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日本百名山㏌よっちゃん36座目南アルプス塩見岳

「塩見岳の特徴は、漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭、こうおぼえておけば、遠くの山から南アルプスを眺めても、その中の塩見岳を見落とすことはないだろう。                            登山の対象としての南アルプスは明治末年に開かれたが、その頃の少数の登山家はまだ塩見岳という名を知らず、これを間ノ岳と読んでいた。白峰山脈の同名の山と区別するため、赤石の間ノ岳と読んでいた。おそらく仙丈から赤石まで続く山稜の間で、最も顕著な三千米峰であったからだろう。     また荒川岳とも称された。三峰川上流の一支流南荒川が、この山から発しているからである。しかし荒川岳という名前も、同じ山脈上に別にあるのでまぎらわしい。そこで間ノ岳も荒川岳も大正初年に廃されて、以後もっぱら塩見岳が用いられるようになった。・・・」新潮文庫 日本百名山 深田久弥著 82塩見岳冒頭の引用文です。

初めての南アルプスの山として塩見岳に登りました。

No567塩見岳 平成5年8月11~16日 4名               11日  佐世保⇒
12日  松川IC⇒鹿塩温泉⇒(タクシー)⇒塩川小屋11:50→17:00三伏小屋(幕営)
13日  出発5:30→本谷山→塩見岳→北荒川岳→16:00熊の平小屋(幕営)
14日  出発7:00→大雨で北岳は断念→8:30三峰岳2,999m→野呂川越→11:30両股小屋へ退却 1泊2食6,000円
15日  小屋5:30→林道→8:00野呂川出合9:15⇒バス代420円⇒9:50北沢峠⇒バス代1,200円⇒11:00戸台口⇒タクシー6,900円⇒鹿塩温泉⇒13:00松川16:40⇒   16日  佐世保

概念図

二人の運転で予定どおり大した無理もせず登山口に到着しました。しかし鹿塩温泉がこんなに不便とは。塩川小屋までの移動を心配しましたが、どうにか昼前には行動を開始できました。

塩川沿いに平坦な登り坂を小1時間ほど歩くと、樹木に包まれた道となり3合目から急坂の山道に入ります。三伏峠までの標高差は1200mぐらい一気に三伏峠まで登っています。それにしても「地獄の二丁目山岳部」皆から完全に遅れて三伏峠に到着しました。胃が痙攣、寒気も、睡眠不足、風邪、荷物もそう重くないのに、夕食も殆ど食べられませんでした。しかし山は素晴らしい。お花畑も最高でした。

36塩見岳 (8)

36塩見岳 (1)

36塩見岳 (9)

三伏峠写真

13日朝食も食べられません。荷物もI君に迷惑をかけた。天場から正面に塩見岳が大きい。ジャンダルムとして天狗岩があり、岩場の急登が終わると山頂でした。

36塩見岳 (4)

36塩見岳 (11)

36塩見岳 (5)

36塩見岳 (6)

36塩見岳 (12)

眺望は抜群、アルプスの主な山々を確認できます。塩見岳から先はお花畑が至る所に点在し北アルプスの比ではないと思いながら歩きます。

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36塩見岳 (14)

しかし行動時間は予定をはるかにオーバーしました。振り返ると塩見岳が。熊の平小屋付近で幕営しました。

北荒川岳

36塩見岳 (13)

夜半より雨となり風も強く止みそうにもない。南アルプスのど真ん中で逃げるにも一日がかりです。停滞は厳しいと浅い眠りでした。

14日熊の平小屋に情報収集に行きます。すでに塩見に向け行動しているパーティーもありますが、さすがに北岳に向っているパーティーはいません。三峰岳からのエスケープのアドバイスを受け態度は決まりました。朝食を済ませてと思ったらガソリンコンロが使用不能に、これでいよいよどうにもならなくなり、北岳に未練は残るものの今日は両俣小屋に逃げ込みました。

図小屋

15日林道を歩き野呂川出合でバスに乗り北沢峠へ。バスを乗り換えて戸台口へ。ここからタクシーで鹿塩温泉に戻りました。鹿塩への連絡は比較的スムーズに行きましたがお金はかかり過ぎでした。

図林道

図バス停

図バス

一度だけの塩見岳は、ほろ苦い山旅でした。読んで頂きありがとうございます。

次回は、37座目立山を投稿予定です。








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