日本百名山89座目北アルプス笠ケ岳
『山の名には、冠だの、烏帽子だの、笠だの、頭にかぶるものの名称を取ったものが多い。同じ笠にも、絹笠山や遠笠山や衣笠山などあるが、やはり一番多いのは単なる笠ケ岳である。もちろんそれは笠の形をしているから名づけられたに違いないが、名前だけでは信用出来ない。表から眺めると笠に見えても、横に廻ると全く形の変るものがあるからである。
それらの多くの笠の筆頭に挙げられるのが、北アルプスの笠ケ岳である。そしてこの山ほどその名に忠実なものはない。どこから望んでも笠の形を崩さない。遠い立山から見ても、近い穂高から見ても、山麓の平湯から仰いでも、飛騨の高山市から眺めても、すぐにそれと指摘出来る、文字通りの笠ケ岳である。・・・』
新潮文庫「日本百名山」深田久弥著から「笠ケ岳」の冒頭部分を引用しました。
笠ケ岳2897m 2011(平成23)年9月22~25日二人での登山記録です。
短い日程で登った笠ケ岳であったが、やはり来て良かった。
23日は晴れの予報ながらガスがかかり展望もなく冷たく寒かったが、24日は最高の日本晴れである。笠新道分岐から振り返る笠ケ岳は、最高の一言であった。
9/22 佐世保15:00=(名神・東海北陸自動車道)=
9/23 飛騨清見IC=高山=04:00新穂高温泉5:50→蒲田川左俣林道→6:40笠新道入口1370m→10:00杓子平2400m→11:30笠新道分岐(抜戸岳)2760m→13:10笠ケ岳山荘2800m(登り7時間20分)
黒部五郎岳・薬師岳、、、剣立山・水晶岳、、、、、槍ガ岳大槍小槍と名前を呼ぶのに忙しい。稜線散歩は疲れを癒してくれた。笠新道の急登や杓子平から主稜への登りは快調であったが、山荘への比較的穏やかな登りで疲れがドッと出た。やはり運転の疲れがでたのか。しかし、予定より1時間以上も短縮して小屋入りした。
連休初日の山荘は、超満員である。食堂、乾燥室、通路と空きスペースに宿泊者を受け入れていた。2枚の布団に3人が配置されていた。予約を入れていた私達はいい場所で早々に休むことができた。
9/24 出発5:20→5:35笠ケ岳山頂5:50(日の出5:40)→6:00山荘6:10→7:10笠新道分岐→8:10杓子平→10:25笠新道入口→11:15新穂高温泉(下り5時間5分)15:00=
24日朝、山荘の寒暖計は-5度を示していた。5時に朝食を済ませ、すぐ2897mの山頂に向かい日の出を待った。
太陽は大キレットから昇ってきた。北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、ジャンダルムのスカイラインが綺麗である。南側眼下にはこの冬退却した焼ガ岳が、その奥に乗鞍岳、御嶽山。南東には富士山も。北東には白山。北側の山なみは見える限りが望まれた。北鎌尾根のスカイラインも。大勢の登山者は、その一大パノラマに酔いしれた。離れがたい山頂を後にした。山小屋やテント場の登山者も動き出す。
遠くに富士山
今回、手袋、耳カバーも役に立った。念のためとザックに入れていたのだが、九州の蒸し暑い日常の中、一気に冬を感じる秋山だった。
抜戸岩?
振り返ると終始、笠ケ岳が見えます。
主稜線から眼下、穴毛谷の先に新穂高温泉が望まれる。標高差1900mの眺めである。
杓子平からの下りは、登りと違って槍穂縦走路の荒々しいスカイラインを楽しみながら下った。
林道から笠ガ岳を振り返り素晴らしいと満足し、林道入口の露天風呂で汗を流し日本百名山のピークハントを終えました。
9/25=12:00佐世保 総走行距離2,120㎞
費用56,000円(ガソリン代25,000円、高速代20,000円、駐車場代3,000円、謝礼8,000円)一人28,000円
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