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SAAIの会員紹介 ~社内起業家

「SAAIの会員紹介」第3弾、今回は2020年12月の01STARTでイントレプレナー(社内起業家)部門に採択された髙野悠氏にインタビューを行いました。

①プロフィール

髙野 悠 氏
全日本空輸株式会社 Assistant Manager
1989年、神奈川県横浜市で生まれる。横浜国立大学海洋空間システムデザインコースで航空宇宙工学を学んだ後、全日本空輸株式会社(ANA)に総合職技術職として入社。整備に関わる受託や委託、プロジェクトマネジメントに従事しながら社内のアバタープロジェクトも兼務し、新規事業開発に携わる。社外では01STARTにて、「地方創生航空券」の事業化を提案し、イントレプレナー(社内起業家)部門に採択。

2020年12月に行われた01STARTピッチコンテストの模様は、下記URLにてご覧いただけます。
https://youtu.be/fjvZ8BQbVRs

②チームで何かを成し遂げること

これまで熱中してきたことと言えば、チームで何かを成し遂げることが好きですね。小・中・高・大学とサッカーを続けてきましたが、サッカーの魅力も同じ点にあります。大学では航空宇宙工学を学びましたが、研究室のみんなでいいものを作るところに面白さがありました。
「違うものを組み合わせたら面白いんじゃないか」という考えを持っていて、小さい頃から転校生に声をかけることが好きだったり、旅行で全然知らないところに行く事も好きです。

今所属会社で携わっている事業は、既存事業で航空機整備に関わるプロジェクトマネジメントや、他のエアラインと整備専門会社との契約交渉や受託営業等。それに加えて新規事業プロジェクトを行っています。バーチャルハリウッドという自分の時間を使って新しいことをやる社内制度があり、その一つに手を上げて始まったのですが、それがプロジェクト化して新規事業となりました。


③コロナ禍によって

例にもれず航空会社の経営は本当に厳しい状況です。コロナによる影響に限らず、これまで危機的な会社を見てきた中でいつも思っていたのは、コスト削減ばかり言っている会社はつぶれるなということです。ですから、こうした状況になったからこそ新しい価値を生み出さなきゃいけないと思いました。
価値を考える中で、そもそも移動の価値って何だろうと考えるきっかけになったのがコロナでした。「移動を哲学する」として自分の中で色々と考えていました。今の移動の価値とは、例えば北海道に行きたいから航空機券にお金を払う、つまり移動そのものが価値になっている。これがそもそも原始時代だったらどうか?例えばリンゴが欲しいからそこまでいく、つまり移動した先にあるものが価値。そう考えると、時代の変遷とともに変わってきていますよね。その辺りに疑問を思い発想したのが、今回の01STARTに応募した「地方創生航空券」の事業です。そういう意味で、根本を考え直すきっかけをくれたのがコロナだったと思っています。

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④新規事業の発想力はどこから来るか?

発想の生まれる場所はどこかと言うと、それは「価値の原点に戻る」ということが一つ上げられると思います。それは先の自分の経験によるものですが、もう一つ行ったことは、地方の観光産業の方50人ほどに個別にヒアリングをしました。大きなデータを見るのではなくて、一人一人にフォーカスしたところに発想の起点があるのではないか。そうすると共通するような課題が見えてきます。
地方の方に話を聞くと、みんな揃って新しいもの作ろうとしているのですが、よくよく本音を聞いていくと、「ここには既にいいもの・魅力があるから来てくれさえすれば満足してくれる」とみなさん思っているのです。いいものがあると信じているが、それが繋がっていない。それを知らないだけ。だとしたら、繋ぐだけでいい。今あるものを伝えられればいいと思って事業の発想が生まれました。

⑤社内起業家のススメ

社内で新規事業を立ち上げる面白さは、「早く進むなら一人で行け。遠くに行くならみんなで行け」にありますね。私も最初は一人で勝手にチャレンジしていたものが、会社で注目されると自ずとみんなで行くことになるので、早く行きつつ遠くに行くアセットを持っているという点が非常に大きい。
そして、自分の会社を更に好きになるのだろうなという感じがします。そもそも会社に価値を感じている人が、その価値を別軸で見直してみて、より価値を生み出すサイクルができる。
また、新規事業アイディアコンテストや新規事業プログラムなどをやっていると、普段の業務のパフォーマンスも高まってきます。新規事業は、どこに課題があるのかフォーカスし、誰もやってないことをやるのでプロマネも自分でしっかりやらなければならないし、実行力もつけなきゃならない。仕事の中で産官学で関わる人が益々増えて自分の思考の幅が広がりましたし、思考の幅が広がると創造力の幅が広がり、課題に対するアプローチの選択肢が増えました。また、外で発表するということはプレゼン力もつくし、業務に生かせることがたくさんあります。
実際私も既存事業のアワードで1位を取った実績があるので、新規事業の取り組みがしっかりと既存事業に活かされました。これはもう本当に、個人にとっても会社にとってもいい事しかないでしょう。

社内起業だからこそのチャレンジとしては、大企業の中で勝手に一人で思いついてやりたいと思っても、然るべき部署や立場にないとまず話を聞いてもらえないという現状があると思います。そこで私の場合は、01STARTで採択されたという外部の評価が後押しになりました。外部の機会を活用すると周りの見方も変わってきます。

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⑥SAAIを活用してこれからやりたいこと

とことんSAAIを使い倒そうと思っています。どれだけ多くの人に聞いてもらって、どれだけ叩きのめされて、それでこそ事業計画がブラッシュアップしていくという型があると思うので、色んな人と絡んで話しをして、自分の事業計画を叩いて実行につなげていこうと思っています。例えば投資家に話すなら事業の面白さをアピールする、銀行に話すなら資金調達について等、様々な人に聞いてもらえる機会に溢れていると思っています。

逆に私から提供できるものとしては、これまでいくつかの大企業社員が多く参加している新規事業プラグラムに参加していたので、大企業のチャンネルがとても広く、スタートアップの方には紹介できるチャンネルがいくらでもあります。必ず誰かアプローチできる人を紹介できます。
また、大企業の攻め方をお伝えすることができます。最初の契約金額はいくらぐらいに設定するといいとか、アドバイスできることがありますので声をかけていただければと思います。

とにかく、SAAIコミュニティを使い倒したいと思っているので!ぜひ見かけたらどんどん声をかけてください!

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◆SAAIコミュニティMett upにて(左下が高野氏)


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【SAAI-HP】 https://yurakucho-saai.com/