんの一瞬」という世界。

ドラムだけで考えて、クリック練習を繰り返していた当時の僕は、他の楽器の「音の長さ」と「音の切りどころ」を感じようとさえしていなかったのを、その時に痛感していた。
(ドラマーはどうしても、音を「点」で捉えてしまいがちで、当時の僕もその典型だった。)

そこで僕は、ホーンセクションのあるバンドだったので、入校の時と同じように、録音したプレイバックに合わせて呼吸してみた。

すると、気持ち悪く感じた曲は、「音の切りどころ」が他のメンバーと全然合ってなかった事に気づいた。

それは、特に音を長く取るような曲で顕著だった。

K's MUSICでトランペットのマウスピースを吹かせられてからは、
呼吸法に取り組む事で少しは「音の長さ」を意識してはいたものの、まだまだ「音の切りどころ」の意識が全然足りてなかった(>_<)

横隔膜や骨盤底筋群がコントロールできても、ただ動かしていては、ただの運動やスポーツで
グルーヴでも音楽でもない、、、

「横隔膜や骨盤底筋群はだいぶ動かせるようになってきたし、今度は、音の切りどころを一番重視しよう!」

その日から、そう意識を切り替えた。

そしていざ「音の切りどころ」を以前より重視してやってみると、難易度もグッと上がってしまい、ミドルテンポ以上の曲に、横隔膜の動きを合わせられない自分がいた。

「もっとゆっくりしたバラードのような曲から、ちゃんと練習しないとダメだ!」

そんな思いから、前々から好きだった深町さんの「Sara Smile」を、「音の切りどころを重視した呼吸法」の練習曲にしたのだ。

「音の出始めよりも、とにかく、音の切りどころを絶対に逃さない!」
その意識で、繰り返し繰り返し練習に明け暮れた。

「切りどころ」を重視した、その感覚は、ドラムしか真面目に楽器をやった経験のない僕にとってはとても新鮮で、
「他の楽器のみんなは、こういう意識で演奏してるのか!」
と思ったのを覚えている。

それまで、音圧や爆発力に魅力を感じていた僕だが、
「他の楽器と調和できる事が、呼吸法の一番の醍醐味だな。」

そう強く思った。

そして当たり前ではあるのだが、その練習を繰り返すようになってから、まわりのメンバーの演奏に調和しやすくなり、「気持ち良いね!」とか「歌いやすいよ!」という感想をもらえる事が増えていったのだった。

そんな思い出の曲Sara Smile。

「音の切りどころの感覚が少し曖昧になってきたな」と感じる時には、今でもよく引っ張り出しては、名演の世界観に浸りながら、若き日にタイムスリップして練習を繰り返す僕だった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

昨年のちょうど今日、僕が呟いて少しバズった?ツイート(https://twitter.com/takahirosacky/status/1141140525321297921?s=21)は、今回のブログに書いた経験が元になっています。
ドラムのレッスン動画付きのツイートにも関わらず、ドラマーさん達よりも他の楽器の方達からいいねやリツイートをたくさん頂きました。
今回のブログが何かの刺激になりましたら嬉しいです^_^

いつも読んで頂きありがとうございます!


ドラムスクール、K's MUSICのHPはこちらです→https://www.ks-music-drum.com

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