SAAI施設運営者紹介
「最初に読むSAAI note」第３弾、今回はSAAIの施設運営を行っている01Boosterについてご紹介します。「創造をルーティンに」を合言葉にコワーキングスペース・コーポレートアクセラレーターを運営する01Booster代表取締役・鈴木規文氏にインタビューを行いました。
①プロフィール
鈴木規文氏
株式会社ゼロワンブースター
代表取締役
98年CCC入社、コーポレート管理室長を経て、06年アフタースクール事業「キッズベースキャンプ」を創業、兼務でエムアウト事業開発シニアディレクター、同事業を東京急行電鉄に売却し、その後3年間東急グループにおいてPMIに従事。11年01Boosterを創業、起業家支援、新規事業開発支援事業、投資事業を行っている。Global Accelerator Networkのfull member。
②01Boosterの存在意義
日本の多くの会社が、新しいイノベーションとか新規事業がなかなか立ち上がらなくなってる状況に焦りを感じています。日本から新しい社会的な価値を生まないと日本経済が沈んでしまう。この状況を何とか打破したい、そのためにはやはり日本人の優秀さを引き出したいということで、起業家支援及び大手企業の新規事業開発会社として01Boosterを立ち上げました。
③イノベーション震源地としてのSAAI
イノベーションのエコシステムの震源地が、大手企業の集積地たる大丸有エリアにたくさんあったら面白いと思いました。
イノベーションオフィスやインキュベーションオフィスは数多く生まれていますが、海外の事例も多く研究してきてわかってきたことは、イノベーションを起こす場には何よりもいいコミュニティが必要なんだろうということ。
新規事業の立ち上げには、社会関係資本が不可欠で、つまり色んな人たちがお互いの資源を持ち寄って助け合うところにイノベーションが起こっています。
何か起業家向けのプログラムがあるとか、イベントが数多く行われていることよりも、そのコミュニティの「日常」が大事だと思っています。日常的に事業やイノベーションを作ったり社会価値を増殖するような活動が行われていること。
新しいものが生まれる過程は必ずしも合理的ではなく、計画的に偶発性が生まれるような状況をどう作るか。そのためには、行動している人たちが集まることが重要だと思っています。行動を大量にしている人たちが行き交うことで偶発的な対話を生む、そこに01Boosterが一役買っています。
01Boosterは事業創造の専門家集団なので、この人とこの人を繋ぐといいとか、この人紹介しますよなど、雑談のハブになることを狙って設計しています。社員が常駐するアクセラレーターゾーンもオープンに設計しているのでどんどん話しかけてください。
④社会関係資本を高めること
コミュニティとコミュニティの隙間を埋める、この穴、ストラクチャーホールを埋めるのがアントレプレナーと言って、間を取り持つということ。その役割を担っているのが01Boosterです。
世界のインキュベーションオフィスは雑多な色んな人が集まる場になっている。本当に多様な人が集まっています。そしてその間を接着剤のように埋めていくという役割が必要になります。色んな人をつなげていくという働きです。そうすると、ここにこんな人がいたのかとか、こんな記事やあんな事件があったのかと情報が行き交いながらどんどんシナプスが繋がっていく。イノベーションはそういうところから起こります。
⑤旗を振る人と応援する人
例えばスマートフォンなんて30年前は考えられなかった。こういうものを持って世界とつながるという世界観、世界と繋がりながら生活するというライフスタイルが美しいんだって誰かが言い出さないと生まれなかった。
「こういうことがあるとみんな幸せになるじゃん」と思うものを狂ったように旗を振る人が必要で、マーケットと顧客を創造するためにはやっぱり個人の中にある、こういうのが美しいんだという想いしかないですね。
リスク計算ではなく、自分のやりたい方を選ぶ。自分が行きたい方向が危ない道であろうが、そっちの方が美しいんだということで選んでいると思います。そこに応援してくれる人が集まる。SAAIは行動する人たちが中心におり、それを応援してる人が周りに集まってくる場所です。
⑥SAAI会員さんへのメッセージ
01Boosterの役割については、みんなが01Boosterを使ってくれたらいいんじゃないかと思っています。SAAIに集まってくれた人たちをどうやって輝かせるか、もっと言うと発狂させるか。自分がやりたいことに向かって熱烈に行動できる環境をどう作ってあげるか、それが01Boosterの役割だと思っています。なのでSAAIでは、本当に自由にやりたいことやってくださいと思っていますし、どんどん暴れちゃってください！狂っちゃいましょう！
