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夢組と叶え組の話

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やりたいことがある「夢組」と、やりたいことがない「叶え組」の話。 やりたいことってなに?どうやって見つけるの?ないとダメなの?様々な方向から考えていきます。
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2018年1月の記事一覧

「わかりあえない」の壁をこえる方法

人間関係におけるあらゆるトラブルや悩みは「わかりあえないこと」からきているのではないかと思う。 「わかりあえない」というのは、つまり自分と相手の「なにかがちがう」ということだ。性格や、考え方や、経験や、優先順位などのなにか、あるいは複数がちがう。 そのちがいに気がつくのは「わかってもらえない」「伝わらない」という悲しみや悔しさがきっかけだったりするのだけど、そんなとき、わたしは「把握したい」という思いがつよい性質なので、まず「なぜ伝わらないんだろう。この人とわたしは何がち

「わからない」にも価値がある

子どもの頃から「話が通じないこと」と「誤解されること」が苦手だった。 会社で働いていたとき、仕事柄(パティシエ)話すより手を動かすことが大事とする人たちが多かったので(あと、いつも立ち仕事なので、座ると眠くなって話を聞けない)、全員に何かを伝えようとするときはだいぶ苦労していた。どんな人でもわかるように、誤解のないように、わかりやすく伝える工夫を繰り返ししていた。 会社を辞めて独立してから、他の業界の人たちとお話をするようになって、話がすんなりと通じることにおどろいて感激

必要なのは、ガマンじゃなくて想像力。

先日、ほったらかし温泉で富士山を眺めながら温泉に入っていたら(最高)、職場の同僚らしき二人組の女子(推定20代後半)がおしゃべりをしていた。要約すると「結局仕事は、楽だけど薄給か、つらくて高給かのどちらかでつらい。せめてやりがいのある仕事をしたい」という話だった。 わかる、わかるよ。わたしもそう思ってた!と思いつつ、そういえばその考えからどうやって抜け出したんだろうと思い返してみた。 わたしはそもそも「お金を稼ぐためにいやなことをしないといけない」と思い込んでいる傾向があ

不満は財産、不安は鍵。

これもまた会社員時代の話なのだけど、わたしは前回のnoteに書いたように、お節介で解決魔なのと、在籍期間が長く年下のスタッフばかりだったので、社内で保健室のおば…おねえさん(20代だったし!)のような役割になることが多かった。 「なにかあったらこの人に言えばいい」と頼ってくれることは、うれしくもあり、気がつくとどんどん仕事が増えるという問題もあり、「解決してあげたいけどこれキリがないな!」という感じだった。 キリがないので、その対策として、相談に来たスタッフが「聞いてくだ

「できる」と「教える」の間にある「言語化すること」の大切さ

洋菓子店で働いていたとき、「できるようになること」と「ひとに教えられること」は別なんだなと知った。 腕のよい職人さんが必ずしも教えるのが上手なわけではなく、後輩を育てるために頑張って教えているものの苦労する姿をよく見かけた。 「オレの仕事を見て勝手に学べ」「何度も失敗して自分でコツをつかめ」というのは至極もっともでとても大事なことだけれど、とはいえ会社としてはスタッフが育たないと困るし、そう何度も失敗ばかりされていてはお客さんに影響が出てしまう。 「教える時間で自分でや

どんな仕事も「役割を知ること」がスタートライン

前職の洋菓子店を経営する会社では、お菓子を製造・販売すること以外のあらゆる仕事をしていたのだけど、スタッフの出入りが多く、毎年新卒の入社以外にも常にスタッフの採用面接をしていた。洋菓子業界は夏と冬の仕事量の差が激しく(クリスマス、バレンタイン、ホワイトデーなど需要が冬に集中している)、固定の人材だけでなく期間ごとに採用することも多かった。特にバレンタインデー期間に向けては、毎年300人は面接していた。 とにかく数をこなしていたら、面接をしたときの応対と、採用後の仕事ぶりや継

20歳の「なんかちがう」は正解だった。

成人の日か、と自分の成人式の日のことを思い出してみようとしたのだけど、その日になにがあって誰と会ったのか、不思議なほど覚えていないので驚いた。ただ、その頃いつも抱えていた「なんかちがう」という感覚だけは覚えている。 20歳当時はまだ学生(専門学校の2年生)で、その年の4月に某パティスリーに就職が決まっている時期だった。すでにそのお店でアルバイトもしていた。就職したら朝から晩まで長時間働いて月給14万円、休みは月に4日、こわい大人のこわい社会、少ないお金と少ない睡眠時間、つら

自分の居場所のつくりかた

自分に足りないものは何なのか? それについてはずいぶん長いこと考えてきた。「才能が足りない」など、ないものを数えるだけで一生が終わってしまうようなものではなく、「本当はすごくほしいけれど、もっていないもの」を考えると、いつも同じものに行き当たった。わたしにとって、いつも足りないものは「お金と仲間」だった。まあけっこう致命的。 これは、自虐で言っているのではなくて、お金でいうと、18歳のときに父が倒れてからいつもなかったし、シングルマザーで収入もひとり分だった。仲間でいうと

習慣は味方、思いこみは敵

SNSに並ぶ「今年の目標」を見て思ったこと。 わたしは日付で区切るのが苦手なので、新年に抱負や目標をたてることはなかったのだけど、ここ数年はあえて「なにをするか」を決めて1年間行動していた。 行き先の設定としての「目標」をたてることが昔からできないので、「習慣づける行動を決める」というやり方をしている。たとえば「3kg痩せる」ではなく「通勤時に2駅歩く」というように、動機が「痩せたい」だとしたら、ゴール設定ではなく習慣にすることだけを決める。 わたしは常々「習慣だけが味