僕の望み

僕は裕福でも、貧乏でもない家庭に生まれた

そこには平均的な暮らしがあり

平均的な幸せがあった。

しかし僕にとって平均的な幸せとは

爆発的な非日常の死を意味していた。

所詮は誰からも愛されず

誰かの憧れにもなれない人生としか

思えなかったのである。

欲望がたくさん溢れていると

思われるかもしれないが

僕が思う人生とは

華やかなロックスターになり

気軽に街を歩けないほどの

有名人になることだ

所詮は有象無象のサラリーマンには

ならないとずっと思っていた。

しかし、歳をとるにつれて

歯車となっている凡人のおかげで

世の中は回っているのだと

考えるようになった。

そして、僕も例外には漏れず

立派な"凡人"であることには

間違いはなかった。

社会とはたくさんの凡人たちの

集団で成り立っている

そして、僕が望んだ華やかな人たちは

その凡人たちの潰えた夢の上に

立っているだけに過ぎない

果たして、僕はどちらをとるのか

大学生活も半分が終わり

そろそろ現実を見なければならない、

そんな頃合いにもなった。

当たり前のように就活をして

人並みの絶望を繰り返し

自分の人生を決めるのである。

僕はそんな人生の岐路に立っている

人生とは選択の連続だが

凡人が凡人を育てるこの国は

果たして本当に選択する余地なんて

存在するだろうか

僕はずっと考えている

望みを取るか、安定を取るか。

どちらも茨の道であることには

変わりはない

しかし、僕の人生は

僕だけのものではなく

いくら独りよがりを続けたとしても

育て続けた両親である子供であり

その親が働けなくなった時

僕が"支え"になることには変わりはない

ずっと、考えている

人を絶望させないのも

振り回さないのも

僕の生きる役割である

どこまで好きなことをやるにしても

役割には逃れられない

当たり前の自問自答を繰り返して

今日も24時を迎える

果たして、自分の人生をどう考えるか

人間は考える生き物だが

ほぼ考えているというより

悩むの方が正しい気がする

世界を変えれるほどのパワーが自分にあるのか

凡人としての僕が世界を変えれるのか

どうしようもないことを悩む生き物である

人間は悩む生き物と断言したい

悩んだ先に幸福があるかどうかは

進んだ先にしか分からない


悩んだ先に出した結果が

悲惨でないことを願う。

深い海の中から送信

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