ツールドフランス2016 ステージ18

総合ジャージって、たしかに最速の選手が着るものってことなんだけど
最後の最後のシャンゼリゼのゴールをして、トータルタイムで一番早い選手を讃えるものだって認識していたのですが、
(つまり専門性は必要なく、バランスに富んでいれば良いのであると思っていた)
各スペシャリストをもおののかせる凄みのある走りをするのがフルームって選手なんだなぁと、異常なまでの強さを見せつけられて、今日の山岳TTが終わった今、思わず放心してしまいました。
バランスの良さが天上にあるオールラウンダーなんだね……。

今までも十分に強いと思っていたけれど、今日のタイムトライアルを見て、山岳なのにディスクホイール(ディスクホイールは重たいので山ではあまり使わない)で挑んだあたりから「ちょっとイカれてるなぁ」なんて思ったりもしたんですよ。
同じくディスクホイールで挑んでいたトム・デュムランが好成績を残し、デュムランはさすがTTスペシャリストだなー!強い選手だなーって眺めてて、フルームがゴールするまでは完全に彼のステージになるだろうと思われていたんですよ!

そ!れ!が!!!!!

もう中間計測時点からデュムランのタイムを上回り、最後の下りからのテクニカルなコーナーをいなす姿は、かっ飛ばすなんて言葉じゃ言い表すこともできないくらい、背景がビュンビュン飛んでいって、暫定1位のデュムランのタイムを21秒も上回ってのゴールをしたんです!!!

下りもいける、平坦の逃げもいける、山もいける、タイムトライアルももともと悪くなかったけれど、悪くないなんていうものじゃなくてスペシャリストの域にまで達していたなんて!
スカイというチーム自体の盤石さもさることながら、このエースの超人ぶりには目をみはるばかりです。

生半可では超えていけない壁として、いつまで君臨されるのか、だんだん楽しみになってきましたw
努力もハングリーさも忘れない超人に人類は勝つことができるのか?

今日はいつもの表彰にプラスしてベルナール・イノー賞(イノーさんはツールで総合優勝を5回もあげている英雄です)というのもあったのですよ。
それはフルームのかつての盟友リッチー・ポートがゲットしていきました。
表彰台でフルームと並んではにかむ姿が微笑ましかったです。

今日のステージ勝利者:クリス・フルーム/※SKY
マイヨ・ジョーヌ(総合):クリス・フルーム/※SKY
マイヨ・ヴェール(ポイント賞) :ペーター・サガン/※TNK
マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞) :ラファエル・マイカ/※TNK
マイヨ・ブラン(新人賞) :アダム・イエーツ/※OBE
ドサール・ルージュ(敢闘賞)トニー・マルティン と ジュリアン・アラフィリップ/※EQS
※チーム名の省略表記です。
SKY→チーム・スカイ
TNK→ティンコフ
OBE→オリカバイクエクスチェンジ
EQS→エティックス・クイックステップ

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