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【よくある勘違い】シナリオと小説の違いを理解していますか?

シナリオと小説が違うということは何となくイメージできるかと思いますが、具体的になにがどう違うのかまで説明できる人は少ないでしょう。

この違いを理解せずにシナリオを執筆することは“不可能”と先に断言しておきます。

そこで今回は、シナリオと小説の違いについて丁寧に解説していきます。

この記事を読めば、シナリオライターとしての基礎固めをすることができますので、ぜひ最後までお読みください。

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♢この記事を書いた人:さーくん
学生時代にゲーム脚本家として3年間活動。
PCゲーム、ソーシャルゲーム開発に携わる。
現在はクリエイター向けマーケティング支援を実施。
詳しくは→WEBサイト:Creator Marketing
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1.シナリオと小説の違いを理解していますか?

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まず最初に、シナリオと小説の違いを少し考えてみましょう。

次の伏字のなかに当てはまるのはどんな言葉だと思いますか?

ぜひゆっくりと考えてみてください。

・シナリオは〇〇ではなく、〇〇でもない。

・小説は〇〇であり、〇〇でもある。

では、答え合わせに入りましょう。

1-1.シナリオとは

先ほどの答え合わせからします。

・シナリオは作品ではなく、主役でもない。

これが正解になります。

シナリオ(台本)はゲーム、ドラマ、映画といったさまざまな作品形態で必要となるものですね。

ただ、このような作品形態で使用されるのはシナリオだけではありません。

分かりやすくゲームをもとに考えると、シナリオの他にアニメーション、ボイス、イラスト、システム等々が必要になりますよね。

つまり、シナリオは作品を完成させるためのパーツの一部にすぎないと言えます。

まずは、この点をしっかりと理解した上で次に進んでください。

1-2.小説とは

冒頭に問いかけた質問の答え合わせからしましょう。

・小説は作品であり、主役である。

小説にとってカバーや挿絵といったものも大事な要素ではありますが、それがなくても成立します。

つまり、小説は、文章・言葉だけで成立する作品でありまさに主役と言えるわけですね。

小説は作品の一部ではなく全てなのです。

ここまで理解してもらったところで、シナリオと小説を改めて比較していきましょう。

1-3.2つの違い

シナリオは作品ではなく、主役でもありません。作品の一部です。

一方、小説は作品そのものであり、まさに主役と言えます。

つまり、2つの違いは、それだけで作品が完成するのか否かという点にあります。

これを理解すると、シナリオに求められるものも必然的に見えてくるはず。

再度、ゲームをもとにして考えてみましょう。

ゲームには、アニメーションやボイスなど色んなものが必要になりますが、それらの要素を何の考えもなしにただ組み合わせるだけでは物語として整合性が取れなくなりますよね。

そうすると、①なにを②どのタイミングで③どのように使うのかをあらかじめ決定しておく必要があります。

そうです。つまり、そこで台本(シナリオ)が必要になるわけです。

分かりやすく、ちょっとした例を挙げてみましょう。

たとえば、キャラクターAが怒り狂うシーンがあるとします。

【キャラクターA】
「どうして、どうして俺を裏切ったんだッ…………………!!」

シナリオでこのように書かれているとしたら、それに従ってボイス、アニメーション等をあてはめていくことができますね。

ここまで説明をすれば、みなさんの脳内ではかなりシナリオに対するイメージが膨らんだかと思います。

・シナリオ=作品の方向性を決める指揮者のような役割を担う

実際はさらに細かく説明をすることが出来るのですが、今回はまずこのように理解してください。

2.まとめ

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シナリオと小説はどちらも言葉を使うため、同じようなものだと誤解をしている方がけっこう多いです。

しかし、先述した通り、そもそもの根本的な部分からして違います。

・シナリオは作品の一部、小説は作品そのもの

今回の記事では、ここをしっかりと理解してもらえればなと思います。

シナリオに関して何かご質問等があればお気軽にメッセージください。

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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。



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