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第9話 見沼天然温泉小春日和で、私とあなたが「整う」まで

こんばんは。サウナのサチコです。

今回は大宮駅からバスで25分、そこから徒歩で15分というこれまでにない厳しい立地条件のところにある、「見沼天然温泉小春日和」に行ってまいりました。

前回、「北浦和駅でお待ちしています」と申し上げましたが、北浦和駅からの送迎バスが出るのは平日のみ。私が訪れたのは休日だったため、送迎バスは利用できませんでした。そこで大宮駅東口から国際興業バスに乗って、染谷新道というバス停で下車いたしました。バスを降りるとまず聞こえてくるのが鳥の声。鳥のさえずりじゃありません。おびただしい数の鳥の声です。

どうやらバス通り沿いにある一軒のお宅が、大きな鳥小屋をお庭に作っているようで、そこに集まる鳥の声が尋常じゃないんです。そして鳥小屋を作っておきながら、すぐ横にあるベランダには鳥が一切家の中に入ってこないように(あるいは洗濯物が汚れないように?)、黒い網を一面に垂らして防御しています。鳥が好きなのか嫌いなのか・・・色々矛盾した情景に目を奪われます。

全然サウナに関係ない話で申し訳ありません。ちょっと強烈だったので。


さて、そのバス停からてくてくと、なだらかな広い道を歩き続けます。ホームページにある地図はかなりわかりやすいのですが、行けども行けども看板が出てこないので不安になります。曲がり角でようやく出てきた小春日和の看板はかなり控えめ。普通は建物の上にどーんと大きな看板があって、遠くからでも見えるそれを目指して歩くのですが、この小春日和はそういった目印が一切ありません。田舎道をおそらく少し遠回りして、ようやく「見沼温泉 小春日和」に到着しました。

時刻はまだ昼過ぎでしたが、ここも日が暮れてからの佇まいが美しいので、そちらの写真をご覧ください。

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て、ちょっとボケてます。すみません。

大きな敷地の中の、奥まった玄関。周りに高いビルやマンションは一切なく、とても静かです。おそらくここは、地元の人が訪れるための場所。あるいは隠れ家的なサウナなのだと思いました。

静かな玄関とは逆に、中は活気がありました。若い女性スタッフが明るい声で出迎えてくれます。バス停からプチ遠足を終えた気分で、私は女風呂の暖簾をくぐりました。

すぐにサウナへ。


今回はいつものルートをやめて、体を洗った後すぐにサウナに行くことにしました。毎回同じことを繰り返すのではなく、うまくいかないのなら工夫して、自分なりの整い方を見つけなければと思ったのです。

小春日和のサウナは一番下が70度。三段め(一番上)でも80度でした。一段一段の奥行きがあるためか、「横にならないでください」と目立つところに貼り紙がしてありました。そのほかにも色々ルールがあり、もしかして此処は厳しいところなのかなと思っていたら、私の後ろに座っていた方がいきなりシャカシャカ歯磨きをし始めました。だらっと歯磨き粉が口元から垂れそうになって、慌てて出て行きましたが。

施設が厳しいのではなくて、地元のお客さんが大らかなのかもしれません。


この日も3セット。サウナはそれほど熱くなかったので、12分、10分、8分と入っていることができましたが、水風呂の温度計は15度を切っていました。かなり冷たくて、30秒入っているのがやっとです。そのせいか草加健康センター以来の「あまみ」が1セット目から腕に出ました。「おお、これは整うんじゃないの?」と期待しましたが、物事は期待し過ぎると、大抵裏切られるものです。3回目の外気浴であまみが身体から消えて行く頃には、見えかけていたはずの整いの世界も、露天風呂の湯気の中に消えて行ってしまいました。

気を取り直してそのまま露天風呂に入ることにしました。源泉掛け流しと、浅湯、あつ湯、ぬる湯と4つのお風呂があり、充実しています。なぜかテレビの前にある源泉掛け流しにお客さんが集中していたので、私はそこから一番遠い、あつ湯に入りました。そこへ二人の外国の方が入ってきました。なんとなくフィリピンの方かなと想像します。お友達なのか、しばらく二人で楽しそうにおしゃべりしていましたが、そのうちの一人がすくっと立ち上がりました。思わず見上げてしまう私。

腰の位置が高い。


明らかに私たち日本人とは体型が違います。しかも肩ががっしりしていて、手足もかなり長い。

彼女はその長い手を、大きな木に向かってスッと伸ばしました。そして木になっている黄色い小さな実を、一つもぎ取ったのです。下の写真ではかなり大きい実に見えますが、実際は女性の手の中に隠れてしまうほどの小さい実です。

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彼女はなんとその実を、そのまま口の中に入れてしまいました。

んー


そう言いながら美味しそうに口をもぐもぐさせて、お友達の方に笑顔を向けます。

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大丈夫なのか、それ。

きっと彼女の国ではよくある実なんだろうと、無理やり納得することにしました。


怪しい実を食べながら外気浴をし始めた二人を残して、私は食堂に行くことにしました。今日は何にしようかな。前回逃したビールは必須です。ビールと何にするか・・・

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なんとなくこれ。


カレーが来る前にちょっとビールを飲んでしまいました。

かなり満腹。ごちそうさまでした。


滞在時間   4時間半

入館料    950円(休日料金 タオル館内着別)

カレーライス 660円

生ビール   580円

合計     2190円


小春日和もそうですが、最近はちょっと癒し系の施設が多かったので、次回はパンチのあるサウナ施設に行こうと思います。きっと訪れるお客さんも個性的なはず。いやいや、サウナも個性的なはずです。

というわけで

次回は、ひろいサウナ(広の湯)に参ります。

埼玉県南鳩ヶ谷駅でお待ちしています。


今週も皆さんが、たくさん整いますように。

サウナのサチコより。





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