見出し画像

正月から救急にお世話になった話

2020年、あけましておめでとうございます。
今回は息子じゃなくて娘の話です。

娘はいくつかの食べ物にアレルギーがあり、とりわけ検査の数値が大きいのがナッツ類とイクラ。イクラは昨年うっかり食べてアナフィラキシーで吐くところまでいったので、今後一切口には入れない。
とはいえイクラは見た目でわかるから比較的除去はしやすい。問題なのはナッツ類で、

あいつらはどこに潜んでいるかわからない。ナッツはNINJA。

ご存知でしょうか、あの美味しいココイチのカレーソースには落花生が使われていることを!
DARSのミルク味にはヘーゼルナッツペーストが使われていることを!
目を皿にして原材料表示を確認しなければならないのは食物アレルギーの子を持つ親の必修科目ですが、「えっなんでそんなところに」と言いたくなるような食品にひっそりと含まれていることが多いのがナッツ類。いや卵も乳もそういうのありましたけどね、おにぎりせんべいに卵黄とかパインアメに乳とかね!(現在は寛解していますが、娘はかつて卵と乳もアレルギーがありました)

閑話休題。

お正月、パンが食べたくなるだろうと思って美味しいパンを買いに行ったんです。7種のチーズのフォカッチャ、初めて見るやつだけどきっと息子が好きだろうなと思って買って、娘にもひと口あげたんです。まさかチーズの下にクルミが隠れているとは思わずに。

娘、すぐに「口の中がかゆい、アレルギーのときのかゆさと同じやつ」と訴えた。これはもしやナッツ入ってたかな…と思ってすぐに抗ヒスタミン剤を服用して様子見、しばらくは別のパンをもぐもぐ食べてたから大丈夫かと思いきや、やはり様子がおかしい。あとから同じパンを食べた息子、「これナッツ入ってるよ、たぶんクルミ!」と教えてくれる。#8000に電話をかけて受診したほうがいいかどうか聞いている間に「息が苦しい」と言い始めたので、近所の救急病院に電話をかけ直し、診察してもらえる旨確認してすぐに娘を自転車の後部座席に乗せて全速力で病院に向かう。
救急窓口に着いて名前を告げ、受診票に記入して中待合に入ると、看護師さんがすぐに駆けつけてSpO2を測ってくれた。息苦しさはあるけど呼吸はしっかりできている様子。吐き気はあるけど吐けない、医師に質問されても答えられないくらい具合は悪そう。しかし注射をしようと言われたら全力で身体を捻って拒否。なんなん?って思ったけど、今振り返るとあれは完全にパニック起こしてたね……。
注射は諦めて気管支拡張剤の吸入をしてもらったら、だいぶ落ち着いて表情が戻ってきた。この時点で誤食して抗ヒスタミン剤を服用してから1時間と少し経過していたから、抗ヒスタミン剤が効いてきたのかもしれない。
食物アレルギーの重篤な急性症状は概ね誤食から2時間以内に起きるので、そこから1時間弱は待合室に留まり、何も起きなければ帰っていいよとのこと。娘は幸いそのまま元気になり、無事2時間で自宅に戻れることになった。

アレルギー検査は毎年受けているけれど、ナッツ類の項目はあまりにも毎回数値が悪すぎて「完全除去」以外の選択肢がなかった。今回うっかり誤食したことによって「ナッツ類を誤食すると少量でも呼吸器症状が出る」ということがわかった。
今回の件はおそらくわたしが先に同じパンを食べていれば防げた事故で、食物アレルギーの子を持つ保護者として完全に油断しすぎた行動だった。反省として、初めてのものを食べるときは見た目ではわからなくてもナッツが入っている可能性があるから、必ず一緒にいる人が先に検食をすること。それから、冬休みが明けたらかかりつけのアレルギー科を受診してエピペンを処方してもらい、使い方を指導してもらうこと。今後同様のことがあったときは、まずエピペンの注射をしてから救急を受診すること。
娘も小学生になり、すぐに親離れをしていく年齢になる。わたしが不在のときに誤食してアナフィラキシーを起こすことだってあるかもしれない。そうなったときに娘の身を守れるのは娘自身しかいないし、対処法を身につけられるように教えられるのはわたししかいない。心に留めておきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?