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サチコ、千葉のサウナに行く①「クアパレス」

こんにちは。サウナのサチコです。

こうしてnoteに記事を書くのは、久しぶりという気がします。この2週間ほどサウナにもなかなか行けず、ただひたすら目の前のことを一つひとつ片付けて行く・・・というような日々を過ごしておりました(涙)。

この「クアパレス」に行ったのも実は2月の半ばでして。そして千葉のサウナに行くのはおそらくこれが初めてだったのではないかと思われます。「駅から徒歩圏内で、お安いところはないか」と師匠に聞いたところ、ここを勧められました。我が家からは結構遠いのですがHPを見た途端、これはいずれ行かねばならない所だと、よく分からない稲妻が体を走りました。不定休だと書いてあったので、一応事前に電話をかけました。熟女の声で固定メッセージが流れ(なんとなく気に入って二度も聞いてしまった)、どうやら今日は営業している模様だと確認。

15時からなので、14時45分頃に新京成線習志野駅に到着。そこからスマホのマップを頼りに珍しく一発で到着しました。時間は14時55分。5分前だというのに未だシャッターが閉まっています。そこへぞくぞくと集まって来る常連さんたち。元お姫様や王子であった人たちが、シャッターの前に何となく並んでいます。なんで「元お姫様と王子」かというと、

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この外観だから。

お城です。ラブホテルのようだとよくサウナーたちに言われていますが、絶対お城です。エロさがないから。

中に入ると玄関からすでに様々な骨董品、美術品で室内が埋め尽くされ、床には絨毯が敷き詰められています。

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お掃除ロボットルンバだって、ここではピクリとも動かないことでしょう。圧倒されながら靴をロッカーにしまおうとすると、37番が空いています。おじいちゃんたちにはラッキーナンバーなんて関係ないんだろうなと手を伸ばすと、

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なんと37番は「ブーツ専用」でした。小さな黄色いシールに書かれた文字、見えますか?

まぁ、お城ですからブーツでやって来る人もいるでしょう。仕方なく別のロッカーに靴を入れ、奥のカウンターでサウナの料金を払いました。外で待っている間に窓に貼られてあった料金表を見ていたので、スムーズに会計できました。

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手渡されたタオルもピンク色でしかも「クアパレス」と名入りなのがかわいい。売ってるのかなと辺りを見回しましたが、シャンプーなどのアメニティのみ販売しているようで、見当たりませんでした。インスタのフォロワーさんの投稿にも書いてあったけど、このタオル、絶対売れるのにな。

廊下もこんな感じ。本当はこの奥がすごいんですが、カメラはここまでが精一杯です。今日は写真が多いけど勘弁してください。こんなすごいの、粘土で再現できませんから(汗)。

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とにかくピンク。とにかく絨毯。とにかくテレビ。大きな液晶テレビがあちこちにあって、洋画が流れています。それも真っ暗な内容の。クアパレスといえばこの映画が有名。私が行った日もカジノの金を強奪しようとする男女たちの、バイオレンスアクション映画がずっと流れておりました。この室内装飾となんの関係があるのかさっぱり分からない。

アルフォンス・ミュシャの絵、ステンドグラス、ヴィーナスの石膏像、そしてバイオレンス映画、一体いつの時代の何をテーマに作られているのかよく分かりませんが、一つだけ言えるのは全て洋風だということ。「和」は一切ありません。あ、来ている人は日本人だった(笑)。

もうサウナに入る前から結構満足している私。いやいやこれからがもっと面白いはず。ピンク色のロッカーに洋服を突っ込んで、早速サウナに向かうことにしました。

これまたピンク色のカランの前に座って、バラの花の装飾に囲まれて体を洗い、髪を洗います。なんか居心地いいような悪いような。隣の男湯も同じ装飾なんだろうけど、男性はどんな気持ちで入浴されているんだろう。

サウナは高温と中温があり、皆さん中温の方に入って行かれます。私はもちろん高温です。貸切状態で入りました。温度計は110度を指しています。温度計の他には小さめのテレビと砂時計。ここのテレビだけ、普通の情報番組が流れています。ほっ。だけど音量はかなり大きいです。

110度という高温の割には体がきつくありません。湿度が結構ありそう。女性には嬉しいサウナです。それでも10分入ればかなりの発汗。扉を開けて目の前の水風呂へ。ここには温度計がありませんでしたが、18度くらいに感じました。水風呂の蛇口はクマちゃん。意味がわからない。しかも水の出が良すぎて、手のひらで水を受け止められないほどです。

水風呂の隣はまたテレビ。例のバイオレンス映画上映中。これが、ピストル出すとすぐ撃つんですよ。せめて「許さねえ」とか「殺してやる」とか前置きしてから撃ってよ、と思ったらいきなりエンドロール。え、終わり? 時計を見ると15時40分です。もしかしてこれ、海外ドラマなの? この後も話が続くの? としばらく待ってみると、すぐに次の映画が始まりました。でもやっぱり同じような内容。カジノがどうちゃら言ってる。さらに場面変わって怪しい金持ち風の客が「女はまだか、いくら必要か」と支配人みたいな男に聞いている。支配人が「うちのスタッフはそんなんじゃない」的なことを言ってすごむ。たじろぐ客。それなのに支配人、急に笑顔になり「さあ、皆さん楽しんでください!」とグラマラスな女たちを室内に呼び込む。際どいドレスを着た女たちが次々に客の男たちの横に座り、太ももに手を置く。もう意味が分からない。

