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【立春の食養生】薬膳ってなに?/冷え・花粉症の対策

「二十四節気の食養生」シリーズ、
第一回目は「立春」の頃のお話です。

初回なので張り切りまして、
ボリューム結構あります・・・!

●この記事は、大部分を無料で読めます。
●最後、監修の植木もも子さんオリジナルレシピは有料(300円)です。
●ご購入いただいた分は、監修者と分配するとともに、10%は食や子育てに関係する福祉事業に寄付したいと思っています。

このシリーズについて、立ち上げ主旨や思いにつきましては
まずはぜひ下の記事をご確認くださいますと幸いです🍀

🌈薬膳について、養生について、
もも子先生に伺います!

Q.もう2月なのに、どうして今から?


今は「立春」の頃で、「立春」は春の始まり🌸。
自然界も動き出す、今からが始めどきです。

春の養生のキーワードの一つに、
「デトックス」
があります。

今まで不摂生をしていたとしても、
ここから時期に合わせて食生活を調えていけば
改善していきます。

さらに、
日頃の生活習慣や食生活のバランスを
整えていくと
免疫の働きを高める助けにも
なります。

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Q.でも薬膳って、難しそうですが…

イメージってありますよね。

でも実は、薬膳をつくるのに必要なのは、
食材の5つの「性質」
5つの「味」を知ることだけ
それを自分の体調や季節に合わせて
組み合わせれば薬膳が出来上がります。

ご自身のお料理に、
ちょっと食材の加減を加えれば、
立派な薬膳です✨

おいしくて、季節に合った、
比較的かんたんにつくれるお料理、
お粥やスープなどを紹介していきますね。

Q.そもそも、薬膳って何ですか?

この質問は、よくいただくんですよ。

薬膳とはずばり、
「自分の体のバランスを整える食事のこと」

季節、環境、年齢も考慮に入れて、
考えられた食事のことを「薬膳」といっています。

病気がある場合には、薬が必要なことがありますが、
そうでなければ「薬食同源」の考え方で、
ふだん手に入れられる食材で
十分に「自分流薬膳」をつくることができるんですよ。

さらにいえば、中医学の「薬膳」だからといって、
中国風の味付けにしなくてもいいんです。

和食でも、イタリアンでも、フレンチでも、エスニックでも…
どんな調理法であっても、
「自分の体のバランスを整える食事」であれば
立派に「薬膳」と呼んでいいんですよ👍

「薬膳」の幅をぐぐぐぐっと広げて見てみてくださいね。

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Q.それではさっそく、
今の時期に合った薬膳を教えてください

あわてない、あわてない…
レシピや食材の効能紹介は記事の最後ですよ。

「今の時期に合った」ものをつくるには、
まずは「今の時期」ってどんな時期か
共有していきましょう。

①「冷え」の対策を

立春を迎え、春の足音が聞こえてくるとはいえ、
寒さはまだ残っているし、
寒さが厳しい日もある頃ですよね。

今の時期に大切なのは、一つは「冷え対策」

冷えを感じる人や、
特に産後間もない子育て中の女性は、
あたたかいものを飲食し、
首、足首や手首、おなかまわりを冷やさない工夫が大切です。

あと、今の時期はまだ「冬の養生」を継続します。

「冬は体内の元気の素を大切に温存し、
蓄えておくことが大切な季節」。

冬の養生の一つとして、
早起きしないで、お日さまがのぼるまでは
布団に入っていることが勧められるのですが、
今も特に寒い日は、できるだけぬくぬくと
お布団に入っていましょう
ね。

子育て中は時間の調節が
難しいこともあるでしょうし、
お子さんに急かされたり寝られないことも
あるでしょうけれど、
できればお子さんと一緒に、
日が出るまでは
お布団のなかで過ごしていてくださいね。

なるべくゆったり、無理をしない。

それが、寒い時期の一番の養生です。

Q.寒いときは無理をしないのが
養生になるんですね…🍀
ほかには、ありますか?


毎年花粉によるアレルギーに悩まされ、
この時期から対策を考える方も
多いのではないでしょうか。

中医学では、アレルギーは 
①「体質虚弱・不養生による正気不足」
根本にあって、
そこに ②「邪気(外邪)の侵入」が加わって
発症すると考えられています。

……????

いきなり難しいですよね。一つずつ解説します。


①「体質虚弱・不養生による正気不足」とは?

「正気」とは、
体を動かすエネルギー
であり、
生命を維持する「気」のことです。

これが不足、
あるいはもともと少ない虚弱体質だと
正気不足の状態にある」とされます。

「正気不足」だと
体内の様々な器官にエネルギーが行き渡らず
働きが低下
してしまいます。

さらに皮膚から発する、体を守る「気」も少なくなり、
「邪気」が侵入しやすい状態になってしまうんですよ。


②「邪気(外邪)」とは?

