シングルマザーになったとき、見えたものと見えなかったものの話
ちょうど14年前の今ごろ、23歳の冬に妊娠が発覚した。
その日からとにかく考えた。こどもを産むということ、こどもを育てるということ、親になるということ。
寝ても覚めても考えた。人にも会わず、ごはんもろくに食べず、音楽もテレビも遮断して、一生分のあたまを使い果たすつもりで考えた。
まだ独身で、想定外の妊娠だったし、それまでこどもを産んでお母さんになりたいという気持ちになったことがなかったので、完全に真っ白の頭に、ありとあらゆる想像をしては消してを繰り返し、しかしどれだけ考え