2023/12/14(木)日記。 ニール・ヤング。夕飯は外食。船越英一郎が。
こまごました買い物があって家と街を行ったり来たり。
徒歩中、先日来聴いているボブ・ディランをちょっと中断して、ニール・ヤングを聴く。
アコギがボディの鳴りをガーンと聴かせてくれる曲が多くて気持ち良い。
ニール・ヤングのベストアルバム「グレーテストヒット」は凄い。
一曲目からいきなり9分以上もある「Down by the River」は、ゆったりと気持ちよいテンポで始まり、とてもいい感じのアメリカンなボーカルとバックコーラスでワンコーラス歌い終えた後の間奏が凄い。曲の長さの原因はここにある。
右チャンネルで、なにやらぶつぶつとひとりごとを喋るようなギター・ソロが延々と続くのだ。
このいつ終わるとも知れない不審者の繰り言のようなソロがたまらん。2番の後の間奏も同じ様にホームレスのおっさんが道端をうろうろ歩きながら意味不明のポエムを唱えているようなギターソロ。
これが、ベストアルバムの一曲目と決めたのはおそらく本人だろう。
ベストアルバムというのは、この歌手のことはあまり知らないけど有名だから知識として知っておきたいくらいの顧客が買うものだろう。その一曲目に置かれてるのだから、これさえ聴いておけばこの人の音楽については大半理解したと思っていいだろう、と思いながら買うなりレンタルしたりサブスクで選んだりして聴くのだろう。
そしたら、いきなり9分もある謎に長い間奏ギターソロ。
2曲目は同じような構成で今度は10分以上もある「Cowgirl in the Sand」。
明らかに客を選んでいる。
普通のポップなキャッチーな軽音楽を求める人は即スキップするだろう。
この一曲で、もう二度とニール・ヤングを聴かない人が全世界で何万人といるだろう。
僕は逆のタイプだった。
この一曲目で、ヤングとはこういう人だったのかとよくわかり、大ファンになった。
冒頭の3曲のエレキで精神のひとりごとを繰り出すヤングに十分ハマった後は、
アコースティックな静謐な世界とバンドサウンドが交互に繰り出されて行く。
この動と静、赤と青、炎と氷のような対比の世界が、ボブ・ディランやジョン・レノンや忌野清志郎など、すぐれたシンガーソングライターの持ち味としてあるが、ニール・ヤングのそれはほんとに北から南へ縦横無尽。音の万華鏡や~~。
このアルバムは僕のフェイバリット、バンクーバーオリンピック閉会式に氷上で弾き語りで聴かせてくれた「long may you run」は入ってないのが残念だが、膨大なヤングの世界のほんの氷山の一角の一番美味しいところを味わうにはベストのアルバムであることは間違いない。
これでだめならだめだろう。
と、ヤングのギター・ソロのような繰り言を述べてしまった。
日記なのに。
家族のことでいろいろと用事があって、少々疲れた。
夕飯は息子と外食。
上本町の新歌舞伎座の裏を歩いていると、搬入口から船越英一郎が走り去って行くのに遭遇。ちょうど「赤ひげ」の座長公演をやっているのだ。
最近は2時間サスペンスあまりないですが、がんばってください。