体に悪い影響をもたらす
「気候」やストレスなどの「環境」によるものを
「邪気」といいます。

体のバランスがとれている状態であれば
「邪気」の影響はさほど受けませんが、
体のバランスが崩れていたり
働きが弱くなっている部分があったりすると、
邪気の影響を受けやすくなります


「気」が不足している人の多くは、

五臓の一つである
「脾胃(消化器系)」の働きが低下しています

「脾胃」の働きが悪いと
「血」の質・量・巡りも悪くなり、
細胞を活性化できません。


すると、邪気の侵入を防げず、

特に東アジアに多い「湿邪(体に悪影響を及ぼす“湿”)」
が侵入してきて、


体内に「痰湿」というものを増やしていく
のです。


実はこの「痰湿」が
花粉症・アレルギーの原因だと
中医学では考えられているのですよ。


花粉症やアレルギーの改善のためには、
体内にたまっているこれを取り除く作業が
必須なのですが、
生活習慣・食生活が乱れていると
改善が難しくなるんです…

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Q.どんな生活習慣や食生活を送ればよいのですか?

実は、特別なことは何もなくて、
一般に言われていることばかりなのですが…

実際に守るのは、
忙しい現代ではなかなか難しいようです。

それでも、知識として知っておくと
ちょっとでも調整ができるのではないでしょうか。


①せめて23時には布団に入る

0時には眠りに落ちていることを目指しましょう。
この先の時間帯で五臓六腑が順番に休息をとり、
明日への活力を取り戻します。
特に1〜3時には熟睡していたほうがよいと言われています。


② 冷たいものは控える

五臓は、体温よりやや高い温度のエネルギーで
正常に機能します。
冷えると動きにくくなって、
痰飲(痰湿の元)が生まれる要因となるのです。


③夜遅くに食事をとらない

特に夜遅い食事は「痰湿」を作りやすくなり、
ドロドロの血液が睡眠中に体をめぐることになります。
夕食は寝る3時間前までに、という
意識をどこかにもっていてくださいね。


④食物繊維が多いものをとる

食物繊維を豊富に食べると便の質量が良くなり、
いらない「痰湿」も便とともに排出されてゆきます。

胃腸が弱い方は、
特に常温か温かいものを食べて
「脾胃」に負担をかけないように心がけましょう。


⑤ 甘いもの、特にアイスクリーム、脂っこいもの、アルコール類は、症状がひどい場合は我慢して、飲食を避ける/なるべくインスタント食品やスナック類は控える

これらは、「痰湿」の原因となります。
花粉症がひどい方は、もしかしたらこれらの食品を
とりすぎているのかもしれません。

私・sachiは甘いもの大好き。
そして花粉症です。
以前よりは減らしているつもりですが…はてさて。
ストレスにならない程度に、控えたいと思います💦


⑥ 運動をする

毎日有酸素運動(20分間は続けてしないと効果がないようです)をするとよいのですが、なかなか難しいかもしれませんね。
できる範囲で、ご自分に合ったものを探してみましょう。

加えて、週に3〜4回軽い筋トレをすると、
「痰湿」が溜まる前にエネルギーとして消費することができると言われています。


Q.目がかゆくなるのも、痰湿が原因ですか?

「目は"肝”の竅(穴の意)」と言われ、
五臓の一つである「肝」の状態を
知ることができるところなんです。

目がかゆくなる方は、
「肝」が「火」を生み出しているため

考えられているんですよ。

目が腫れぼったく、あつーい感じがしますよね。

原因は、ストレス、目の使いすぎ、飲酒、
睡眠不足など、「肝」に負担をかける行為です。


原因となっていることをなるべく減らすことが
大切です。
特に23時までに寝ることが「肝」を養いますので、
意識してみてくださいね。

「肝」は、春の養生において大切なもの。
「肝」の働きや養生については
今後の記事で紹介しますね!

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まとめ

⭐立春を迎えた今からが養生の始めどき

「自分の体のバランスを整える食事」であれば
「薬膳」と呼んでいい

⭐今の時期はまだ「冬の養生」を継続します。「冬は体内の元気の素を大切に温存し、蓄えておくことが大切な季節」。寒いときには日が出るまでお布団の中でぬくぬくが◎。

⭐花粉症などの根本には「虚弱や不養生によるエネルギー不足」がある。

⭐目のかゆみは、"肝”の不調が関わっている。▶"肝”については追々🌈


このあとは、有料です。

「特に目のかゆみがひどい方におすすめの お惣菜」
と、

「食べてほっこり♡冷えを撃退&腸内細菌を増やして免疫の働きを高める スープ」

2品のレシピ、および食材の栄養や効能について紹介します。


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