別府八湯温泉名人になるまで

別府生まれ別府育ちの私が別府八十八湯を制する温泉名人になろうと思い立ったのは今から12年前だ。

その前は転勤で京都に2年住んでいた。
別府を出る前は京都に住めることに、ワクワクして実際住んでみても楽しかった。

しかしお盆やお正月に帰省するたびになんだかほっとした。海があり山がありおせっかいすぎる人や小さな街。なんにもないと思っていたのに、別府にはなんでもあった。

別府にようやく戻ってきてすぐ私はスパポートを買ってゆっくりまったり温泉八湯温泉名人を目指そうと思った。
こんなに豊富な泉質が揃った土地なんて滅多にない。温泉に入らないなんて勿体ないと気づいたのだ。

そしてほんとにゆったりとあれから12年。今まで八十湯を制した。
残り八湯。
ここでちょっとノートに記録を残したいと思い立つ。
そこで今日入った二湯を、紹介したい。

浜脇温泉  東町温泉

15時すぎに到着。
誰もいない。100円をBOXに入れてそっと脱衣所に入る。
昔ながらの作りで、脱衣所と浴槽場の仕切りは何もない。開放感あり。
二十畳ほどの洗い場の真ん中に二畳ほどの楕円の浴槽。
単純泉で、とってもお湯が澄んでいる。
壁画にはなにやら温泉に合わせたようなノスタルジックな絵が優しい色合いと柔らかいタッチで描かれている。猫と桜と藤かな?
イヅルさんのサインがしてあった。
あとで調べたら、別府市在住のアーティストの方らしい。
壁画を眺めながらゆっくりお湯に浸かる。ちょうどいい温度。

ここの温泉、地域の人に愛されてるんだなー
時が止まったようなのに何もかも古いのに大事にされていた。昭和にタイムスリップしてきたような感覚になった。

浜脇温泉 住吉温泉

16時開館だったが5分前についてしまった。
ベンチに、座りしばし待つ。
和服着てハットかぶって丸メガネかけたおじさんが自転車で走り去る。
やはりここは昭和なのかしら。。。

16時になって入ったら、先に入っていたご婦人から、開いてたら入ってよかったのにぃー声かけんでごめんねぇーと言われて恐縮する。
150円がなかったので200円箱に入れて温泉道スタンプを押す。

脱衣所とは別になっている浴場に入ると、結構広い浴槽と洗い場。浴槽は楕円で真ん中で分かれている。古いのにここもとても清潔感がある。
二人のご婦人が、熱湯とぬる湯に分かれていることを教えてくれて、水入れていいよぉーとめちゃくちゃ気を遣ってくれる。
ここのお湯もとても綺麗で柔らかい。

温泉道の方?って聞かれて、
はい、スタンプ集めてます、と言うと、また次の機会あったら是非来てねとありがたいお言葉。
ここの温泉は温泉名人会の方々がいつも綺麗に掃除してくれるとのこと。
ご婦人は管理をしていて、なかなかちゃんと入湯料を払わない人もいて大変と言うことも聞いた。
温泉道の心得には、番台と方や地域の方のと親睦を深めること。と書かれている。
温泉に浸かるだけじゃなく人との交流で、身体も心もあったまるのだ。

さて、あと残り六湯になった。
つぎはどこに入ろうかな。






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