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だいたい5分でわかる?!ツールドフランス2021観戦レポート Stage14

ツールドフランス観戦の感想レポートです。
Stand.fmでお喋りしたことをこちらにもテキストでアップしてみます。
ほんのり内容が違っていたりもしますが、ご勘弁を。

こんばんにちは。
オーディオコント製作チームゲスラジの腹黒担当さちあきです。
この番組はロードレース観戦が大好きなさちあきが、レースを見たあとの暑苦しい気持ちをお伝えする番組です。

今日は昨日ゴールした歴史的城塞都市カルカッソンヌをスタートして、起伏のある丘陵地帯を超えてのキヤンへと向かう183.7kmのレースでした。
起伏のあるコースということはパンチャー向きの逃げが面白くなるレース!ってことで、アクチュアルスタートを切ってから今日もかなり激しいアタック合戦があった模様です。
ゴールまで144.9km地点にて、まずはトレック・セガフレードのスクインシュ、アルペシン・フェニックスのリカールト、同じくチームメイトのズバラーリ、チームトタルエネルジーズのテュツジス、ビーアンドビーホテルズのシュバリエでいったんの逃げが決まりました。
しかしこの逃げの5人もいったんは吸収されてしまいます。
この後からは山岳賞争いが熾烈なものとなり、バーレーン・ヴィクトリアスのプールスと、イスラエル・スタートアップネイションのウッズとのマッチアップ対決が熱いものとなりました。
まずは2級山岳をプールスが取り、次の2級をウッズが取り、そこからさらに続く3級山岳をプールスが取りと一進一退の攻防がみられましたが、この3級山岳を2位通過したことでウッズの山岳賞が決まったようです。
そのあとももう一つ2級山岳が残っていたのですけれど、プールスはここで諦めてしまったようです。
ウッズは一度ダウンヒルで単独スリップをしてしまったものの、ナイスガッツで先頭の逃げを追いかけていきました。

さて、先頭の中からゴールまで42.7km地点でトレック・セガフレードのモレマがアタック。
ほとんどの選手は最後の2級山岳のある残り21kmあたりで仕掛けるつもりだったのか、仕掛けるにはまだ早いとモレマをそのまま逃してしまいます。

面白いのは、結局モレマの逃げが鮮やかなものとなり、そのモレマを追うことになる先頭から打って変った追走集団の中には総合9位のギヨーム・マルタンもいまして、こちらは総合ランキングのジャンプアップを狙っている走りを見せているとのことでした。
なにせ総合上位勢が入っているメイン集団から、この追走集団は5分以上もタイム差を稼いでいたのです。
トップにいるポガチャルとのタイム差をひっくり返すことはできなくても、2位以下のライバルたちとは入れ替えが可能なところにいるわけです。
モレマはステージ勝利を取りたい、ウッズは山岳賞を取りたい、ギヨーム・マルタンは総合のジャンプアップを狙いたい。そんな三者三様の勝利への渇望の違いから、走り方が変わるというのもの面白いものです。
ここの追走集団にはギヨーム・マルタンだけでなく、チャベス、ウッズ、メインチェス、イギータ、コンラッドと登坂にかけては一流の選手揃いで意地のぶつかり合いのように、離そうともがいては合流するという差し合いが見られて興奮いたしました。

そして最後の2級は最大斜度12%という足に大打撃を与える坂が待っています。
アタックしてから逃げ切っているモレマが1位通過をしたあと、追走の中からウッズが飛び出しイギータを制して2位通過を決めました。

このあとは下るだけとなり、あんなに苦しそうに走っていたのが嘘だったかのような晴れ晴れとした表情で駆け抜けていくモレマに「役者よの~」という気持ちになりました。
ソロ逃げになっても平均43.4km/hで走り続けていたとは、自分の脚質や勝ちパターンをよく知っている証拠なのでしょうね。

そんなブラフがうまく決まったからか、涼しい表情で勝利を確信しつつも、後ろを何度も振り返りながらのモレマの勝利!
2位にコンラッド、3位にイギータ、4位にカッタネオ、5位にウッズと続いていきました。
メイン集団はモレマから6’53”でゴールをしたので、ポガチャルまでマルタンのタイム差は届きませんでしたが、それでも大きくジャンプアップして2位だったウランの位置までランキングアップすることができました。

それぞれの思惑にビタリとハマったレースだったみたいで、かなり満足度の高いレースとなりました。
あ、タイムアウトをいつも気にされてしまうカヴェンディッシュは無事タイムアウトよりだいぶ余裕のゴールをし、今日は単独で最後を走っていたらしいブアニも他の選手二人を連れてタイムアウトまで12分以上の余裕を残してのゴールができました。
山岳ステージでは足の温存をしながら走っているとのことですが、スプリントステージはまだ2つ残っているので、タイムアウトで失格とならないように明日のステージも乗り切って欲しいです。
明日が終われば次は休養日。おやすみ前の一絞りを楽しみにしています。
それではまた明日!サリュー。

総合:タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
ポイント賞:マーク・カヴェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
山岳賞:マイケル・ウッズ(イスラエル・スタートアップネイション)
新人賞:タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)
敢闘賞:バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)

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