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朝焼けを、バイクで見る


木曜日に走りに行こうと思ったら、あいにくの雨。走りたくてウズウズする。

金曜日の天気は曇り。曇ってはいるけど、雨は降らなそう。

金曜日は仕事があるので、日中ゆっくりは走れない。そして、日中は車が多い。

というわけで、朝、走りに行くことにしました。


ワクワクしながら、ふとんに入る。
6時に起床の予定。

私は目覚まし時計の音が苦手だから、アラームはほとんどセットしないのです。勝手に時間に目が覚めるし、アラームの音で起こされると、ビックリしすぎて心臓が痛くなるから。(もしかして、聴覚過敏なのかな?HSPだから?初めて気づきました…)


ところが…

目が覚めた。朝かな?
2:15…  時計の数字を見つめる。
早すぎたみたい。

また、目が覚めた。次こそは、朝!!
4:23…  時計、壊れてないよね??

そして、目が覚めた。
5:07…  。。。


楽しみすぎて、目が覚めちゃうみたい。笑
どうしよう。あと1時間。寝てられないー

ふと、思ったのです。

『バイクに乗りながら
朝焼けを見たらどうかな?』


これはナイスアイデア!!
私、エライ!!!

暗いから明るくなるまで待ってようと思ったけど、暗いうちに出ないと朝焼け見られないじゃん。


いそいそと着替え始め、少し薄明るくなってきたので、慌ててうちを出ようとすると、やっぱり玄関のドアのチェーンは外れていました。

「釣りに行ったんだ…やっぱり」

車も無く、家に子どもだけ2人置いて出ることに、一瞬の…ためらいも無く(お兄ちゃんいるから大丈夫。寝てるけどね)、バイクの方へ向かいました。

ヘルメットをかぶってからカバーを取るのか、カバーを取ってからヘルメットをかぶるのか?

新品メットをバイクにぶつけそうなので、メットはかぶらず、先にカバーを取ろうとすると…  お向かいのご主人が出てきて、目が合いそうに。。。(あー、かぶっておけば良かったか)奥様も出てきて、2人で車に乗って出かけて行きました。(出勤だとしたら、今度から5:30は避けよう…)

結局ドキドキしながらカバーを外し、新品のヘルメットを初めてかぶる!!!昔より内装のフィット感が増してるー。口周りが楽。眼鏡がかけやすい。んー。嬉しい♡♡

いよいよ、バイクを出し、押して歩きます。
どこまで押して行こうかな?
もしかしたらさっさと乗って、いなくなった方が目立たない?

うちには外飼いの犬がいて、車輪のついたものが大嫌いなのです。

バイクは犬から見えない側に置いてあるけど、出る時、犬の前を通らねばおもてに出られない…

あー、吠えないでー

やっぱり犬から見えないうちにエンジンかけて、犬の前をダッシュで通り過ぎよう。その方が一瞬だから、驚いている間に逃げれるかも。(じぶん家の犬から逃げる算段をする飼い主なんて。。)


よし!エンジンオン!!
セルスイッチを回す。
かかってすぐにローギアにシフト。
クラッチつないで、はい、スタート!!!

3秒でいけたでしょう。
犬もビックリでしょう。

これから毎回、これ…???
慣らしどころか、一番バイクに悪そうな。。


こんな風に、HSPは色々考えすぎながら笑、日々過ごしているのですが、笑い飛ばしながら続きを読んでもらえると嬉しいです。

下の信号にバイクが見える。
スクーターなら大丈夫か。
(こっち方面からバイクが出てきたと思われるのが嫌。自宅を特定されるのが嫌。バイクの置き場所を知られて盗られるのが嫌)


新品メットは良いなぁ。
ミラーごしにのぞこうとしたけど、よく見えない。結局、走ってる姿は自分だけ見えない…

どんどん空は明るくなってきて。
車もそれなりに走っています。
(みんなはお仕事に向かっているんだなぁ)

私は、遊びで走ってる。
なんだか申し訳ないような、働かなくても生きていけることに、夫に感謝の気持ちが湧いてきました。

何より、息子の不登校に感謝。(不謹慎ですが)息子が学校に行っていたら、今頃はお弁当を作っている時間。部活に行く息子の母は、もっと早起きをして息子のお弁当を作っています。

つまり、色んなことが重なって、今、ここで朝焼けを見ながらバイクを走らせている自分がいる。これは偶然が重なって起きている奇跡みたいな時間なんだな。と思いながら、どんどん紅くなっていく空を見ながら、バイクを走らせていました。(何より、朝焼けが見える方向がルートだった私が偉い!反対方向だと走りながら見えないもん)


