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日本百名山㏌よっちゃん55∼57座目

No659恵那山・甲斐駒ヶ岳・仙丈岳  平成10年8月12∼16日 4名                       

黒部東沢遡行計画からの転進。この計画は、黒部川の東沢を遡行して東沢乗越より野口五郎を経て三ツ岳から烏帽子小屋の稜線を歩き高瀬ダムに下るものだった。出発の一週間前に富山・新潟県地方は大雨となり増水を気にしながらの出発となった。中央道SAでの情報収集で富山県・岐阜県に大雨警報、長野県に大雨注意報が発令されていた。高瀬川では鉄砲水で二名が流されたとのことだ。最悪の予報に計画を変更が余儀なくされた時の山行報告です。 

全体行程 

8/12 佐世保出発
8/13 恵那山2,191m登山
8/14 甲斐駒ヶ岳2,967m登山
8/15 仙丈岳3,033m登山
8/16 帰路につく。

55座目恵那山

 登山ガイドブックでは「木曽路にそびえる恵那山は、島崎藤村の『夜明け前』にも描かれ、深田久弥にも深い印象を与えた。山名の由来は、天照大神の胞衣(えな)をこの山に収めたという伝説からきている。中央アルプスの最南端に位置し、麓からの山容は「鍋づる」といわれ、その名のとおりなだらかな山である。・・・」と紹介しています。

8/13 黒井沢登山口8:35(登山道は土砂崩れ通行不能)⇒神坂峠10:00→11:00大判山1,696m→旧道分岐12:30→13:00恵那山2,191m→15:20神坂峠16:00⇒19:20戸台口
南側登山口(黒井沢)から登られず引き返し大回りして北側神坂峠から登ったようです。夜走しり車を運転しそのまま登山するパターンが続いていた年代です。もうそんな無茶をする元気はありません。

熊笹が多い山でした。展望抜群の山頂もガスの中で何も見えずすぐ引き返します。次はどこにする。甲斐駒ヶ岳、仙丈岳だと決め移動します。雨模様で戸台口バス待合所を仮の宿にしました。 

56座目甲斐駒ヶ岳

新潮文庫 日本百名山 深田久弥著 77甲斐駒ヶ岳の中程に「・・・日本アルプスで一番代表的なピラミッドは、と問われたら、私は真っ先にこの駒ヶ岳をあげよう。その金字塔の本領は、八ケ岳や霧ヶ峰や北アルプスから望んだ時、いよいよ発揮される。南アルプスの巨峰群が重畳している中に、この端正な三角錐はその仲間から少し離れて、はなはだ個性的な姿勢で立っている。まさしく毅然という形容に値する威と品をそなえた山容である。・・・」と記しています。

8/14 戸台口バス出発8:20⇒北沢峠:長衛小屋9:50→仙水峠10:45→駒津峰→甲斐駒ヶ岳13:25→摩利支天13:45→双児山→16:00北沢峠(野宿)

朝から雨模様。しかし登山者はどんどんやって来る。始発は見送り二便のバスで北沢峠へ向う。日帰り装備以外の荷物は、長衛小屋近くにデポして出発する。仙水峠に着く頃には天気も回復した。甲斐駒ガ岳や摩利支天が青空に映えている。白砂と花崗岩の大岩の間を喘ぎながら登ると山頂に立った。360度の展望は素晴らしい。

仙水峠

57座目仙丈岳

新潮文庫 日本百名山 深田久弥著 77甲斐駒ヶ岳の冒頭に「私の好みで、日本アルプスで好きな山は北では鹿島槍、南では仙丈である。何よりその姿がよい。単純なピラミッドでもなければ純重な容量でもない。その姿に軽薄や遅純のないところが好きなのである。スッキリとして品がある。ちょっと見ては気づかないが、しばしば眺めているうちに、次第にそのよさがわかってくるといった山である。
南アルプスの山はたいてい連嶺の形を取っているが、その中で仙丈岳は独立のおもむきをそなえている。もちろん山脈に連なっているのだが、隣峰との間に著しい降下がある。遠くから眺めて、ゆったりとしたスカイラインを引いているのが、いかにもおおらかで重厚である。しかも、その厖大な山容が少しも純重に見えないのは、みごとなアクセントがついているからだろう。
アクセントとはその山頂部にある三つのカールである。・・・」と記しています。

8/15 北沢峠6:20→小仙丈岳→9:00仙丈岳9:15→馬の背ヒュッテ→大滝頭→11:10北沢峠⇒戸台口⇒ 16日佐世保

甲斐駒ヶ岳から下って小屋泊まりを見込んでツェルトは車に置いてきた。これが裏目となった。お盆の時期、予約無しでは泊まれなかったのです。昨夜は、峠バス停近くでの野宿となってしまいました。雨具を着込みますが寒くて良く寝付けませんでした。

天気はあまり良くありません。仙丈岳山頂では生憎のガスと風で寒くてたまらず、早々に山頂を経って馬の背ヒュッテ側から下山しました。

黒部東沢遡行計画からの転進で三座を登った山旅でした。拝読いただきありがとうございます。

次回は58座目赤城山、59座目武尊山、60座目至仏山を投稿予定です。 



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