ツールドフランス2016 ステージ11

残り11kmからの逃げが豪華過ぎ!
ポイント賞ジャージを盤石としたいサガンが逃げるのはわかるけれど、そこにサガンのアシストをするべくボドナールが付き、さらに総合ジャージ着ているフルームとアシストのゲラントトーマスが乗っていくという豪華な逃げ。
後ろのメイン集団もカンチェラーラが引く鬼の引きだというのに、差はむしろ開いていく一方。
それもそのはず、フルームが乗っかってきた時に、サガン自ら「俺たちは強い。組んだら怖いもんなしだぜ!」ってそそのかしたっていうのだから凄いです。
フルームは総合のライバル勢を蹴落とす勢でタイム差が欲しいし、サガンもポイントが欲しい。
利害の一致というやつで、まさしくロードレースの正しい攻め方ですね。
お互いタイムトライアルでも強いアシストが一人ずつ付いてきてくれているので、そりゃもうすごいスピードでした。
フルームといえば、先日のダウンヒルもそうとう攻めていたというのに、平坦まで攻めてくるのかと思うと、このディフェンディングチャンピオンはどこまでこなして、どこまで意地を張るつもりなのだろうとワクワクさせられちゃいますね。

今日は風が強いステージだったそうで、残り15kmからの横風がすごかったようで、集団も中切れを起こすほどの状況だったというのに、これはチャンスだ!ってピンとくるところが勝つ人の勘の鋭さというか、嗅覚なのかもしれないです。

結果、逃げを捉えることのできなかった集団より後方にてポイント賞を争っているカヴェンディッシュはメカトラを起こしてしまっていたし、この勝ちに乗れない時って不運が重なるんだなーと切ない気持ちになりました。
今日のステージを取ることができれば50ptつくのでサガンから奪い返すことも出来たのに!残念。それでもこれがレースだから仕方がないですよね。

最後まで果敢に攻め切った4人がゴールをして、10秒遅れで入ってきたスプリンターたちの悔しそうなことったらなかったです。
あ、利害の一致を果たしていたのできちんとフルームはサガンを勝たせてあげたし、フルームもきっちりボーナスタイムをもらっていましたよ。
こんなマイヨジョーヌ見たことないです。

明日はツールの見どころモン・ヴァントゥ。
風が強いからコースが変更になるみたいですけどね。
フルームにやられっぱなしじゃいられない総合勢の大逆襲みたいのが見てみたいですけれど、さてさてどうなることやら。です。

今日のステージ勝利者:ペーター・サガン/※TNK
マイヨ・ジョーヌ(総合):クリス・フルーム/※SKY
マイヨ・ヴェール(ポイント賞) :ペーター・サガン/※TNK
マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞) :ティボー・ピノ/※FDJ
マイヨ・ブラン(新人賞) :アダム・イエーツ/※OBE
ドサール・ルージュ(敢闘賞)アルテュール・ヴィショ/※FDJ
※チーム名の省略表記です。
OBE→オリカバイクエクスチェンジ
SKY→チーム・スカイ
TNK→ティンコフ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?