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SAC about YODAN

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2016年1月の記事一覧

ITはさんかく TVは四角

インターネットがなかった時代のことを、もうよく思い出せないのだけれど、今でも「インターネットはこわい」という人もいるし、また、「テレビはこわい」という人もいる。 「まるごとバナナ(バナナの両端は切り落としてあります)」「ごはんですよ!(これはごはんではありません)」と書かないといけないような昨今のテレビ界だから、「テレビが言っていることは本当のことだ」と思い込んでしまうのも仕方ないのかもしれない。 「インターネットは情報が多すぎてどれが本当かわからない」「テレビは1方向の

シングルマザーの、悩みの種とばし競争

「悩みとか、ないんですか?」と聞かれたら 「ないですねえ」と答える。 なんなら、引かれるのを承知で正直に言うと、 悩むってどういうことか、よくわからない。 なや・む【悩む】[動マ五(四)] 1 決めかねたり解決の方法が見いだせなかったりして、心を痛める。思いわずらう。「進学か就職かで―・む」「恋に―・む若者」「人生に―・む」2 対応や処理がむずかしくて苦しむ。困る。「騒音に―・む」「人材不足に―・む企業」 こどもの頃からいつも、あたまの中がうるさくて(最近まで他の人もそ

シングルマザーになったとき、見えたものと見えなかったものの話

ちょうど14年前の今ごろ、23歳の冬に妊娠が発覚した。 その日からとにかく考えた。こどもを産むということ、こどもを育てるということ、親になるということ。 寝ても覚めても考えた。人にも会わず、ごはんもろくに食べず、音楽もテレビも遮断して、一生分のあたまを使い果たすつもりで考えた。 まだ独身で、想定外の妊娠だったし、それまでこどもを産んでお母さんになりたいという気持ちになったことがなかったので、完全に真っ白の頭に、ありとあらゆる想像をしては消してを繰り返し、しかしどれだけ考え

わたしたちはいつまでも学生気分でいいと思う話

昨年、あーちんは中学生になったけれど、小学校の6年間、彼女にとって学校生活はあまり楽しいものではなかった。 人数が少ない現在の小学校生活の中では、なんだかイマイチしっくりこなくても、クラス替えがあっても誤差の範囲でしか変化がないので、そのまま6年間すごすことになる。 その内情がどうだったかは特に書かないけれど、その環境の中でわたしがあーちんによく話していたことがある。 学校というものを否定したり批判することはいくらでもできるけど、実はおとなになっても規模や人数が大きくなる

13歳と37歳のハローワーク

わたし自身が、中学生のときに世の中にどんな仕事があるのかわからない、と疑問に思ってから(こちら参照)、今もなお、仕事についてもっと知りたいという気持ちがあって、娘のあーちんに何をしてあげられるかなと考えていた。 あーちんが小さい頃から一緒によくやっていた遊びがある。 自分の敗者復活戦のようで独りよがりだけれど、わたしなりの早期教育で、「目につくいろいろな物の、それに関わる仕事を考えて言い合う」というものだった。 たとえばここにあるマグカップ、これに関する仕事は?という問い

はないちもんめ方式のススメ

30歳をすぎたあたりから、いろいろな種類の職業の人たちに会うようになって、その仕事内容はよくわからなくとも、そのひとたちがいったいどんな子供だったのか、そこからどうやって今のお仕事にたどり着いたのかの話をきくのが大好きだ。 聞けば聞くほど、ひとの、それぞれのもつ性質や容量の多様さにほんとうに驚く。 そして自分はやっぱりバカだなあと思う。 もともとの容量が大きかったり機能が優れていたり(もちろんトレーニングで得たものもあるけど)するひとのやりかたは、到底マネできない。 の

「ほんとにそれで委員会」議事録

ひとつの出来事に対して、どんな内容でも、人によっていろいろな意見がある。 TwitterなどのSNSを通して、それまでは知り得なかった他人のあたまの中の考えや感情が可視化されて、まあいろんな人がいるものだと改めて知ることになった。それは興味深くおもしろくもあり、こんなにも多様だということが怖くもある。 そして何よりこわいのが、いろんな意見が飛び交う中で自分がこうだと思う考えが、本当に自分のものなのかわからなくなることだ。 様々な意見をを見たり聞いたりしてその中からどれか選

新年の抱負がたてられなくて思い出した、キャラクターとパーソナリティーのこと

今年もまた、新年の抱負がたてられない。 新年の抱負だけではなく、今まで目標というものをたてたことがない。良いとか悪いとかではなくて、できないのだ。 20代の頃に「行き先を決めなくても、いつも目の前でいいにおいのする方を選べば、最終的に自分の好きな道に進むことになるんじゃないか」と言って周りの大人に怒られた。 今は、さすがに自分の狭い視野に見えたものだけで決めるのがいいとは思わないけれど、それでも未来の自分に期待をするということができない。 なんでかしらねと思っていたら、ある