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凄い言葉リスト

何にもやる気がしないので、何もしないよりはマシだろうと思い立って凄い言葉リストを作ることにしました。半年前くらいに(たぶん)局所的に流行っていて、おもしろ~と思っていた企画です。

とはいえ、実はもともと覚えておきたいと思った言葉を収集する癖があるので、手元にはあります。ざっくばらんに集めた言葉の山が。でも「凄い言葉」のほかに「なんかよかった言葉」「めっちゃわかりますと思った言葉」などが雑多に混じっているため、それをそぎ落とす作業が主になりそうです。

やっていくぜ。



三昧無碍さんまいむげの空ひろく 四智円明しちえんみょうの月さえん

白隠禅師坐禅和讃

響きと想起されるイメージが好き


こなごなに砕かれた鏡の上にも 新しい景色が映される

いつも何度でも/木村弓


たかが言葉とうそぶけど
されど言葉の摩訶不思議
かつて猿が手にした玉手箱
箱の中には何がある

生きとし生ける物へ/森山直太朗

人生のテーマソングです


我々にハッピーエンドは許されないからね。いつまでも幸せに暮らしました、では生命は生き延びられない。常に現状に疑問を抱き、将来に不安を感じている状態が、生物のあるべき姿なのさ

黒と茶の幻想/恩田陸


苦しみ傷つき自分を汚いと感じるあなたが好き

図書館の海/恩田陸


魅力的な女の子には、それぞれ異なる膜がある。みんな、違う色をしていて、手触りも違う

蛇行する川のほとり/恩田陸

恩田陸のドキッとする言葉選び好きなんだよな


いつだってできごとより、考えのほうがこわい。できごとは、起こってしまえばそれはただのできごとなのだ

この本が、世界に存在することに/角田光代

この文章がなかったら二十代前半を乗り切れなかった


読書するとは、自分でものを考えずに、代わりに他人に考えてもらうことだ

よみうり寸評/2016.07.21


実際弱いのにはこりた、今度は強い強い人に生まれてこよう、実際僕も不幸な人生だった、今度は幸福に生まれてこよう

都井睦雄の遺書/津山事件報告書


目の前のこの風景が千九百×千イコールたったの何百万かの点で表現しきれるわけがない

秒速五センチメートル/新海誠


坂道を 立ち漕ぎで行く青年の こぼれる若さ 拾えるものなら

読売俳壇/2018.04.11


大人の庇護を受けている子女だけが友なのか。僕はそうは思わない。美しい物が好きならば、男も女も、年も身分も国籍も関係ない。僕の絵が好きだと言ってくれる人が僕の友だ

彼方の友へ/伊吹有喜


踏み外したことのある人間にしか、言えないことばもあるでしょう。そういうことばにしか引き止められないところに立ってるやつも居るんです

永い言い訳/西川美和


皆口をそろえて小鳥がかわいそうだと言いながら、泣きじゃくってその辺の花の茎を引きちぎって殺している。「綺麗なお花。きっと小鳥さんも喜ぶよ」などといっている光景が頭がおかしいように見えた

コンビニ人間/村田沙耶香


ひとは自分が持っていないもののことは心配しないさ。自分が手に入れたものを失うことと、よそのひとが自分より先に手に入れるんじゃないかと思うものに対して心配するんだ

蒲公英草紙/恩田陸


己の星は見えずとも 見上げる私は今日限り
99期生 星見純那 掴んでみせます 自分星

星見純那/少女☆歌劇 レヴュースタァライト


他人の心を予測するな。どうせ当たらないから

2.5次元の誘惑/橋本悠


無敵とは完璧。完璧では寂しい。不完全であるからこそ誰かに救われ、救われた者はまた誰かを救うために強くあろうと願う

はやて×ブレード/林家志弦


「書かない小説家のことなんて、世間の人々は自然に忘れていくであろう。そして世間の人々もまた同じように忘れられていくし、近代文明は暴徒の挙げ句に壊滅するし、いずれ人類は宇宙の藻屑と消える。だとすれば目先の締切に何の意味がある?」
悲観的になると私は宇宙的立脚点から締切の存在意義を否定しがちである

熱帯/森見登美彦


兄の思い描く国には、愚かで無能な者の居場所などないんだ――私にとって、あるべき姿を姿をした国とは、そんな場所ではない。多少の怠惰や、狡い振る舞いや、愚かや無能を抱擁できる余裕のある国だ

華胥の幽夢/小野不由美


Thank you I'll say goodbye soon
Though it's the end of the world Don't blame yourself now

Goodbye To A World/Porter Robinson


他人の人生は消費するものじゃないよ

友人


あなたの言葉に傷ついても 私は私だから迷うことはない
守られることはもうきっとないけど 守りたいものばかりさ心配はない

私は、私達は/Guiano


私がとても愛している徳がたったひとつある。
名を「わがまま」という

わがままこそ最高の美徳/ヘルマン・ヘッセ


何かの足しにもなれずに生きて
何かになれずに消えていく

命の別名/中島みゆき


より楽な生活を求める人類の探求は、途方もない変化の力を解き放ち、その力が、誰も想像したり望んだりしていなかった形で世界を変えた

サピエンス全史/ユヴァル・ノア・ハラリ


羯帝ぎゃーてー羯帝ぎゃーてー波羅はーらー羯帝ぎゃーてー 波羅僧はーらそー羯帝ぎゃーてー菩提ぼーじー僧莎訶そわかー

般若心経



全然そぎ落としきれていない冗長なリストにお付き合いくださり、誠にありがとうございました。他人に見てもらう前提で作ったので見栄などが30%くらい含まれていますが、70%くらいは書き留めてからもたびたび見返して骨に染み入らせた言葉を選べた気がします。


最後にいちばん好きな詩を載せておきます。



山から風が風鈴へ 生きてゐたいと思ふ

種田山頭火



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