朝焼けは、刻々と変わる。
今、撮らないと、この色は残せない。

そう思い、道路の路肩にバイクを停め、グローブを外し、スマホで撮ったのが、冒頭の写真でした。


もう少し行けば、もう少し開けたところがあるから…と思いながら、でも、今しかこの色は見られないはず。

思った通り、写真を撮り、さらに5分ほど走らせた空が広がる開けたところに来た時には、空は白く青くなってきていました。


火曜日よりはトラックが少ないけど、でも、乗用車は結構走っています。そして、結構速い。

あまり、前に出ず、車の後ろを走るようにして、車の流れに乗ることを意識して走らせていきました。

火曜日と同じルートを走っていたので、今回は道路標識を必死で見る必要もなく、落ち着いてバイクを走らせ、海に近づくと、なんと雲の合間から太陽が顔をのぞかせています。

日の出だ!!!

ゆっくり見たいのに、車の流れは速く、路肩がなくて停まることもできず、日の出は左側。私は前を向かないと追突してしまう。。

一瞬、左を見てはまた前を。そして、また左を見て、またすぐ前。ずっと繰り返していたから、後ろの車の人はきっと不思議に思っているだろうなー恥ずかしいなーと思いながら、止められず、繰り返し日の出をちら見していました。

後ろの車はずっと前から一緒に走っていて、普通より車間を広めに取ってくれていて、精神的にとっても助かりました。(くっついて走る車は急いでいるから、挙動不審なバイクは無理してでも抜こうとしがちだから)

バイク、好きな人なのかな?
だんだん一緒に走っているような錯覚がしてきたぞ。

向かい側をバイクが通り過ぎました。
眼が悪くなってしまったから、これだとヤエーは見えないなぁ。そろそろ諦めて眼科に行かないとダメかな。ヤエーしてもらっても見えなくて、ヤエーを返せないのは寂しいな。

下り坂にかかり、前の車のスピードはどんどん増していきます。
少し、エンジンが軽くなってきたのかな?5,000回転で時速75km出てるな。もう少し回そうかな。5.500回転で80km。6,000回転で85km。ん?車の流れが…速い!!!ここ、一般道だよね!?

70kmまでは平気だったのに、時速80kmになった途端に眼が追いつかなくなってきました。昔は平気だったのに、動体視力が落ちています。これは、慣れたらある程度戻るものなのか?口にはしたくないけど、老化…??

慣らしには、とても良い環境だけど、85kmで置いてかれる車速だから、こっちも必死です。

「今日は6,000回転以上回したくないー」

心の中で叫びながら、それでも流れから逃げ出せず、折り返し地点に着くまで、朝早い皆さんはこんなにハイスピードで仕事に向かわれているんだなと、敬意を払いながら、皆さんと一緒に走っていました。


折り返し地点。
ずっとついてきてくれた(と勝手に思っている)後ろの車に思わず手を振りそうになりながら、離脱。向きを変えて復路に臨みます。

今回は、火曜日より少し先のUターン場所で折り返すことにしたので、少し距離が伸びています。

帰りも、一台ものすごく速い車がいたけど、車の流れはそれほどでもなく、落ち着いて走ることができました。


ここで、これからミッション付きのバイクを買おうと思っている人に、少し《バイクの慣らし》の話をします。

多分、どんなものにも《慣らし》は必要かと思いますが、バイクは慣らしをするかしないかで、エンジンの回りかたが変わってきます。

エンジン内の金属は、オイルを潤滑剤にしながら、少しずつ角を取り、最適な状態に馴染んでいきます。それを《慣らし》と言い、ライダーはそれがスムーズに適切に行えるよう、アクセルの開閉やシフトチェンジをします。

具体的には、
アクセルの開閉はゆっくり行う
シフトチェンジはアクセルを少し戻した瞬間にクラッチを切り、行う
回転数を上げすぎない
などが大切です。

慣らしは、バイクにも寄りますが、「走行距離1,000kmくらいでいいですよね」と、バイク屋さんに確認しました。(レースだとメーターはないので体感です)

慣らしで大切なのは、慣らしが終わった時にアクセル全開で走れる状態まで仕上げておくこと。これが一番大切で、あまりよく知られていないことのように思います。

バイク屋さんに相談したところ、教えてもらったやり方は、走行距離500kmまでタコメーター(エンジン回転数を示すメーター)のレッドゾーン(ここまで回すと回し過ぎの回転数を表すゾーン)手前から5,000回転下の回転数で走る。(私は7,000回転です)

次の500kmは、100kmごとに1,000回転ずつ上げていけば、1,000km走った時にレッドゾーン手前まで回していて、慣らしが終わることになるでしょとのこと。確かに効率的。

よくやるのが、慣らし期間は丁寧に乗らないといけないので(という勘違いで)、最大7,000回転のままで1,000km走り終えてしまうというパターン。

1,000km走って
「よし!慣らし終わりだー!!」
そこから、一気にアクセル全開。
バイクはビックリです!!

