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台湾宜蘭県の美味しいもの   その2

[トップの写真は一体なんでしょう?
小さな傘が無数に広がっています
❣️

この日も小雨の降る中、小さな傘の下には小さな萎んだ花、すでに可愛い実になっているもの
✨✨目を凝らして見てみてください❣️


前項で紹介した宜蘭県三星葱の産地の三星郷は農業のとても盛んなところで、他にも有名な産物があります。



中でも有名なのが

[上将梨]台湾の人たちは水梨ともいうようです。

初夏の頃から三星郷への道路脇には[上将梨]の幟が沢山はためいています。
名物の美味しい梨の収穫期です。
直売所も店開きをしており、ここで売られている上将梨を買い求める人々がやって来ます。


以前、初夏の頃、三星の農家さんを訪ねた時のこと、ちょうど梨があるからとご馳走になり、そのみずみずしい甘い梨!日本で食べていたものと同じ美味しさです。

お話によると、「この梨は日本から穂木を買い、毎年接ぎ穂をして作っているんですよ。」とのこと、そんなに費用と手間をかけて美味しい梨づくりをしているということに、本当にびっくりしたものです。

その時にいただいた梨は、この2月初めの頃の小さな傘の下の小さな実が夏に実って収穫されたものだったのですね。

あれから2年ほど経ちましたが、特に詳しく調べることもなく過ごしてきました。

たまたま、2-3日前に三星郷へ行く機会があり、なんと、その接ぎ穂の実際の様子を見ることができたのです!
それは本当に「うわー可愛い❣️」と思わず口に出したほどの光景でした‼️

ちょうどタイミング良くこんな可愛い光景に出会えたのです❣️

雨の多い宜蘭で接ぎ穂した枝が
一本一本小さな傘で守られています


接ぎ穂はクリップで固定され
一つずつ傘をかけられて。
広い畑一面に小さな傘が広がっています☂️☂️☂️


梨を育てるのにこんな工程が必要なの?

グーグルで調べてみると
よーくわかりました!

随分前のものですが、日本の農林水産省の記事に台湾の梨の接ぎ穂のことがよくわかるものを見つけました!

亜熱帯気候の台湾で美味しい梨を育てる技術を確立していったのですね。

下記のページを開いてみると
台湾の梨のことが産地、品種、収穫などのことまでよく分かる内容です。
記事の中のQ6に[宜蘭 三星郷の梨]のことも書かれています。


宜蘭の梨栽培には他の地域とはまた異なる苦労もあることが書かれています。

雨の多い宜蘭での梨栽培では、この小さな傘が救世主となったのがよくわかります。

日本語訳の文章を抜粋しました。
(翻訳文でわかりにくい表現のところは理解しやすいよう少し修正しました)

なんでも[梨花涙]という歌の歌詞の中に「霧雨は梨の花の涙のようなものです」とうたわれているそうです。
梨農家と一緒の時この歌を歌わないでください。梨農家が悲しみます。と書いてあります。

そして、

梨の花に雨が降ると受粉に影響を与えるため、農家は泣きます。雨が激しくなり、つぼみが落ちることがあります。宜蘭は、台湾の梨産地で最も降雨量が多い地域です。宜蘭の農家は、梨の花を雨から守るために、一つ一つの梨の花の小枝に小さな傘を結びます。

宜蘭三星郷は「三星上将梨」で有名で、梨を30年以上育ててきた劉西新は「雨が降ると10日以上連続で降ることが多く、とても緊張する」と説明しました。
農民たちは当初、梨の接ぎ穂を保護するために発泡スチロールのお椀や箸、皿などを使用して苦労していましたが、簡易にするために、材料供給業者と協力して、梨の接ぎ穂を守り、生産性を高めるための「小さな傘」を開発しました。
宜蘭梨園の特別な方法です。

(*この傘は折り畳んで収納しておき、次の年にも使えるそうです)
*これは書き加えました。

旧正月の最初の月は梨農家が梨の穂を接ぐ時期ですが、この時期は寒さと冬の雨が続き、梨農家は雨で芽が落ちてしまうのではないかと心配しています。そのため、旧正月はみんなでお祝いをしますが、梨農家は一生懸命頑張っています。

