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象徴的解釈:水瓶座1度のサビアンシンボル

Aquarius 1:An old adobe mission.
《日本語訳》古いレンガ造りの伝道所。


水瓶座1度の意味

  • (体系化・理論化された)新しい思想の普及

  • 自由を獲得するための戦い

水瓶座1度の解説

「伝道所」が象徴するもの

伝道所(=mission)は、かつてその土地でキリスト教の布教が行われたことを意味しています。15世紀以降、ヨーロッパの列強諸国がアメリカ、アフリカ、東南アジアなどに進出し、それら地域の国々を植民地化すると同時にキリスト教を広めました。
アメリカ南部や南アメリカの一部地域にはイエズス会の宣教師による伝道所が建てられ、テキサス州のアラモ伝道所をはじめとするいくつかの伝道所は現在もなお当時の姿をとどめています。

アドビレンガ(=adobe)は日干しレンガのことです。古くはアメリカ南部に居住していたタオス・プエブロ族の住居に用いられていました。アラモ伝道所はこの日干しレンガで作られています。

新大陸に上陸した宣教師たちは、先住民族のインディアン(※)にキリスト教を広めようとしました。インディアンは自然崇拝に基づいた独自の宗教概念を持っていたので、それを完全に捨てさせることはできなかったものの、一部の人々は「新しい教え=キリスト教」を受け入れたようです。
このような歴史的背景を考えると、水瓶座1度の伝道所は「新しい思想の普及」を象徴していると考えられます。

※「Indian」はアメリカ大陸のファースト・ピープル(先住民族)のことです。現在、「Indian」という呼称に関してさまざまな見解がありますが、当記事ではサビアンシンボルが発表された時代(1920年代)を考慮し、「Indian=インディアン」という呼称をそのまま使わせていただきます。

体系化された新しい思想の普及

水瓶座は風のエレメントに属する最後のサインです。風のエレメントはその根幹に「広める」ことへの欲求があり、それはコミュニケーションという手法で展開されます。
1度はどのサインにおいても基本的な性質を表します。水瓶座サインの基本的な性質の1つは「伝道所」という象徴の通り、「新しい思想の普及」と考えることができます。そして、その普及方法はコミュニケーションによるものと考えることができるでしょう。

普及とは世間一般に行き渡らせるという意味です。新しい思想を広めるには、その思想が体系化・理論化されている必要があることも、付け加えておきましょう。

自由を獲得するための戦い

サビアンシンボルに登場する要素は、2つの意味を持つことがあります。水瓶座1度に登場する伝道所がアラモ伝道所であるなら、そこに「自由」「革命」という象徴を見ることもできます。

アラモ伝道所はテキサスがメキシコ領から独立する際に砦として使われたことから、アラモ砦とも呼ばれ、テキサスの自由の象徴、革命の象徴にもなっています。水瓶座1度に登場する伝道所をアラモ砦としても考えた場合、水瓶座サインの基本的な性質の2つ目として「自由を獲得するための戦い」という意味も導き出せるでしょう。

image photo : by Wolfgang R. Zissler(pixabay)

サビアンシンボルの解釈について

当記事の内容は、サビアンシンボルを考案したマーク・エドモンド・ジョーンズやサビアンシンボルの解釈を著したディーン・ルディアの解釈とは異なります。サビアンシンボルに登場する要素を象徴として扱い、象徴が意味する内容に基づいた独自の解釈を行っています。


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