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【出産レポ③】ついに出産!骨盤に感謝した分娩室


「じゃあそろそろ産みましょうか。」

<はい、じゃあ授業始めますよ~~>くらいのノリで、分娩が始まった。

助産師さん2人体制で分娩が始まる。
何となく、先生プラス5人位だと思っていたので驚いた。

こんな気軽に始まったのに、<はい、今日はここまで~>とは行かなかった。
ここから更に私たちは苦しむことになる。

「赤ちゃんの心拍下がってるね。酸素マスク付けるから、深呼吸続けてね。」


しんどかったが、必死で呼吸する。
途中で呼吸が安定してきた。上手だねと褒められた


「陣痛の波がきたら、いきもうね。」

ここからは、陣痛がきたことを伝える→助産師さんの指示どおりいきむ→息を吐ききったら休憩→陣痛が・・・の繰り返し。

何度か頑張ったものの、産まれる気配は無さそうだった。

「赤ちゃんがちゃんと降りてきてないみたいだから、先生呼ぶね」

助産師さんが達が慌ただしくなった。
赤ちゃんが上手く産道に入れてないらしい。

「陣痛が来たら深呼吸していきみを逃してね」

無痛分娩といえど、私の陣痛はピークに達していた。

いやいやいや、無理やろ…!!
無痛じゃなかったらやばかったよ!!
頑張るけどね!!!出産最高!!


心拍下がって深呼吸
いきみを逃すために深呼吸。

今日ほど、ヨガをやってて良かったと思った日はない。


このあと、先生が中々来ず、20分程度(私の体感)
ずっといきみを逃し続けるハメなる。

必死に深呼吸を続ける私。
先生が中々来なくて何度も出ていく助産師さん。
本気で死ぬかと思った…

担当の先生が手が離せないようで、別の先生が見に来てくれる。いつもの健診と同じ先生だったので安心した。

先生が来ると同時に、助産師さん2名追加。いつの間にか計5名に。

その後、担当の先生も到着し、医師2名・助産師さん4名。当初の3倍になる。

急に人数が増え、分娩室がぎゅうぎゅうに。このときばかりは、「私、少し間違えたら死ぬんちゃう?」と割と本気で思っていた。

先生たちに見てもらったところ、「回旋異常」だった。産道の中で赤ちゃんがねじれているらしい。

そして何やら先生たちがコソコソと話し始める。

「このまま行ける?」
「~~しますか?」

うまく聞き取れなかったが、緊急帝王切開をするかどうかの相談が行われているようだった。

陣痛に苦しむこと3日…
ここにきて帝王切開なんて勘弁してくれ!!全ての出産方法のデメリット体験なんて楽しくない!!

でもたぶん、ヘルプに来てくれた先生は、帝王切開にしようとしている。
もう腹をくくるしかないのかもしれない…(切られるけど)

ドキドキしながら待っていた時、天使のひと声が!!

「骨盤これだけ広ければ(経腟分娩で)いけますよ」

神様…!!先生、ありがとう!!20分待たされたけど許す!!

そしてありがとう、私の骨盤。
今までさんざん虐げてきてごめんね…。
下半身太りをあんたのせいにしてごめんね…。

よくやった、私の骨格!!


分娩再開!人生で初めてお腹に人を乗せる


いきみを逃し続けている間にも、子どもはゆっくり降りてきてくれていたようで、もう頭が見え始めているとのこと。

総勢6名のみなさまに見守られながら、いきみを開始。

「いいねー!上手だよ!」
「すごいよ!」

人生で一番褒められる。ノセ上手×6人。

そして、いきんだ瞬間に、手前の助産師さんに全力でお腹を押されることに。

「う~ん…まだやなぁ。代わって」

先生と交代し、またもや全力で押される。
無痛だったので何も感じなかったが、普通に考えて地獄の痛みだったんだろうと思う。ありがとう、無痛にした私。

何度か繰り返した後、「もう出るよ~!!」との声。


私の視界に両手を思いっきり広げた男の子がいた。

すぐに泣き声が聞こえる。
「おぎゃー!」という声を想像していたが、実際には「あーー!」くらいの小さな声だった。

赤ちゃんはすぐに隣の台に寝かされる。
やっと出てきてほっとしたのと、これまでの疲れから、放心状態になっていた。

天井を見上げていた私に、声がかかる。


「赤ちゃんの写真、撮ってあげるよ!携帯どこ?」
「1人でよく頑張ったね!」


皆の言葉で、自分が母親になったこと、長い間一緒に過ごした子にやっと会えること、隣にいるのが自分の子どもだということに気付いた。

そこでやっと息子に目を向ける。嬉しさなのか愛しさなのか、今までに経験したことのない感動に包まれた。

一緒によく頑張ったね。大変だったと思うけど、出てきてくれてありがとう

この瞬間から、私は母親になった。


37時間分娩のその先に。

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陣痛が始まってから30時間以上、
促進剤を入れはじめてから6時間後。

4/2に産みたいです!という私のワガママに、病院の方はもちろん、息子や家族、そしてなにより私の体がずっと付き合ってくれた。

コロナの中、1人で出産することになり、不安と恐怖で泣いていた私だが、それでもちゃんと母になれた。

もう2度と出産なんてするもんか!!と思っていたが、半年が経った今、「もう一人産んでも良いかな」と思えるくらいには、わが子は可愛い。


今妊娠中で、不安な思いを抱えている方。
どんな時代であっても、出産は尊いものです。
2度と味わえないであろう幸せを、子どもはたくさん運んできてくれます。
出産を経験した私から、ひと言いわせてください。

子どもめっちゃ可愛いよ!
いま本当に幸せだよ!!

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