見出し画像

青年海外協力隊・派遣前訓練 隊員のみが参加できる福島県主催 東日本大震災スタディツアーに参加してきた!

□講義だけじゃない派遣前研修!

協力隊の派遣前研修は、訓練は、JICA二本松(福島県)、JICA駒ヶ根(長野県)で実施されます。
今日は日曜日ということで、お休みを利用して福島県主催のスタディツアーに参加してきました!
福島県に関する情報を国内外に広めるため、毎回二本松で訓練を受ける協力隊向けにスタディツアーを企画してくれているんだとか。

県主催ということもあって、一般的に旅行で行ったらいけないようなところに案内していただきました。

東日本大震災の話や福島原発の話は、きっと任国でも関心が高いはず。
日本人として、派遣後にちゃんと自分の言葉で相手に説明できるようになっているのがベストだと思います。

そのような中、派遣前にこのような機会をいただけるのは本当に有り難かったです。

訪問したのは、以下4箇所!
 
  ~訪問場所~
  ①いわき市久之浜海岸
  ②道の駅よつくら港
  ③アクアマリンふくしま
  ④JAみちのく安達 二本松検査場

[スケジュール]
朝食を食べて、朝7時50分に訓練所出発!
      ↓
①いわき市久之浜海岸
      

ここでは、津波で被害を受けた久之浜地区を視察し、海岸堤防や防災緑地など今後の復旧・復興事業について説明を受けました。
7m50cm強の大きな堤防が長々と広がっていました。
しかし完成はまだ先とのこと。

福島県いわき市の災害復旧工事は8割完了しているそうですが、これはほかの市に比べて早いとのこと。
ひとつのプロジェクトに専門家が入らなければいけないということもあって、人材が不足しているようです。
5年たった今でも、復旧工事はまだ先が長いことを知りました。

          ↓
②道の駅よつくら港

四倉漁業内にある道の駅で昼食タイム。
福島県にいるのに訓練所の外に出る機会が少ない協力隊たちにとって、福島を知る良い機会となりました!
海が近いこともあって、さすが海鮮丼は美味でした。
ちょうどハロウィンイベントが開催されており、住民皆さんでとてもにぎわっていました。
(写真は、道の駅の建物の壁にあった子供たちの応援パネル。)

         ↓

③アクアマリンふくしま

こちらでは福島の有名な水族館にお邪魔させていただいて、震災発生時の状況や復興に向けた取り組みについてお話しを伺いました。
震災が起こった時には、地下にあった電気設備がすべてダメになったことで設備が運転できなくなり、8割くらいの多くの生き物がなくなってしまったそう。
館長の「水族館が一番最初に復興することで、地域復興の先駆けになろう!」という掛け声のもと、水族館のスタッフや市民ボランティア、県外の水族館の協力で、震災後たった4か月で再オープンした話は衝撃的でした。

魚を釣って食べることで命を食べていることを学べるコーナーがあったり、在来種の生き物を離した自然の中で子供が遊べる体験コーナーがあったり。
面白い水族館なので、ぜひ福島県に来られる際は立ち寄ってみるといいかもしれません!

ご参考)アクアマリンふくしまHP(2015.10.25現在)
http://www.marine.fks.ed.jp/index.htm

         ↓

④JAみちのく安達 二本松検査場

福島県は収穫後にすべての県内産米を検査し、放射性セシウム基準値を超える米を流通させない「全量全袋検査」に取り組んでいます。
最後に、その検査の様子を見学させていただきました。
後から考えると、震災後にこちらに訪問させていただける機会があったのは本当に貴重だった!協力隊は幅広いことが学べる機会だなと思います。

出荷前にすべての米を県債する「全量全袋検査」は、世界で初めての取り組みだとか。
二本松市には同じような検査場が4か所あり、一日に2000袋のスクリーニングを行えるそうです。
2015年11月でスクリーニングをしたお米は累計31万袋になるそうです。

私たち協力隊が毎日食べさせてもらっているのも、おいしい福岡県のコシヒカリです。
実際目の前で検査を行っている様子を見て、多くの人が「安全」に対して頑張っていることを知りました。

□「福島県≠原発」を目指して

私は福島県と離れたところで、生まれ、育ちました。
テレビの中でみる福島県は、どこか大変そうな地域だと感じられ、「福島県=原発」のイメージがどうしてもありました。
ただ、今回のスタディツアーを通して、「原発の地域はある一角にすぎないということ」、「風評被害に対してずっと努力され続けている方々がいること」がわかりました。

5年経って東日本大震災が昔のように感じられることもありますが、実際はまだまだ復旧・復興に向けての取り組みは続いているようです。

やっぱり実際に見てみないと、実感は得られない。
途上国の問題もそうですが、実際に見たとみていないでは受け取る感覚がだいぶ違うと思います。

このようなスタディツアーに参加したり、旅行のみでもいいので、実際の福島に触れるひとがどんどん増えればよいなあと思った一日でした。

私が見てきたもので、「福島県=原発じゃないよ!」ということをマラウイのみんなにも広めてきたいと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?