これってどういうこと? 水風呂に入りながら考えました。もしかして営業前から流していた映画がたまたま15時40分で終わって、また同じのが始まったの? それにしては変なラストシーンだった。次のファーストシーンもいきなり男女が工場みたいなところでカジノを強奪する話をしてるところから始まったし。どうも連続ドラマ的な展開。うーん。うーん。

誰もテレビを見ていないので聞いてみることもできず。かといってこれだけを尋ねるために、いちいち着替えてカウンターまで戻ることも面倒。いやいや、私はテレビを観に来たんじゃなくて、サウナに入りに来たんです。

すっかり浸かりすぎた水風呂からようやく出ました。ととのい椅子は水風呂とサウナの間に一つだけ。というより、一つしか置けないんです。サウナの扉を開いたら一歩で水風呂の距離だから。その間のスペースはごくわずか。ここになぜか椅子を置いている。動線としてはいいんだけど、もしも足を伸ばして椅子に座ろうものなら、サウナの扉が開いた途端に指を挟まれる可能性が。怖いので小さくなって座るしかありません。しかも残酷なテレビを見ながら。全然ととのえない。

2セット目も高温サウナを満喫しましたが、3セット目はせっかくだからと中温サウナに入ってみることに。みんな中温に行くということは、何か理由があるのかも。

入ってみてまず驚くのは、ここにも大きな液晶テレビがあること。座ったら目の前がテレビです。どんなに視力の弱い人でも俳優のまつ毛まで見える距離です。しかも流れているのはあの映画。まったく落ち着かない。温度は・・・と壁を見ると、100度を指しています。え。高温と中温で10度しか違わないの? 10度の差で、なぜみんなこっち(中温)のサウナを選ぶの?

席取りのためにあちこちに残されたタオルを見ながら、私の疑問もそこに残し、そっと高温サウナに戻りました。

3セットを終えて、時計を見るともう2時間近く経過しています。映画をチラチラ観ていたせいでもうこんな時間に。「3時間経つと延長料金をいただきます」と書いてあったので、急いでお風呂に入らなければ。

「絹肌の湯」はぬるめ。「薬宝湯」は熱め。「うちみに効く」と書かれていますが達筆すぎて「うらみに効く」と読めます。奥の奥の方まで続く道。この先には何があるのだろうと進んで行くと、行き止まりにはジェット噴射が四方八方から出ています。立って見るとちょうど太ももあたりに集中的に噴射される。なんでここ? 私は身長が163あるので、ここにいらっしゃる150センチ前後の多くのお客様は、一体どこに噴射されることになるのか・・・。その水の勢いたるやものすごくて、私でさえまっすぐ立っていられないほどでした。しかもここ、お風呂から死角になっているので、倒れていても誰にも見つからないよ。大丈夫なのでしょうか。いろいろ。

お風呂を出て脱衣所で着替えていると、横でおばあちゃん二人がもめていました。「あんた、色のついたお風呂とか、奥の方のお風呂、入ってないでしょ。全部入んないともったいないじゃない。お肌ツルツルになるんだよ」「いろいろ入ると疲れちゃうから」「何言ってんの。料金に入ってるんだから」「あ、ロッカーのバンドがない」「え、なくしたの?」「どこにしまったのかしら。カバンの中かしら」「あんた、腕につけてるじゃないの!」「ほんとだ(笑)」「もう、世話がやける」

全部のお風呂に入らず、バンドを手首につけたままだったおばあちゃんがお帰りになると、残った世話好きのおばあちゃんはくたびれたように椅子に座り込んでいました。いい人ほど疲れる。せっかく全部のお風呂に入ったのにね。もう一つ言ってしまうと、先に帰ったおばあちゃんの方がお肌ツルツルでした。

3分20円のドライヤーと、10分100円のナノドライヤー。当然、誰も100円の方は使いません。私の隣で髪を乾かしていたご婦人二人が、3分20円のドライヤーに、30円入れたらいったい何分乾かせるのかと話し合っていました。そういう発想、私にはありませんでした。話し合いの末、結局やめておこうということになり「同じ方向だから今日は一緒に帰ろうよ」と約束してました。乙女だ。

外に出るとお城に明かりが灯り始めました。

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私は一人で帰るのか。そう思ったら、

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白馬に乗った元王子が迎えに来てくれていました。な訳ないか。今日の粘土はなんだろうと期待していた方。すみません、これが精一杯です。

帰りは夕焼け。習志野駅から撮った写真です。もちろん加工なしのiPhone6です。

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クアパレスは一度は行っておくべきところに間違いなかった。行ってよかった。千葉には他にもいい温浴施設がありそうです。

でも次回は埼玉に戻ります(笑)。

かすかべ湯元温泉であなたをお待ちしています。今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。

サウナのサチコより

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