7,000回転より上の回転数で走ったことが無いのに、いきなり全開ですよ?

そして、1,000kmもずっと最大7,000回転で走っていたバイクは、その回転数で馴染んでしまい、エンジンが回らないバイクになっているのです。

エンジンが回らないバイクは、アクセルを開けた時、エンジンが重く感じます。アクセルに見合った加速をしないと言えばわかりやすいかな?

例えば、納車時は5,000回転で時速70kmだったけど、昨日は5,000回転で時速75kmまで出たでしょう。そういうことなのです。エンジンの動きがスムーズになればなるほど、走るバイクになるというわけです。

バイクの性能が最大限引き出せるように仕上げていく。これが、慣らしの醍醐味かもしれません。


また、慣らしはエンジンだけじゃなくて、タイヤも必要です。新品タイヤは表面に油分のようなものがついていて、滑りやすいのです。(前に、タイヤ交換をした人が交換を終えて、お店の前の道路でUターンをしたくてアクセルターンをした瞬間に、氷に乗ったように転んでいました)

レース用のタイヤだと、自分で油脂を拭き取ってから走り出し、タイヤの表面がガサガサになるまで(皮むきと言います)、バイクを走らせながら、バイクの傾ける角度をだんだん大きくして、丁寧に端まで皮むきをしてから本番走行に挑みます。(練習中に、皮むきを済ませてレースに臨むのも、準備のうちです)

街中は、それが難しい。一般道でそんなにバイクを傾けて走れるところなんか無いし、ミニバイクと違って車体が大きいから、タイヤの端まで皮むきをするとなると、相当倒さないといけない。一般道だと…峠?いきなり?

でも、(いじわるな)ライダーさんたちは、タイヤを見て、そのバイクの持ち主に腕があるかどうか見定めるから、タイヤの端が残っているのは悔しい。(ここは、ただの自己満です)

夫は軽く、「皮むきしとこうかー?」なんて言うけど、そりゃ夫ならすぐに皮むきできるだろうけど、それを自分じゃなく人にしてもらうことの屈辱感が…悔しさが…あー!!


と、話がそれましたが、《慣らし》とは、こういう意味があって、バイクの性能を最大限に引き出したかったら、エンジンとタイヤの慣らしをきちんとしないと、宝の持ち腐れになるということですね。

でも、慣らしがうまくいかなくても壊れるわけじゃないから、うまくできなくても大丈夫です。ご心配なく。


バイクに乗るといつも思ってしまうこと。
テニスをするのにテニスコートでやるように、野球を野球場でやるように、バイクも専用コースで思い切り走りたい。

今回も、いつかまたサーキットで走りたい!という夢がムクムクと湧いてきます。

車とか人がいないところで、走ることだけに没頭したい!!

結局、走る=操るということが、根っから好き!だから、サーキットで走りたくなるんですね。


朝の早朝ツーリングもそろそろ終わりです。
路地は音が響くからおもて通りから迂回して帰宅。

うっかり、家の手前でエンジンを切ってしまいました。うわっ!吠えられる!!

案の定、吠えられながら駐輪スペースへ。

ヘルメットをかぶって、玄関にバイクを停めた納車日には、不審者として激吠えされた私。

ヘルメットをかぶったまま玄関に行くと、また吠えられる。。。

だから、ヘルメットを脱いで玄関に行ったのに、余計吠えられた私。

はいはい。朝の散歩ですね。
釣りでパパがいないから、私を呼んでいるのですね。わかってましたよ。君が賢いのは…

ヘルメットを玄関内に置き、すぐに散歩。
あー。今度から、早朝ツーリングと犬の散歩はセットになりそうです。はい。


昨日の
走行時間 : 1時間15分(プラス犬の散歩15分)
走行距離 : 38km
全走行距離 : 118km
初回点検まで、あと382km


無事に、娘の登校前に帰って来られました!
昨日から心配してくださっていた方がいたら、ご心配をおかけしました。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。また、次をどうぞお楽しみに♪




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