見出し画像

Bags for shopping



どーも♪
パン屋さんのサッちゃんです

今日はこれから絶対に必要になるでだろう、環境問題への取組みをパン屋ベースの小さな規模でお話をしようと思います



ジョージア州に越してきて、衝撃を受けたことの一つにゴミ問題があります。

私の住んでいる田舎町にはリサイクル場がないため、1番近場のリサイクル場まで片道40分のドライブが必要です。
近隣の市で運営しているリサイクル場ですが、運営資金の一部を利用者の寄付によって賄っています。
残念ながらこの状況下では、企業でも家庭でも分別をせずに全てゴミとして廃棄されてしまう事が殆どです

そして、買い物に行くと大量のビニール袋を消費します。
ここでは買い物袋を持参する習慣はなく、スーパーなどでは商品2〜4個づつにビニール袋1枚、牛乳など重い商品にはビニール袋を二重にするので一回の買い物でビニール袋を20〜30枚消費します。(これは本当に衝撃でした)
夫婦2人、1週間分の食材でその量です。家族が多ければビニール袋の消費はもっと増えるでしょう

画像1


買い物カゴを持参して「ビニール袋は要りません」と言うと、面倒な客と感じるのか機嫌の悪くなるレジ係がいたり、ビニール袋に入っていない商品(持参したカゴに入っている)をもって店を出ようとすると「支払いはしましたか?」と止められ、レシートの提示を求められることもあります。

環境問題への取組みが理解されず迷惑がられたり時に誤解をうけたりするこの状況下では、行動を起こすことも、それを実行し続けるのもかなりの努力と忍耐が必要になります。
3年近く経って慣れてきましたが、越してきた当初はよく憤りを感じていました。

とは言え、結局は自分に出来ることをやるしかないという結論に達します。
生ゴミはコンポストを通して土へ返し、買物にはカゴを持参してプラスティックの利用を減らしたうえで、再利用出来るものは再利用して、資源として使えるものは月に1回リサイクル場へ運びます。
幸いなことに、周りにも環境問題に取り組んでいる方々がいるので「リサイクル場に行けない時は、うちに持って来れば僕たちが持っていくよ」といってくださる方がいます。
また「動物保護団体にアルミ缶を持って行くと、彼らの支援になる」などの地元情報も有難いところ

**

さて、ここからパン屋の話です
実はパン屋もけっこうなビニール袋を消費します。
パンの乾燥を防ぐためにビニール袋が適していると言うのが理由の一つ。
そして耐久性のよさ、保存場所を取らない、安価というのも理由としてあげられます。
だからといって、今のようにビニール袋を使い続けて良いのだろうか?
これはずっと頭の片隅にあった疑問です。

私達は自分のこととなると目先の利益や、便利さを優先しがちです
少なくとも私はそうでした。
それが、沢山の方々のサポートを頂きながら商売をしているうちに、そのサポートを良い循環として周りに返そうと思うようになりました。

「どう行動すれば周りに良い影響を与えるか」「どうすれば、良い循環を作れるか」を常に意識するようになります。
それは、周囲の人から始まり団体や地域、それをとりまく環境へと及び、その循環がまた自分への影響として返ってくる。

その循環の流れを体験すると、
「自分さえ良ければいい」という考えが、結局は自分の世界や可能性を狭めていることに気付きます

話を袋に戻すと
ビニール袋に代わるものを探したところ紙袋があるのですが、これはビニール袋の10倍値。値段を下げる為に一度に買うロット数を増やすと狭いアパート住まいのため置場がありません。
小ロットで買ってパンの値段に上乗せすることや、袋の有料化も考えました。
Kentさんに相談すると「有料袋にしたら、パンを買いに来なくなるんじゃない?」と言います。

でも、私はそうは思いません
私達の仕事ぶりを知っているお客さんたちは誠意を持って説明すれば、そしてその説明に筋が通っていればきっと分かってくれるとおもうんです。

たかだか2年弱ですが、文字通り雨の日も風の日もマーケットに立ち、来てくれたお客さんたちと直にコミュニケーションをとってきた私には確信に近い自信があるんです

そして、私たちの理念を理解していただけないお客さんが離れて行くのは仕様のないことだとも思います。

ただ、有料にしたところで「それなら、袋は要らない」と言って、マーケットの他の出店者からビニール袋を貰う人が出始めて、結局はビニール袋削減に結び付かず他の出店者へ迷惑が掛かると言うようなことはありえるなぁ…とも思ったり

そこで
「ここは、直接お客さんに袋の持参をお願いしよう」と9月に入ってからお客さんに、"Please bring your own bags for shopping "(買い物用の袋をご持参下さい)”と呼び掛けを始めました。

マイバックの習慣がない土地でどの位の人達が応えてくれるかは未知数でしたが、店頭、SNS、チラシなどでお願いしたところ
1ヶ月半経った今、半数近くのお客さんがマイバックを持ってきています。

新規のお客さんや、袋を忘れた時のための用意はしてありますが、土に帰るという素材の袋を見つけたので先ずはそれに切りかえることにしました。

これは小さなパン屋の小さな一歩に過ぎませんが、どんな大きなムーブメントにも必ず最初の一歩があってその積み重ねが大きくなるわけですから、お客さんと一緒にそのスタートできたことを嬉しくおもいます。

環境問題に限らず社会貢献は大きな企業や余裕のある人だから出来ることと思っていましたが、小さな規模で直接お客さんと対話できる私たちだから出来る事もあるはずです。
派手なことをする必要はありません、地味で良いんです
大きな事じゃなく小さな事でいい
大切なのは「知る」「考える」「行動する」そして「続ける」こと
そうしているうちに、いつの間にか周りに良い循環が生まれています
先ずは小さな一歩から
Take action!

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます😊



#ビニール袋 #takeaction

サポートよろしくお願いします。これからの活動、新しい挑戦(アメリカでパン屋さん)への資金にさせて頂きます