台湾各地でそれぞれの地に適した梨を工夫して栽培し、収穫時期も異なるものを生産していて、長い期間梨を楽しむことができるのですね。


日本にあるような立派な梨が夏から冬までの長い期間楽しめるのは、農家さんたちの苦労の賜物だったのです!
果物王国といわれる台湾のすごさです。

これは雪梨という梨
台中が産地となっています。
1個が300gくらいはありそうです。
1斤(600g79元(320円)
1個が約160円ほど



下の写真は、1月に我が家への到来物の大きな梨❣️

なんと、750gもあります。
みずみずしくてとても甘い梨です。



2月ごろからボツボツ出回るのがトマト🍅

今の季節、スーパーの売り場にはこんなトマトが並び始めました。

緑のしっかりした感じのトマトです。
桃太郎トマトのようです。
日本で見ていたのとはちょっと違う感じ?
固そう!
台湾の人たちはしっかりしたものが好み?


台湾に来てすぐの頃、5月ごろでしたが、ミニトマトがとても安くてたっぷり買った食べていました。 ところが
夏になってトマトがだんだん姿を消してしまったので、?と思っていたら、
台湾ではトマトの旬は2月から5月ごろまでと聞いて、なるほど!と納得したものです。
日本との気候の違いは農産物の旬に大きく関わっており、今でもふと「あれ、これはいつの食べ物だったかな?」と戸惑ったりしています。


私の暮らす温泉の街、礁溪では[温泉トマト]と呼ばれる生食で美味しいトマトがあります。

そのトマトはなんと!日本の桃太郎トマトなのです❣️

街角にも温泉トマトのスタンドが出るほどです。
このトマトのスタンドは、出盛りの頃になると、有名な柯氏蔥油餅の前に出店しています。

出始めの今の季節はスーパーなどでもグリーンのトマトが並んでいる感じです。
買ってしばらく置いて家で熟れさせてから食べるということのようです(できたら熟れたものを収穫したほうがもっと美味しいのかなとも思うのですが😅)。

礁溪の温泉トマトの桃太郎は生食用なので赤くなったものを切って食べてとても美味しいのですが、台湾の人たちは硬めのトマトに「酸梅」という梅風味の塩という感じの粉を振って食べる食べ方もするので、少々青いのも好まれるのでしようか。(酸梅もトマトの所に一緒に売っています)

これが[酸梅粉]
小さな袋に3g入っています


実は
台湾の野菜としての大玉トマトはほとんど[牛蕃茄]という品種の加熱調理用のもので、硬くて甘みも少ないのがほとんどです。
生で食べる時はトマトを切って[酸梅粉]をかけて食べるのが普通のようです。

これは宜蘭の話ではないのですが、、
以前、高雄の旗津という所に行った時のこと、お店の前のテーブルにトマトを積んで[蕃茄切盤](蕃茄はトマトのこと、切盤は切ってお皿に盛ること)と書いてあるお店がありました。
なんなのかなぁと見ていると、近くにいた観光できていた台湾の女の子が助けてくれて、初めてこのトマトを食べる経験をしました。
並んでいるトマトから好みの色のトマトを切ってもらいます。
甘い生姜醤油がついてきて、それをつけて食べるのです。
フレッシュなトマトのサクサク感も伴って爽やかな味❗️トマトの新しい楽しみ方を知りました。

優しい台湾の女の子の助けを借りて
[蕃茄切盤]を注文しました



ミニトマトはまた別格のようで、果物屋さんに沢山並んでいて、もちろんスーパーや市場にも、種類も豊富です。産地やブランドで価格も大きく違ったりします。
スーパーでは、糖度の表示もされています。
日本でも塩トマトというのがありますが、台湾でもミニトマトで鹽地トマトというのが出ているので、これは日本の塩トマトと同じことかなと思っています

好みの味を選ぶことができます。

お客さんのもてなしなどにも、果物と一緒にミニトマトが盛られていることも多く、台湾の人たちはミニトマトをとても重用しています。

昨年初めて出会ってびっくりしたのが
ミニの桃太郎トマトです。完璧に桃太郎トマトの形ですが、小さくてとてもキュートです。当然、買って食べてみました。
とても美味しい、桃太郎トマトの味です!

桃太郎トマトのミニが可愛くて思わず習いたての水彩画を描いてみました。

この日のミニの桃太郎は
ちょっと楕円型ですが桃太郎独特のお尻は
しっかり尖っています
(実物の写真を撮ってなくて😅



台湾の美味しいもののこと、
生産者の人たちの苦労、工夫があることを知り、また、台湾の人たちの楽しみ方を知って美味しさは広がりは増すばかりです❣️

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