見出し画像

台湾の全土で行われる[中元普渡]というお盆の行事


写真は街中の[普渡]の
お供物の様子
(下記プロネクサス台湾さんの記事からお借りしました)


台湾に旅行した時に、お店の前の目立つ場所にお菓子や果物などが沢山テーブルに飾られている光景を目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。

私も以前旅行で台湾を訪れた時に不思議に思い、台湾の知り合いの奥様に質問したことがあります。
台湾はいろいろな行事は農暦(旧暦)で行われます。
旧暦の七月は鬼月という月で
亡くなった霊があの世からこの世に戻ってくる時で、身寄りもなく戻る家がなくさまよっている全ての霊のためにお供えをしているということです。
日本では
それぞれの家の祖先のことを祀りますが、ここ台湾では世のすべての霊のことを考えているという、その広い心にびっくりしたものです。

この行事のことを[普渡]というそうです。

[普渡]というのは日本のお盆にあたるような行事とのこと。



下記記事に行事の由来などが分かりやすく書かれていました。
一部を抜粋して貼りました。

中元普渡とは、日本の「お盆」と似たようなイベントにあたります。旧暦の7月の彼岸にあの世から
この世への道が開き、死者の魂が人間の世界に戻り、家族に会いに行くと言われています。
一方で、向かう場所がない魂たちも一緒に出て来てしまうという言い伝えから、その魂の弔いの
ために行うお祭りです。

果物やお菓子、飲み物などを事務所外の入り口付近にスペースを作ってお供えし、線香を焚いてお祈りします。
美味しいものをたくさん用意することで魂たちが癒される、と言われています。

台湾ではこの中元普渡を、路面店やオフィスビル毎に行う習慣があり、実施日時も異なります。

プロネクサス台湾記事より抜粋


私の住むマンションでも
先日[普渡]の行事がありました。
各エレベーターなどに[普渡]の行事を行う旨、日時の書かれた張り紙があり、参加してくださいの案内です。

当日は役員さんらしき方たちがお供えや料理などを準備して集まった方たちで行事を執り行い、みんなで料理を食べたり爆竹なども鳴らします。

各家や商店、会社、事業所ありとあらゆる単位でこの旧暦七月中に執り行うのです。

政府の外交部などでも行われるようで
次のような記事がありました。

普渡という行事のことがよく分かる内容が書かれています。

外交部が普渡の儀式に用意する各国の紙幣など=林佳竜氏のフェイスブックページより
(台北中央社)台湾では旧暦7月15日(今年は8月18日)の中元節に、あの世から戻ってきた先祖や無縁仏を食べ物や飲み物でもてなす「普渡」と呼ばれる儀式が行われる。林佳竜(りんかりゅう)外交部長(外相)は18日、外交部(外務省)が数日前に行った普渡の儀式の写真を投稿し、儀式の際に各国の紙幣を用意するという同部ならではの風習を明かした。

紙幣の他、台湾で機材などの“守り神”とされているスナック菓子「乖乖」や自身が普段から好んで食べているカップ麺「台酒花雕鶏麺」、海外の観光客から愛されるお菓子「パフ」(小泡芙)などをお供え物として準備したと紹介。麺は「あらゆる面で周到であること」を表す中国語の「面面俱到」と掛け合わせ、外交活動が周到に行われるよう願いが込められた。パフは台湾の食品大手、義美食品の人気商品で、新型コロナウイルス下で台湾にワクチンを提供したリトアニアへの返礼の品としても使われた。

林氏は、中元節でさらに重要なのは、常に感謝の気持ちを抱くことだとし、民主主義、自由の土壌で台湾人が幸せで平和で健康に生活できるよう願った。

上記記事によると
お供物もいろいろな思いを込めて縁起を担いで選んでいるのが面白いですね。

台湾各地には
この中元節の祭を大々的に行う有名なものがあり、基隆市の
[鷄籠中元祭的中元普渡]は旧暦7月の1カ月間にわたり行われるとても大きな祭のようです。

宜蘭県頭城でも有名な中元祭があり、それがちょうど昨夜開催されました。

台湾の宜蘭県頭城鎮で毎年旧暦 7 月に開催される中元搶孤活動ので、台湾の重要な民俗祭りであり、台湾最大の搶孤活動とも考えられています。これまでのところ、関連する民間の宗教儀式や公的および民間の周辺芸術や文化活動を含むように発展してきました。この行事は宜蘭県の無形文化財に正式に指定されています。


この 搶孤というのは
中国、香港、ベトナムなどでも行われている祭りのようですが詳しいことはここでは説明を省きます。

昨夜、友人がこの祭りに誘ってくれたのですが、この祭りのクライマックスは深夜になるということ。
早寝早起きの私には見るのはとても無理と思い行くのは断念しました😅

今朝、友人から祭りの迫力ある映像が沢山送られてきたので何枚かここに貼ってみます。
迫力ある祭りの雰囲気が伝わるでしょうか。

選手たちがこの1番上まで競って
登るという
迫力ある祭
奥には多くの供物
豚も供えられています
(見るのが耐えられない方ごめんなさい)
多くの報道陣も集まっている
中国の幽霊を司る神様「鍾馗」
(幽霊、悪霊を追い払う力を持つ神様)
43mもの高さがあるらしい
クライマックスは
選ばれた何人かの人たちが競ってのぼり
上の方のご馳走?を切り落とすということらしい
人が登っていくのが分かりますか?
まさに1番最初のものが
切り倒された瞬間


かなり迫力ある祭ですね。

このような大きな祭りの他にも
各廟などでもいろいろな[普渡]の行事が行われる台湾の鬼月。

昨日の旧暦7月30日が鬼月の最終日。霊界の門が閉まる日らしい。
すべての霊が癒されて無事に戻られたことでしょう。

おかげさまで
穏やかな日々が待っていることと思います💓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?